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60話 ホデビルール③ 裏ボス

ルビィの首が大剣により切られる。

そのままルビィは吹っ飛んで部屋の壁に激突して、地面に落ちる。


『ルビィーー!!!!』


俺は神力を纏い、部屋に入る。

皆は唖然として、動きを止めている。


そこには3メートル程の鎧を纏い、大剣と大盾を持つ奴がいた。


俺は剣を抜き、そのまま相手に向かう。

鑑定を掛けると何かが邪魔をするが、神力を更に込め無理矢理鑑定をする。


・ハイグレード・デーモンナイトLv.300


な、なんだと!?

俺は烈風斬を放ちながら、ファイアボムを3発打ち込む。


敵は一瞬に俺の横に移動して剣を振るう。俺には剣が振られた事もわからなかったが、危険回避が発動して更に神力を出し、横に避ける。その瞬間衝撃で俺の体が部屋の壁にめり込む。

俺はすぐに立ち上がるが、目の前に大剣の先が俺を狙う。


危険回避がずっと俺の全身を駆け巡っている。俺は横に飛び回避するが、体の半分を突きで切られる。すぐにハイヒールを掛ける。相手の剣の先から赤黒いレーザーのようなものが俺の太ももを撃ち抜く。


このままでは絶対に勝てないと足にハイヒールを掛けて俺は勝負に出る。相手が俺の前に現れ、剣を振るうようだ。

俺の体が斜めに切り裂かれると危険回避が知らせる。回避先も指示してくれる。


しかし俺はそれを無視して、神力を最大限に出し、瞬十刀斬を放つ。


俺の体が斜めに切られ、体が2つに分かれる。しかし俺の神力全開の剣が相手の体を切り裂いていく。5刀目で相手の核を見つけ、残りの5刀を全て核に打ち込む。

敵はさせまいとかわそうとするが、神力全開の俺のスキルには及ばす、10刀目に放たれた斬撃で相手の核がひび割れ砕けちる。


俺は倒れ、心臓が止まるのを感じた。

ああ、これで俺の異世界冒険が終わるのか。ルビィ、スマン。お前の夢を叶えてやれなかった。リンも妹を見つけてやれなくてゴメン。フェンリル、母親を実は探していたんだよな。ゴメンな。スナイダーとスザクもゴメンな。


俺は意識が無くなりかけたその時、ドクンと心臓が動き出すのを感じ、体がいつの間に元に戻っている。


俺は立ち上がりルビィを見ると、ルビィの不思議そうな顔をして、首を確認しながら俺の所にくる。


「アラシ、ゴメン!私が勝手な事をしたばかりに。危険に巻き込んで・・」


ルビィは泣きながら謝ってきた。

まぁ、しょうがない。アレは誰にも想像つかない。普通のボスクラスならルビィは攻撃をかわしていただろう。

俺も神力が無ければ簡単に殺されていた。いや、神力があったのに、相打ちが限界だった。何故俺もルビィも生きているんだ?


俺は気になる事があった。それを見てみると、謎の指輪に付いている宝石が輝きを無くしていた。ルビィのもだ。俺達はリンの所へ向かう。


「あぁぁぁー、良かったー!!ご主人様とルビィさんが死んだかと思いました、ぐすん。」


泣きながらリンが俺の胸に飛び込んでくる。俺はそれを受け止め、軽く抱きしめてやる。

『大丈夫だ、この通り生きている。』


俺はリンの指輪を見る。すると宝石が輝いている指輪があった。


なるほど。あの時の指輪に命を救われたのか。効果は生き返させるかな?とにかく指輪のお陰で助かった。あの時感じた感覚を信じて良かった。ジン、ありがとな。


「アラシ、大丈夫か?すまない、動こうにも絶対的な恐怖を打ち破れなかった。足が俺の物じゃなく、言う事を聞かなかった。」


スナイダーが謝ってくる。

無理も無い。俺もルビィが殺されてなかったら動けてないだろう。あの禍々しさは異常だ。


フェンリルも自分が動けなかった事にショックを受けてるようだ。俺はフェンリルを撫でながら、強くなるしかないと伝える。フェンリルは泣いているようだった。見せてはいないが。


ラリオンとユーキは腰を抜かして気絶している。まぁ、そうなるわな。普通。


俺は倒した敵の魔石を手に入れる。

それは見た事も無い大きさで、鑑定も出来なかった。神力を使い果たした俺は、意識が遠のいていく。


『スマンが少し・・休む。すこ・・し、まっ・・・てて・・・く・・・』


俺はそのまま意識を手放した。


俺は目を覚ます。そこには座っている皆の姿が見えた。


『すまない、どれくらい寝てた?』


「2時間程ですね。ご主人様、体調は大丈夫ですか?」


ステータスボードを見ると、神力は5分の1程回復してた。


『ああ、大丈夫だ。ラリオンとユーキも目を覚ましたようだな。』


「おい!相棒!!大丈夫か?リンから聞いたがアイツを倒したのか!?あの敵は何なんだ!?」


『さあな、俺にも分からん。何故こんな所にいたのかもな。正直生きてるのが信じられん程の相手だった。』


「相棒、あの敵が出た部屋に見た事もねぇ豪華な宝箱が現れたんだが、またあの敵が出てきても困るから、相棒が起きるまで待ってたんだ。」


俺は先程の部屋を見ると、確かに金と赤の金属で輝いている宝箱が中央に存在した。俺は立ち上がり部屋に向かう。

部屋の前まで来ても危険回避は発動しない。大丈夫そうだ。


俺はゆっくりと部屋に入る。何事も起こらない。俺は宝箱に近づき、鑑定するが、特に罠も無さそうだ。


俺はゆっくりと宝箱を開ける。

そこには見た事も無い赤い金属?の剣をが2本と白く輝く木製?の長い杖、そして指輪が2つあった。


・??????????

