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39話 王都への道①

ギルドに到着し、少しして兵士が馬車の外より声を掛けてくる。


「冒険者ギルドの冒険者10名、連れて来ました。」


その声を聞いてロメロと息子が立ち上がる。俺達は座ったままだ。ちなみにフェンリルは今回ルビィが担当のようで、ルビィの膝の上で寝ている。寝ているフェンリルをルビィはゆっくりと撫でている。手でもふもふを堪能しているようだ。リンはそれを羨ましそうに見ている。


ロンドと息子の斜め前にジョイナフが立ち、馬車の外に向け

「分かった、案内しろ。」


そうすると兵士が先頭で馬車の中に入り続けて冒険者達が入ってくる。


冒険者達はまず中に入るとその広さに少し驚き、目の前に居るロメロを見て大きく驚く。そして最後に俺を見てニヤリとする。・・・・・オイ!


冒険者が全員入った所で

「今回は依頼を受けてくれて感謝する。

依頼主のセカンディア領主

キマージメ=ロメロだ。

王都までの長い間、不便を掛けるかも知れないが、護衛任務よろしく頼む。」


そう言って、ロメロは冒険者全員に名前を聞いて握手を交わしている。

正直、俺は貴族とは横柄な態度のクソ野郎だと勝手に思っていたが、認識を改めるべきかも知れない。まあ、その判断は王都に行って他の貴族達を見てからでも遅くないだろう。


俺は冒険者達のステータスを確認する。

うん、まぁ、悪くは無いんじゃないかな。やはりCランクの周りだとこれくらいだな。


ジョイナフより冒険者に指示がでる。

この馬車の周りは10名の兵士が守っている。近衛兵士らしい。先頭と後尾にはそれぞれ5名ずつ兵士を配置、馬車と馬車の間にもそれぞれ1名又は2名兵士を配置している。


今回の冒険者は4名のチームが2組。

個人が2名だ。

チーム2組は先頭の兵士達より更に先を左右に別れて確認する任務だ。


残りの2人はこの馬車を守る兵士の更に外側に左右1名ずつ配置した。


そこでルビィが

「ねぇ、アラシ。何でそんな配置なのー?」


『ん?ああ。そうだな。良し、ルビィは盗賊だ、目標はこの馬車にいるロメロだ。

どこから攻める?リンも考えてごらん』


2人はあごに手を置いて考える。


「そうだなー、私なら手薄な左右から攻撃するかなー?」


『横から来た場合、この馬車は止まらずにそのまま進む、先頭にいる兵士5名と馬車の間にいる兵士5名10名がこちらに向かう。前にいる冒険者8名は少し時間はかかるが、それでも馬車が進んでいくのと、先頭の兵士達がこちらに来ればすぐに合流出来るだろ?

そうし5名の近衛兵士でこの馬車を守り、兵士15名と後ろから来る兵士10名で、挟み撃ちだ。』


「なら先に横から攻撃した後に、後ろの兵を倒す。」


『おいおい、目的はこの馬車だぞ。それでも後ろの連中には悪いがロメロが最優先だ。そのまま逃げても良いし、ロメロの事だから先頭と合流後に引き返し助けに行くだろうな。上手く行けば挟み撃ち出来る。それを素早く行動する為にこの馬車の大きく外側に左右1名ずつ、冒険者を配置するんだ。』


ルビィーはむむむーと言って黙り込んだ。


リンが

「それだと後ろから攻撃しても後尾の5名と後ろの馬車を守っている兵が5名で足止めをしてる際にこの馬車は逃げる又は先頭の兵士達と合流して後尾の兵に増援する。」


『そうだ。』


「前からが1番対処が難しいので、先行して冒険者のチームが進むって事ですね!」


『そうだ。』


「へぇー、なるほどねー!」

ルビィは納得していた。


ふと見ると冒険者達とジョイナフがこちらを見て驚いていた。ジョイナフが口を開き


「さすがはSランク冒険者のアラシ様だ。軍師の才能も持っているとは・・・武力だけでは無く、知力も長けておりますな。やはり昨日の件は兵士達が話した通りなんでしょう。初めて聞いた時は話に尾ひれがついていると思いましたが。」


そう言ってジョイナフが賞賛してくる。


ふっふっふ。実は俺が考えた訳じゃない。

俺にはミッシェナビゲートがあるのだ。

まぁ、うるさいので、たまに出してやる事を条件に聞いたんだが・・・

今はスイッチをオフにしてある。


「ならご主人様ならどうしますか?」


『うん?ああ、俺ならな・・・』

少し考えて答える。


『物量に任せて前後左右から攻撃。25名ずつに分けて攻撃すればどうしようもない。

もし俺個人でやるなら・・・』


「やるなら??」


俺はソファーに座ったまま、人差し指で天井を指し

『上だな』


その瞬間、馬車の中にいた全員が驚いた。


え?何?どうしたの?


