30話 中級ダンジョン攻略 その後②
ギルドに到達した俺達はそのまま中に入る。するとギルドの受付にギルドマスターのロンドがいた。
「おかえりなさい、もう噂になっているよ。君たちが中級ダンジョンを攻略した事がね」
ロンドがそう言うと周りの冒険者が
「さすがはケンタウロスだ、合体攻撃で倒したんだろ??」
「俺はボスの腕を折ったって聞いたぜ!さすがはアームブレイカーだぜ!!」
「俺は影からギルドを操って、ギルド職員全員突撃させて、おいしい所だけ全部持ってったって聞いたぞ!やっぱりちげぇよ、シャドーギルマスはよー!!」
おいおい、どんな盛り上がり方だよ。
ルビィは止めてー!!っと言いながら冒険者達の口をおさえてる。
「さて、それじゃ早速依頼の達成報告をしてもらおうか」
ロンドはそう言って受付に入り手を出てきた。
俺はバックから依頼書と、とりあえず初級魔石(中)を100個取り出し、ギルドカードと共にロンドに渡した。
ロンドは受け取って処理をする。
「魔石はまだあるんだろう?本来買取所で対応するけど、今回は特別にここで一緒に処理しちゃうよ。ダンジョンボス攻略の依頼もついでに処理しちゃうから」
そう言ってくれたので、魔石を出すが
「なぁ、ロンド。魔石の1部は自分で持っておきたいんだが、良いか?」
「それは当然さ、ただダンジョンボスの魔石は見せてね。あと、ダンジョンボスの依頼の金額が下がるけど良いよね?
『ああ、それは構わない』
俺はそう言って魔石を出した。
・初級魔石(中) 30個
・初級魔石(大) 250個
・中級魔石 285個
・中級魔石(大) 15個
・上級魔石 120個
・上級魔石(大) 6個
俺が持っておく分は
・初級魔石(大) 50個
・中級魔石(大) 6個
・上級魔石(大) 5個
ダンジョンボスの魔石
・超級魔石 1個
これは見せるだけで、俺が持っておく。
俺が魔石を出すと周りの冒険者やギルド職員が驚きの声をあげていた。
「お、おい、あんなでけぇ魔石見た事ねーぞ!?どうなってるんだ!?」
ロンドは平然としながら
「それではまず、最初の依頼中級ダンジョンの魔物100体討伐の達成分、これが報酬の3万ダリー。それから追加の依頼で中級ダンジョンのボス討伐の達成分、これが50万ダリーだね。魔石も出してくれれば追加で25万払うんだけど。まずは依頼達成分で53万ダリーを受け取って」
俺はいきなり大金を手に入れた!
「あとは、魔石の代金だね。
・初級魔石(中) 100ダリー
・初級魔石(大) 150ダリー
・中級魔石 500ダリー
・中級魔石(大) 2,500ダリー
・上級魔石 5,000ダリー
・上級魔石(大) 10万ダリー
で買取るから、ちょっと待ってね
全部で142万500ダリーだね。」
そう言ってロンドは俺に袋を渡してきた。
俺はこれで195万500ダリーをてにいれた。俺の感じたこの世界の相場は日本の10分の1位だから、1950万の価値があるぞ!?
「それからアラシさん、ダンジョンの宝もギルドで買い取れるけど、どうする?」
『それは後でも良いのか?1度良く考えたい』
「うん、それも構わないよ。売ってくれとギルドは助かるけどね。あと、今回の依頼達成分と魔石の買取でランクが上がるよ。それでちょっと話があるんだけど。」
『ああ、聞こう』
「それならギルドマスターの部屋に行こう」
そう言って2階に上がり、ギルドマスターの部屋に入り、ソファーに座った。
「それで話と言うのは、まずアラシさんのランクはAは確実で、実はSランクの条件を満たしているんだ。条件は中級ダンジョンボスの討伐とギルドマスター・サブマスターの2名以上、2ヶ所以上の推薦。僕とダニーが推薦するから、条件はクリアしてる。問題はあと1つで、Sランク冒険者との対戦なんだ。」
『なるほど、だがそれのどこが問題なんだ?』
「僕はアラシさんがダンジョン攻略したと聞いた時点でこのギルドに登録ししている、今この街にいるSランク冒険者を確認したんだ。そうしたら、いたんだ1名だけ。こんな偶然はなかなか無いよ。でもその人物が少し問題があって」
なんかこの前の宴会以降、急に親近感がわくな、この人。喋り方も変わっているような。
まぁ、そんな事考えてる場合じゃないんだろうが
『問題とは何なんだ?』
「その人物はバトルジャンキーって呼ばれてて、1度戦闘になると相手を再起不能に追い込んでしまうと言われているんだ。」
なんだ、それくらい。
俺は竜人かなんかで血を見るとドラゴンに変身して、全てを焼き尽くすとかそんな事かと思ったぞ。
『それなら問題ない。試験を受けさせてくれ』
「本当に良いの?分かった。なら明日の昼にギルドに来てくれる?」
『分かった。昼に来るよ』
「あと、ルビィさんも現在のDランクからAランクに上げられるけど、試験受ける?」
「え?ええー??本当に??受けます!受けさせてください。」
「分かりました、それならルビィさんも明日のお昼にギルドに来てください」
「やったー!!分かりました!!絶対に来ます」
