46話 ルビィの挑戦
俺達は最後の試練となる大きな扉をおして入る。
そこはかなり大きな部屋となっており、そのまま先に進む。すると転移陣が現れる。その中より魔物が現れた。
そこには体長2.5メートル、二足で立ち、両腕があり、腕には2本の斧を持っており、顔が牛だ。
ミノタウルスだろう。
鑑定をかける。
ミノタウルスLv.25
体力 : 150/150
力 : 120
速さ : 100
スキル 咆哮Lv.1(上級)
上斧技 Lv.2(上級)
あれ?弱くない?
俺は仕込み杖から剣を抜き、後ろに回り首をはねた。ミノタウルスはそのまま倒れて消えていく。魔石も残さなかった。
すると奥の扉が開く。
俺達は奥に進み、扉の奥に進む。
するとそこには小さな部屋があり、台座に石版と宝箱かあった。
先に石版を読む。
【試練を超えし勇者よ!!
おめでとう、試練を超えた勇者には報酬として、宝を授ける。これよりも試練は続く。気を抜かず勇者の道を進め。】
とりあえず宝箱を鑑定し、開ける。
中には何やら地図があり、目的地にバツが付いている。紙も入っており、それを見ると
【ここに試練の証がある場所を示した地図を置いておく。この場所は魔物がとても強く、難易度がとても高い。先程の魔物を最低3分以内に倒せなければ、必ず死ぬだろう。レベルを上げて、最高の状態で挑め!検討を祈る!!】
あ、これで試練の証貰えないんだ。
まあ、確かに簡単過ぎた。
でも俺、ミノタウルス一撃なんすけど!
とりあえず、地図をバックに入れて、転移陣があったので乗る
すると遺跡の前に出た。
なので王都に戻ろうとすると、洞窟の入口から4人のチームが入ってきた。
間違いなく異世界人だろう。
俺達は外に出る為に洞窟の入り口へ進む。4人チームが近づいてくる。
俺は先に声をかける
『試練を受ける者か?』
「ああ、そうだ。あんたもか。」
『ああ、そうだな。まぁ、頑張れよ』
「おい、あんた。中はどうなっていた?試練の証は手に入れたのか?」
俺は鑑定を掛けながら
『おいおい、それを言っちゃ試練にならんだろ?自分達で確かめてこい。』
「ちょ、あんた!それくらい教えなさいよ!」
女性の異世界人がくってかかる。
それをリーダー風の男が止める。
「すまなかったな、行ってくれ。」
鑑定の結果、コイツらはレベル12前後。このままだと多分死ぬ。
『あんたらこのまま進むのか?』
「ああ、そのつもりだ」
『そうか、でもこのままだと死ぬぞ』
「さっきからあんた何なのさ!!」
女が突っかかってくる。
『なあ、お前。お前は俺との差が分からないか?』
「あんたなんか怖くもないよ!私たちは協力して魔物を倒してきた!あんたなんかに負ける訳無いじゃない。」
『そうか、それならしょうがない。忠告はした。じゃあな。』
俺は立ち去ろうとする。するとリーダー風の男が声をかける。
「そこまで言うなら試させてもらえないか?実力の差とやらを」
そう言って腰に下げて剣に手を掛ける。
『やめておけ、死にたくないだろう?』
俺は5メートルの距離を一気に走り、リーダー風の男の後ろに回り、剣を手で押さえた。
「なっ!?」
異世界人チームの奴らは全員驚く。
そして俺は元の場所に戻る。
「あんたら俺の動くのを捉えたか?
ちなみに俺は今、2割程度の力で動いた。本気を出せば」
『こういう事も出来る』
俺は異世界人の背後10メートルから声を掛けて全員の武器を手に持っている。
『分かったか?これが実力の差だ』
そう言って俺は逆の事をする。
異世界人達の武器を戻し、元の位置へ
『最初の動きを目で追うことが出来たならここでも死ぬ事はないだろう。しかし、今の状態なら多分死ぬぞ』
「な、な、なんなのよ、あんた、一体?」
女が言ってくる。
「そ、そうか、分かった。出直すとするよ。」
リーダー風の男が言う。
「ちょっと待てよ、こんな奴の言う事を聞くの?」
「ああ、当然だ。もしアイツが俺たちの邪魔をするつもりで入るなと言っているのなら、俺達をここで殺せば済むだろう。あの実力なら簡単だ。だけどわざわざ俺達が理解出来るように力を見せてくれて忠告してくれる。多分アイツは良い奴なんだよ。だから忠告を聞く。それでも行きたい奴は止めない。多分死ぬけどな。」
おお、分かってくれたか。流石はリーダー風だ。
「わ、わかったわよ!それならもう少しレベルアップして挑戦しましょう。」
「ああ、そうしよう」
リーダー風の男が俺を見る。
「俺はこのチームでリーダーをしている
ジョージだ。忠告感謝する」
ジョージか、金髪だしアメリカ人かな?
