9話 2日目のダンジョン探索
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光が部屋に差し込み俺は目を覚ました。
『むむーん、朝かー』
俺は伸びをして、支度をしてそのまま朝食を食べに行く。
「おはようございます、良く眠れましたか?朝食ですよね、空いてる席でお待ちください。」
宿の少女に声をかけられ
『ああ、おはよう』
俺は空いてる席に座った。
「お待たせしましたー、どうぞ」
そう言って少女はパンとスープを持ってきてくれた。
『ありがとう、いただきます。』
少女はニコっと笑って、ごゆっくりーと言いながら次の客の対応に向かった。
朝食は不味くもなく、美味くもない。
普通だ。昨日の晩飯もそうだったが普通なんだよなー。まぁ、不味くて食えないよりは全然いいが。
今の所、くま大将の串が1番美味かった。
ギルドに行く前に寄っていくか。
そう考えて朝食を食べ終えたところで少女が近寄ってきて
「お客さん、今日も泊まりますか?
泊まるなら同じ部屋を用意しますよ。」
そうだな、今日もギルドに寄ってダンジョンに行く予定だ。
『そうだな、泊まるよ。』
そう言って俺はお金を払った。
そのまま俺はくま大将の屋台を目指す。
お、いたいた。
目の先にせっせと仕込みをしている姿が見えた。
『おはようございます、大将』
「うん?あぁ、おはようございます、この前買ってくれたお客さんだね。」
『大将!昨日森でホーンラビットを狩ったんですが、要ります?』
「おお、良いのかい、どれどれ。うん、血抜きも出来てるし、これなら1羽50ダリーで買うよ。」
『いえいえ、お代は結構です。
その代わり串焼きを10本ください。』
やっぱり数え方は羽なんだなー、と思いつつバックからホーンラビットの残り2羽を取り出して大将に渡す。
「おおー、ありがとう。俺が得しちゃうけど良いのかい?ちょっと待ってて。すぐに作るから。」
そう言って大将は串を10本焼いて紙に巻いて渡してくれた。
『ありがとう、また狩ったら持ってくるねー。じゃあねー、くま大将ー』
「おおー、頼むよー、って誰がくまやねん!!って俺だなー」
笑いながらくま大将は大きな手を振ってくれた。
ギルドに向かう途中で何人か目の前の何もない場所で指先を動かしている人を見かけた。異世界人だなーと思いながらも俺はそのままギルドに向かう。
さてギルドに入り昨日と同じ依頼を見つけて、依頼を受付へ持っていく途中で
「てめー、俺のせいだと言いたいのか!」
「あんたがあそこでへたらなかったもっと先に行けたんだ!」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて」
後ろを振り返るとホールの席で3人のグループが争っていた。
その内の2人が席を立って言い争っている。1人は30代ぐらいの男性でしっかりとした鎧に大剣を差している、
もう1人は20代前後の女性で軽装の姿で剣を腰にさし、赤い髪を手でかきあげながら怒っていた。
「まぁまぁ、ガッスルもルビィも落ち着いて、今日は初級ダンジョンの最深部まで行くんだから、協力しようよ。」
そう言って座りながら落ち着かせているのは、20代後半位の男性で長いローブに杖を装備している。魔法使いかな?