「あ、アラシ様、上からと申されますが、どのように上から攻撃されるのでしょう?」


ああ、方法か。


『それなら、まずこの馬車に気付かれないギリギリの位置で真上にジャンプする。その後上級風魔法のストロングガァストを真下から放ち自分の体に当て、更に上昇する。たふ15発位連続でやれば、高さ100メートル位にはなるだろう。そこまでいけば、人だとは認識されない。あとはタイミングを見て降りればいい。ストロングガァストさえ使えればそのまま、上空でキープ出来るからな。』


「確かにそうだねー、アラシは魔法詠唱無しでバンバン使えるからねー。アラシならいけるねー。」


俺のチーム以外の者達は口をあんぐりと開けて、放心状態だ。


えっ?えっ?何?どういう事。


後から聞いた話だと、上からの攻撃は有効な手段として良く話になるそうだが、特定の条件が無いと出来ない。崖の下を馬車が通る。

高い気のある場所等だ。しかしまずそんな所は通らない。なので、ここ数年は上と答える奴は、何も考えていないバカと言われているらしい。


だから俺が上と言った瞬間、軍師としての才能を見せた俺がそんなバカな事を言ったと驚き、その後の方法で現実に出来ると知って更に驚き、口をあんぐりしたそうだ。


実はこの先、ジョイナフがこの事を兵士に話し、兵士達も色々な人に話し、軍師達も知り

その事で上からの攻撃は可能となり、この大陸全土が他の上からの方法を探し、熱く議論していく事になる。その事でこの大陸全体の兵法がどんどん進化していくことになる事をアラシは知らない。


ふぅ、よかったー、ミッシェをオフにした後だから自分でテキトーに考えて答えたが、バカ呼ばわりされる手前だったなー。


そんな事を考えながら、馬車は順調に進んでいく。


ふとアラシは自分の指の指輪が目に付いた。そうだ。中級ダンジョンボスの宝箱から見つけた指輪、鑑定とユニークになったしと、再度鑑定してみる事に。


・???????(???????)


うそーーん!まだ見れないのかよ!!

中級ダンジョンだぞ!?

どんな性能だよ??

本当に付けていて良いのか??

あの時は付けた方が良いと言ったが、本当に良かったのか!?

しかしもう、全員が付けている。

今更鑑定出来なくて不安だから、外そうなんて、恥ずかしくて言えない。


そうだ!黙っていよう!!


俺は1人で思い、1人で慌て、1人で黙っておく事にした。

なので、ずっと黙って座っていただけだった。


その後に俺は今回の相手となる辺境伯について、ロメロに尋ねた。

辺境伯の領地はセカンディアから王都を挟み反対側に位置する。

セカンディアから王都まで馬車で3日

王都から辺境伯領までは馬車で5日

なるほど、ロメロがバカ息子を勘当して、今日で3日か。朝一番で屋敷を出したって言ってたしな。


なら今回は王都での対決はないかもしれないな。密偵がいても、勘当を知ってならセカンディアを出たとすれば、普通なら今日王都に着くはずだ。その後に往復てら10日かかる。

俺達は4日後の夜に王都に到着予定で、早ければ5日後に王と面会出来るはずだ。

不要な心配だったかもなー、俺は頭の中で色々と策を練りあった。


しばらく策を練り気がつくと、

辺りはどんどん暗くなり、馬車は初日の目的地の町に着いた。その後宿に入り、俺達はロメロ達の隣の部屋に泊まった。その階は兵士達で全て部屋を抑え、ロメロの部屋の下付近を冒険者達が、上付近を兵士達が泊まった。


結局、この日は何事も無く翌朝を迎え、準備して馬車で出発する。


2日目、3日目も途中魔物が出てくるが、兵士と冒険者によって討伐され、俺達の出番も無い。その間はロメロと色々話をした。


俺は試練の証を各大陸から1つずつ入手しなくてはならない。

この世界では大陸が4つあり、それぞれ陸地で繋がっているらしい。


上から見ると4つ葉のクローバーのようになっており、葉の部分が1つの大陸らしい。

あれ?陸地で繋がってるんなら、葉が4つで1つの大陸なのでは??

と考えたが、この世界にはこの世界のルールがある。なので俺は納得した。


大陸はそれぞれの族が支配又は治めている

・南大陸 人族 現在俺達のいる大陸

・西大陸 獣人族 人族と同盟を結んでいる

・東大陸 魔物族 繁殖力を強い

・北大陸 魔族 魔物族を奴隷のように扱う


なので、今の俺達は南大陸にいる。

南大陸が陸地で繋がっているのは

西大陸と東大陸だ。

西大陸の獣人族との国境には砦があるが

今は同盟も結んでいるので、基本移動は自由らしい。


しかし、東大陸は国境で戦争が常に起こっているらしい。とてつもなく大きい砦と壁で国境を守っている。

ここを守っているのが、バカ息子を孫に持つ辺境伯だ。


なるほど、何となく分かってきた。


辺境伯がなぜそれほどの発言力があるのか。それは今この大陸で唯一戦争が起こっている場所守っているからだ。そりゃ自然と兵力も上がるし、武力については申し分なさそうだ。しかもこの大陸を守っている、これがでかい。なるべく敵に回したくない相手だ。


そろそろ4日目の行程も終わりそうな時にそれは起こった。



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