『俺は冒険者のアラシだ』
「そうか、アラシ。また会えたら会おう」
そう言って異世界人チームの奴らは洞窟を出ていった。俺達も洞窟を出たいが、今出ると気まずい。少しして洞窟を出て、王都に戻る。その後ギルドへ。
ギルドで先に飯を食い、その後依頼達成の報告をする為、資料を作成する。
まあ、適当に書いておこう。
それを持って受付へ。資料を渡し、ギルドカードも渡す。しばらくして依頼達成の報酬とギルドカードを受け取る。
すると受付嬢が、
「ルビィさん、試験管が見つかりました。今ここにいますので、今から試験受けられますが、どうします?」
「受けます!やったー!!」
ルビィは喜んでいる。まぁ、分かるよ。
「分かりました。それでは下の鍛錬場にお進みください。」
俺達は下に降りた。
少しすると、大柄の男とスリムな男性が現れて
「おう、試験を受けるのどいつだ?」
「はーい、私です。」
ルビィはピョンピョン飛び跳ねながら答える。
「お、こんなかわいいねーちゃんがか。
俺が試験官のラグだ!コッチの奴は審判な。もういけるか?」
「いつでもだいしょうぶだよー!」
試験が始まるようだ。
ルビィは俺が鑑定して、念話で教えようかと言ったが、自分の試験だから良いと答えた。ルビィっぽいな。
審判の男が2人の間に立ち
「これより試験を行なう、始め!」
ルビィは2本の剣を抜き、高速で動く。ルビィは力を抑え、3割程の力で相手の裏に回り剣を振るう。
相手のラグは大剣を片手で持ち、片腕は盾を装備。
後ろから攻撃されたが、盾を使い防ぎ、大剣をルビィに振るう。ルビィは大剣を横にかわし、さらにスピードを上げて相手に迫る。結局7割程の力を出した所で相手の首にルビィの剣が突きつけられ、勝負あり。
スキルを使わずにやるとこんなもんだな。俺はルビィに全力を出すのと、スキルを使用する事を禁じた。この戦いで。
本気を出したルビィのスキルなんて、俺でも受けなくない。
ルビィは勝利に喜び、ラグも認めて、結果ルビィも虹色カードのSランク冒険者となったのだった。
まだ時間的にも余裕があるので、俺達は薬草採取に出かけた。
少し離れた場所に森があり、そこで探知を使う。前までの探知は魔物気配や人、植物等意識すると何とかわかったのだか、実際それが何なのかは分からなかった。しかし今は人族や獣人族などは青、魔物は黄色、植物等は緑で識別されている。
緑の気配を感じながら、俺は薬草を探す。
っと行っても周り中に多数の反応がある為、
取り放題だ。ルビィとリンもドンドン取ってくる。
・回復草
・上回復草
・魔回復草
・上魔回復草
・治癒草
・上治癒草
それらを採取し、そろそろ帰ろうと思い、森を走り回っているフェンリルに声をかけた。
フェンリルは周りにいた魔物達を片っ端から狩っていたのだ。
するとフェンリルが魔石を沢山咥えて戻ってきた。俺はそれを受け取りそのまま王都へ戻る。日も傾いてきた頃に王都につき、
俺達は薬屋に出かけ、調合セットを購入した。結構質のいい物で、5,000ダリー支払った。
そのまま伯爵別邸に戻ると、王騎士が門の前で待っていた。俺が近寄ると膝をつき、俺は挨拶を交わした。王騎士は
「王より明後日開かれる王国主催の武闘大会にアラシ様を本戦にエントリーしておいたとの事です。もしルビィ様とリン様が出たいのであれば明日の予選大会にねじ込むから言ってくれ。との伝言です。」
はあ?俺は出るなんて言ってないし。いきなり言われても。確かに色々な所でビラやポスターがあり、王都も賑わいを見せていた。
『なあ?それは断っても良いのか?』
面倒くさいし目立ちたくもない。
「王様より、友なら出てくれるよな?王国の力を全大陸に示す大会じゃ、最近人族が優勝する事が無く、このままでは王国の名誉に関わる。貴族の一部が王の代理人を疑問視しとる声も聞こえてきてのう。ここで優勝すればもう誰も文句は言わんのじゃ。との事です」
いや、俺の都合は?ほとんど俺に関係ねーじゃねーか!!しかも王の代理人はそっちが勝手にくれたもんだし!まぁ、友になった以上ある程度の事は聞いてやるんだが・・・
『分かった、出よう。ルビィとリンはどうする?』
「私、出たーい!!実は出たくてうずうずしてたのー!!やったー!!」
「私は特に出たいと思いませんので、お2人の応援に回ります。」
『分かった、それでは俺とルビィは予選大会から出る事を王に伝えてくれ』
騎士はまた明日の朝来ますと言って、戻っていった。俺達は明日に備えて早めに寝る事にしたのだった。