「だって、トトン!ガッスルが前衛でしっかりしないとウチのチームはすぐに崩れちゃうでしょ。それなのにガッスルはオークの咆哮でビビって腰抜かしてるだけだったし!」
「て、てめー、ルビィ。そんな事大声で言うんじゃねぇ!!あ、あれだ、あん時はたまたま持病の腰痛がだな・・・」
「もう良いよ、今日はしっかりやってよね!」
そう言って3人はギルドを出ていった。
俺は受付に居たニキータさんに挨拶をして、今のチームについて聞いてみた。
「あれはCランクチームのガッスルズさんですね。全員がDランクでリーダーがガッスルさんです。」
そう言えばギルドの説明でも言ってたなー。ギルドの依頼もチームのランクで受けられると。
まぁ、同じダンジョンに向かうなら、なるべく会わないようにしよう。
そう心に決めて依頼を受け、ダンジョンへと向かった。
ダンジョンへたどり着き、昨日とは違う兵士にギルドカードを見せ中に入った。
5階層に飛ぶ転移陣がしっかりとあったので、そのまま5階層に飛び、下への階段を降りて6階層へ。
探知を使い魔物を見つけ超鑑定をかける
・ダンジョンウルフ Lv.6
体力 : 20/20
力 : 12
速さ : 22
スキル : ファーストバイト Lv.1
ん?スキルがなんか結婚式で2人がケーキの前でイチャイチャしながら食べさせあう、そんな爆発したらええねん!っていうスキル名なんだか。
『超鑑定』
・ファーストバイト
素早い動きから相手に噛み付く攻撃
うん、だよね。知ってた。
そこで俺は初級魔法書で見た火の魔法
ファイアボールを使う事にした。
発動しなくても上剣技で倒すだけだし、
5体のウルフくらいどうとでもなるだろう。
(ファイアボール)
左手を前に出し、心の中で言った。
すると左手の先に1メートル位の火の玉が発生しそのままダンジョンウルフに飛んでいった。
ドカーーーン!!
ダンジョンウルフに当たった瞬間の爆発して、3体は動かず、2体は体に火をつけながらヨタヨタと動いていた。
『な、なんか出たーー!?』
まぁ、ファイアボールなんだけどね。
俺は動揺しながらも残りの2体を倒し、
魔石を取った。
『あれ、この魔石も少し大きいような』
そう思って、鑑定すると
・初級魔石(中)
なるほど、多分今までのは小だったが、それよりも少し大きいので中なのか。
まぁ、レベルも高いしそんなもんなんだろう。
『さて、色々試したいし、次にいこう。』
この階で魔法を試したいが結果
・水 ウォーターボール 使用可能
・土 アースボール 使用可能
・風 ウインドカッター 使用可能
・聖 ヒール 使用可能
キュア 使用可能
・邪 ダークボール 使用可能
・特殊 バリアー 使用可能
えーと、全部使えた。
あれ?スキルもないし、大丈夫なの?
これって普通なの??
まぁ、考えた所で分からないので、良しとしよう。
まぁ、何故風だけカッターなのかとツッコミたくもなるが、あえてのスルー!
6階層では魔石を40個取って次の階に進んだ。
7階層はダンジョンウルフとサイレントバットが出てきたが、魔法も使えるようになると天井にいるサイレントバットもとても楽に倒せた。ここでも40個の魔石を取り、次の階に進む。
ここまで何度かレベルアップした感じがあるが、昨日に比べると多くはなかった。やはりレベルが上がるにつれて上がらなくなるんだろうなー。と思いつつ8階層に到着。
探知を使い周りを探る。
ちなみに探知もレベルを上げた事によって、今では半径60メートル位の範囲を探れるようになった。
すると範囲のギリギリぐらいに3つの反応とその少し先に5つの反応がある。
多分ガッスルズと魔物だろう。
ガッスルズは魔物となるべく戦闘にならないように進んでいるようだった。
まぁ、俺は魔物をなるべく倒したいので好都合なのだが。
ここでガッスルズのチーム名に関しては特に触れない事にする。
とても言いたいのだが、自分のチームでもないので、触れないでおこう。
さて、8階層の魔物は
・ポイズントード Lv.8
体力 : 28/28
力 : 19
速さ : 15
スキル : ポイズンボール Lv.1
ここも遠距離から魔法で倒しまくり、
ポイズンボールを使う暇もなくやってやった。
ここでは50個の魔石を手に入れ、
下の階層に進んだ。
9階層では今までの魔物が勢揃いだった。
レベルも9や10だったので、
狩りに狩りまくり、ここでは70個の魔石を手にした。
次が最深部の10階層だ。
ハッキリ言って余裕だ。
ちゃっちゃっと終わらせよう。
俺は階層を降りて行く・・・
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