63話 ホデビルール④
さて、上級ダンジョン・ホデビルールの6階層に降りていた俺達は、フォーメーションを先頭が俺とフェンリル、スザク、2列目にユーキ、3列目にリンとスナイダー、最後尾にルビィでいく。
俺はユニークスキルとなった探知を掛ける。すると範囲もだいぶ広がり、しかもダンジョンの構造や罠の位置まで分かるようになっていた。敵も鮮明に分かるようになり、鑑定も掛ける事が出来る。
以前までは鑑定はある程度近寄らないと出来なかったが、これはかなり助かる。
その事を伝えるとルビィが前に出たいと言ってくる。仕方ないので前衛にルビィ、フェンリル、ユーキを置き、最後尾に俺となった。スザクはリンの側にいてもらう。
罠を事前に回避しながら、敵を確認。
・ダークオーク Lv.51 5体
俺は敵の情報を伝えると、ルビィが敵に切り込む。フェンリルも後を追う。
ほぼ同時にスタートしたが、ルビィの方が早く敵に辿りつき、そのままダークオークは粉々になって地面に落ちた。
あれ?スキル使ってないよね??
普通に剣を振るっているのだが、早くて目で追い切れない。めちゃ強くない??
その後フェンリルが同じように爪で相手を切り裂いたり、リンとスナイダーも魔法で瞬殺したり、ハッキリ言って強すぎだ。俺たちより少し能力が劣るユーキでさえ、もう余裕だ。
7階層
・ダークパンサー Lv.56 7体
8階層
・ダークベアー Lv.61 8体
9階層
・ダークタイガー Lv.66 6体
全ての敵を一瞬で倒し、俺達は階段を降りる。
10階層に到着し、そのまま扉を開き中へ
5階層と同じように、敵が現れ周りを光が照らす。俺は離れた場所から鑑定。
・ローグレート・サイクロデビル Lv.95
1つ目の2足歩行の大きな体の魔物がそこにいた。鑑定で大したスキルもないので、スキに戦うように指示。するとルビィの剣から斬撃が6本、フェンリルの爪から16本飛び出し飛んでいく。スザクのブレスを飛び出し、リンとスナイダーがそれぞれ魔法を放つ。ユーキは盾を構えながら、前進している。
まずリンの氷魔法が相手の体半分を凍らせ、スナイダーの火が相手の体半分を燃やし、ルビィとフェンリルの斬撃が相手の体を粉々にし、粉々になった欠片をスザクのブレスが消滅させた。
これは核も残っていないだろう。
というか、これ多分誰か1人の攻撃で倒せていただろう。リンとスナイダーは無詠唱で魔法を放ち、威力とアホ程出てる。
ルビィとフェンリルの飛んでいった斬撃は以前と比べる価値も無いくらいバカデカく、速度もめちゃ早い。
スザクのブレスも同様だ。
やはり裏ボスとの戦闘で得た経験値でのレベルアップが凄かったようだ。
ユーキは魔石を回収してくれたようで、俺に渡しながら、
「なぁ、アラシ。チームストーム(仮)はどうなってるんだ??ホデビルールの敵が雑魚としか言えないぞ??こんな事は考えられん!!」
まぁ、俺もそう思う。
『これが俺達のチームだ。ユーキもこのチームのメンバーなんだ。早く慣れてくれ』
俺は無茶と思いながらも、透かした顔でユーキに話す。
さて、問題はこの扉の奥だ。
俺達はそのまま奥の扉を越えて部屋に入る。するとそこは中級ダンジョンと同じように左に転移陣、右に宝箱、中央に階段。それぞれ1つだった。安心はしたが油断はしない。宝箱に鑑定を掛けて近づく。開けると中には
・秘匿のネックレス (ユニーク上位) 7個
身に付けた者の能力を隠す事の出来るネックレス。能力は任意で決められる。
能力はステータスの事だな。隠して、しかも偽装したステータスに見せれる訳だ。試しにルビィにしてもらい、ステータスを全て10でイメージしてもらった。
するとルビィの強さが消え、雰囲気も弱そうになった。なんかオーラみたいのが無くなった感じだ。
ここにでこれかぁ。悪くないんだが、もっといい物を期待していた俺がいる。
そりゃランダムらしいので、こういう事もあるが、俺の運からして良くない物が出る事はほとんど無いはずだ。
まぁ、使えはするので、全員に装備してもらう。なんか指輪やら、腕輪やら、ネックレスやら、チャラ男みたいになってるな。気にしたら負けだ。死に比べたら安いもんだ。
とりあえず1度転移陣で登録して、再び10階層に戻り、飯にする。俺が飯を作り、皆が食べた。少し休憩し、そのまま進む。
ステータスをいじるのは、前みたいに俺の神力が必要になる事態があるかもしれないので、ここでは止めておいた。
11階層
・ダークハイゴブリン Lv.71 10体
12階層
・ダークハイゴブリン&ダークアーチャー Lv.76 各10体
13階層
・ダークハイゴブリン&ダークアーチャー&ダークウィザード Lv.81 各10体
14階層
・ダークハイゴブリン&ダークアーチャー&ダークウィザード&ダークゴブリンナイト Lv.86 各10体
どんどん増えていくが、ここまでもほぼ一瞬で殲滅していく。ここまでは色々な新しいスキルを使用して確かめながらの攻略となっていた。
まずは俺の剣技・居合全斬は半径10メートルの敵を全部斬る。敵のみを認識して斬ることが可能。仲間が範囲内にいても斬らない。
俺は14階層の40体に使ったが、敵は全て横に真っ二つになった。
次はリンの氷魔法・アブソリュートゼロだ。