これが剣。

・?????????

これが杖

・????

これが指輪


当然鑑定しても分からない。

だが危険回避が発動しないのであれば、問題ないだろう。多分・・・。

多分だが、戦闘に参加した者の武器を褒美として入れているのだろう。

やはりファンタジーのダンジョンだな。


俺は指輪に仕舞い、部屋を出る。

とりあえず戦闘に参加した者への報酬であった事を伝えると、俺とルビィで使ってくれと言う。

なので俺は剣を2本ルビィに渡す。

ルビィは剣を鞘から抜き、構える。


「え!?何これ!?凄い!!力が溢れてくるよーー!!」ルビィは剣を振るう。


あれ?ルビィの速さに目がついて行かない。フェンリルよりも全然早い。


「凄いよー!!剣も羽根みたいに軽いし、しかも私の意思を分かっているみたいに思い通り以上の攻撃が出来るよー!!」


あれほどの敵だ。良し、あの敵の事を裏ボスと呼ぼう。労力に見合った武器だったかな?


俺は杖を装備する。

あ!!これ仕込み杖だ!!

しかも俺の思考が同時に何個か考えられる。これは!?

俺は試しに魔法を試す。すると俺の頭上にファイアボール、アースボール、ウォーターボールがそれぞれ20個現れる。


今までは、出して次の魔法をイメージ、出して次と行っていたが、同時に3つまで出せる。おいおい!!!凄いぞ、コレ!!


剣も白銀の刃がついている。これももの凄い力を感じる。


次に指輪を確認。指輪には黒の宝石がついている。試しに魔力を込めると


「あれー?アラシー?どこに行ったのー?」


「おい!?相棒??匂いも気配も感じなくなっちまった!?」


俺は魔力を込めるのをやめた。


「うおっ!?いきなり現れやがった!?」


なるほど、姿が消えるのか。

ラリオンが言うには、気配や匂いも消えたらしい。

ユーキの鎧にも、姿を消せる機能があるらしいが、匂いは消せないらしい。

ユーキが兜に手をやり、イヤイヤしてる。黒騎士の格好でされると怖い以外の何ものでも無いのだが。


俺は指輪をルビィとリンに渡した。

スナイダーとも考えたが、今はこれで良いだろう。


リンは俺に使って欲しいと言ったが、俺には神力がある。最近隠せてないが、背に腹はかえられないからな。だからリンにはご主人様命令と言って付けさせる。


さて、1度戻ると決めて、転移陣の方へ向かう。2つの部屋に1つずつある。

1つの転移陣からは危険回避が発動する。

背筋が凍る様な感じだ。


俺は絶対にこちらには進むなと伝え、もう1つの転移陣へ移る。


皆で転移陣に乗ると、景色が変わる。

現れたのは大穴だ。ハシゴを見つけ上に登る。兵士達が現れ、ラリオンに敬礼。


俺達は簡単に説明して王都に戻る。

スザクに乗り込み、今回も早めで飛んでもらう。流石に前回の事で学習したのか、ラリオンは身を低くしている。


そのまま、王都から少し離れた所に降りて、歩いて向かう。夕日がもう地平線に触れている。もうすぐ夜になる。

俺達はそのまま王城へ。王の執務室に通され、ラリオンから王に説明。


・5階層ボスを倒した事。

・ボス部屋の奥の部屋の事。

・裏ボスの事

・転移陣が2つあった事

・モンスターパレードの兆候は無かった事

・ユーキを無事に発見出来たこと


王からは俺に質問がいくつかあったが、神力の事は隠しつつ説明。


とりあえずモンスターパレードが起きないのであれば、兵の派遣や冒険者の特別依頼は止めるそうだ。


俺達はそのままギルドに向かおうとすると、ラリオンが


「親父、今回は相棒に世話になった!報酬とは別に俺達の別邸に泊まって貰おうと思うが良いか?」


王は頷き、勝手に別邸に泊まる事になる。まぁ、別に良いが。


その後にギルトに向かい、報告する。

すると受付はギルトマスターに会ってもう一度説明して欲しいと言う。


俺達は階段を上り、3階のギルドマスター室に入る。なるほど。本部は3階がギルドマスター室なんだなー。と考えながら中に入った。マスター室には、大きなソファーが2つ向かい合うように置かれ、その間には大きなテーブルがある。

その奥にはギルドマスターの机だろう。かなり立派な大きな机があった。


中には誰もいない。


『誰も居ないのか。座って待ってるか』


「おい、ここにおるじゃろが!!」


机から声が聞こえた。

見ると横から小柄なヒゲモジャ男が姿を現す。

ドワーフだ!


「おう、良く来たのう!!わしゃこのギルドのマスター、ドッワフじゃ!宜しくのう!」


『ああ、すまない、居たのだな。俺は冒険者のアラシだ』

俺はギルドカードを見せて、ドッワフと握手する。


「なんじゃ、報告があるのかのう?それでは聞こうか。」


俺達はソファーに座り、俺とルビィ、リン、スナイダーが1つのソファーに、ドッワフ、ラリオン、ユーキが向かいのソファーに座る。


そして俺は口を開き、話始めた。

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