14階層で40体の敵に放つ。前にいた敵の5メートル四方が一瞬にして凍る。範囲を逃れた敵が凍った敵に当たると、凍った敵は粉々に砕けた。血も凍っていて流れていない。
範囲外の敵には一切凍ってないのを見ると、範囲内だけ一瞬で凍るようだ。
今のリンでも5発が限度だな。
フェンリルの咆哮ブレスは、自分の15メートル範囲の敵を消し去る。ナイト等の防御力が高い者はダメージを与え吹き飛ばしていた。まぁ、それで死んでいるのだが。しかもこのブレス、圧縮してレーザーのように飛ばす事も出来るようになったのだ。口から出すのだが、首を横に振るだけで上下に別れた敵が増えていく。
スナイダーの闇魔法・ブラックアームは狙った中心より半径5メートルの地面より闇が現れ無数の腕が敵を闇に引きずり込む。完全に闇に入った者は必ず死亡する。逆に1部でも残った者は無傷だ。スナイダーが言うには、このダンジョンのダーク系には効きが甘いそうだ。腕で引きずるのに抵抗される事が多いらしい。しかしほとんど引きずりこんで、残っているのは魔石のみになってる。
ユーキの小盾遊防は小さな盾が現れ、体の周りを回っている。攻撃が来ると自動で防御。装備している盾と同じ性能だ。
そして精霊召喚、火・水・土・風の精霊を呼び出し、攻撃させれる。むーん。強い。攻撃してもされてもダメージ与えてるしな。
今のユーキの精霊力では3回が限度だ。
精霊付与はその精霊をその身に宿す。
カッコイイなー!俺も使いたい。しかし今のユーキの精霊力だと2回が限度だな。
ちなみにフェンリルの聖獣魔法は消費が激しいので、あまり使用したくないらしい。魔力回復薬もあるので使ってもらう。
するとフェンリルの体がオーラに包み込まれ、これまでルビィに速さで負けていたフェンリルがルビィより先に敵を噛み殺していた。これが聖獣聖気か。ステータスがかなり上がったようだな。
ルビィの二刀剣技の新技はボス戦用かな。
俺達はスキルの確認が出来たので、15階層に降りる。
扉を開けて進む。これまでの階層ボスと同じだ。転移陣が現れる。おっと!今回の転移陣は多い。多数の敵が出るパターン。中央の大きな転移陣が3つ、それ以外は少し多めの転移陣が8つ。
中央の大きな転移陣から敵が姿を現す。
・ローハイグレート・ダークゴブリンジェネラル Lv.110 3体
それ以外の転移陣から敵が10体づつ現れる。
・ダークハイゴブリンLv.90 20体
・ダークアーチャー Lv.90 20体
・ダークウィザード Lv.90 20体
・ダークゴブリンナイト Lv.90 20体
俺は統率を持つジェネラルを先に殺るように、ルビィ、フェンリル、ユーキに指示を出す。俺、リン、スナイダー、スザクは周りの敵をやる。俺はハイバリアーを味方に掛けて、ファイアーボム、ハリケーンカッターをウィザードに、リンはアイスヘルをハイゴブリンに、スナイダーはヘルファイアーストームをアーチャー打ち込んた。
ルビィとフェンリルは相手に向かいながら、前にいるナイトにルビィは双烈風斬を5連続で放ち計10発、双爪超斬撃波を両手で2連続で計16発放つ。ユーキは小盾遊防を使いながら前に進む。
相手は攻撃に移る前に俺たちのそれぞれの攻撃が相手に打ち込まれる。ほとんどの敵はその攻撃で死んでいる。ルビィとフェンリルの斬撃波がジェネラルにも当たって、かなりのダメージを与えていた。
スザクが生き残っている敵にファイアー超ブレスを食らわせて倒している。
ルビィはそのまま剣を体の前でクロスしてジェネラルをクロスに切り裂く。
フェンリルは咆哮ブレスを圧縮してジェネラルを斜めに切り裂いていた。
ルビィとフェンリルの攻撃は核をしっかりと捉えていたようだ。
ユーキは相手に近づいていく。もうルビィとフェンリルのジェネラルは倒れている。
するとジェネラルは疾風斬を3発ユーキに打ち込んだ。ユーキは気にせずそのまま突っ込む。相手の斬撃波を小盾が全て防ぐ。
ユーキは聖獣付与を使用し、火の聖獣サラマンダーをその身に宿した。全身から炎を放ち、ユーキはジェネラルに突貫一波を繰り出すが、ジェネラルは盾で防御、シールドバッシュだ。
少し弾かれるがすぐに続けてユーキは回転突き、乱れ突きを放つがこれもシールドバッシュと絶対防御で弾かれる。しかしこれで絶対防御の回数は残ってない。シールドバッシュは残り1回。しかも相手の盾は既に多数の亀裂が入っている。
ユーキは一点突破を繰り出すが、相手は盾でシールドバッシュを狙う。
ユーキの一点突破が盾と左腕を貫き、そのままユーキは瞬五突衝を放つ。相手の体に5つの穴が空き、その穴から炎が溢れ出る。しかもスキルの衝撃で相手は吹っ飛びながら絶命していた。核もしっかり貫いていた。
おおー!見応えのある戦いだった。ルビィとフェンリルはその速さから相手に盾を使わせずに瞬殺してたからなー。ユーキ以外のメンバーは何かあった時の為にいつでもスキルを出せる用意をしていた。優しい奴らだ。
まぁ、俺も準備はしていたが。
俺達はボス戦専用のハイタッチを繰り出しながら魔石を集める。指輪に入れ奥の扉を開けて進む。15階層奥も10階層奥と同じだった。
なるほど。5階層だけが特別だったのか。
右の宝箱に鑑定を掛けてからゆっくりと進む。
さて、宝箱を開けますか!!