「それとリンさんはポイント計算したらGランクからBランクに上げられるけど、対戦試験があるけど受ける?」
「え?わ、私もですか?ど、どうしましょう?ご主人様??」
『リンなら必ず合格出来る。受けごらん』
「はい、分かりました。受けます!」
「なら全員明日の昼にギルド地下の修練場に来てください」
『了解。話はこれで終わりかな?』
「はい、もう大丈夫ですよ」
俺達はロンドに高級宿を教えて貰い、ギルドを出て、その高級宿屋に向かった。
貴族街のすぐに近くにある高級宿に入る。
「いらっしゃいませ」
そう言って女将がこちらに向かってくる。
俺達の姿を見て一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔になり
「ご宿泊でしょうか?」
『ああ、3名とペット1匹で泊まりたいんだか、部屋は空いているかな?』
「はい、大きなお部屋を1室ご用意出来ます。お風呂場、お手洗が別々についていて、その他は、リビング、ダイニング、寝室となっております。」
『それは良いな、ぜひ1泊させて欲しい』
「ありがとうこざいます、それでは受付で手続きをしますので、どうぞこちらへ」
受付で説明を受けると、値段は1人3,000ダリーで小型のペットが1,000ダリー。晩飯、朝食付きで部屋で食べれるそうだ。
俺はそれぞれの食事を更に3名分追加して欲しいお願いすると、1,500ダリーだそうだ。
俺は受付で名前と身分証であるギルドカードを出し料金を支払う。
それを横から見ていた女将が
「まさか、今話題のアラシ様ですか?
あら、私ったらすみません。」
『いえ、大丈夫ですよ。ちなみにその話題って何です?』
「いえ、何でも1晩で四冠を達成したとか、中級ダンジョンを攻略されたとか、信じられない様な話ばかりなんですが・・・」
俺は秘技・愛想笑いを使用して何とか誤魔化した。そのまま女将が部屋まで案内してくれて、やっと落ち着く事が出来た。
「すんごい部屋だねー!!ちょっと探検してくるねー。リンちゃんいこー!!」
ルビィは部屋に入ると驚きつつ、興奮して部屋の中の探検をリンを連れて行った。
「ねぇ!アラシー!すんごいよ!大きなお風呂があるよー!!これなら全員で入れるよー!!」
ルビィが興奮しながら、興奮させる事を言ってくる。しかし空気を読める男・アラシ!
ここは第2の秘技・スルーを使い何事も無かったように振るまう。
「うわー、こっちには大きなベッドが2つ、こっちにも2つある!!あ、これをこうすれば、良しこれで皆で寝れるよー!」
多分大きなベッド2つをくっ付けて皆で寝れるようにしたらしい。テントではしょうがなかったが、せっかく別の部屋があるのならば、たまには心落ち着かせて寝たい。
部屋をノックする音が聞こえたので、ルビィがはーいと言いながら対応する。女将さんが食事の準備をしてくれるらしい。給仕さん2名も一緒に料理を運んでいる。
「お風呂はお湯を入れられましたか?」
女将さんが聞いてきたので、まだと答えると、それではお食事後に入れるようにしておきますとお風呂場に向かう。その途中でベッドがくっ付けてあるのを見て
「あらあら、お若いですね」
と言わんばかりか、しっかりと口に出し、俺の方を見て、口元を隠しながら笑っていた。
もう本当に勘弁して頂きたい。俺は何もしていないんだ。この世界でも冤罪は間違いなく、あるんだろうと今確信した。
女将さんはお風呂の準備が出来たと報告をしてくる。そして料理も全部並んで食事となる。給仕さん1名を残し、女将さん達はごゆっくりと言って出ていこうとするが、その時に耳元で、この部屋は防音もしっかりとしておりますので、ごゆっくりお楽しみ下さいと言って出ていった。
ちくしょーーー!!
俺はまだ何にもしてないんだー!!
確かに美女と美少女2人に囲まれてはいるが、何にも出来ないこの状況がどんなに辛いか分かるのかー!!クソー!!俺の中の冒険者のイメージがクールで出来る男だった為に、最初にその設定で行ったのが間違いだったー!!もう少し砕けた感じでいけば良かったー!!もう1回、もう1回最初からやり直させてくれー!!
俺は女将のセリフに精神を壊され、そのまま食事をした。食事の味はしょっぱかった。
食事を済ませ、お風呂に入る事にした。
最初にルビィとリンが入るらしい。ルビィが俺とフェンリルも誘ってきたが、
そこはクールな男・アラシはしっかりと断り、フェンリルをどうするかになった。
俺はフェンリルを洗ってやろうと思っていたので、俺と入るよなと聞くと、ルビィがアラシが一緒に入らないなら、女の子は女の子同士で入った方が言いと言い出した。
ん?何言ってんだこいつ?と思っていたらリンもフェンちゃん様も女性なので、一緒に入りたいそうだ。
え?フェンリルって女だったの??
フェンリルが白い目で俺を見てくる。
しかし、クールで空気を読める男・アラシは知ってるに決まっているだろうオーラを出し、俺のペットなんだから俺が世話をするのが当然だか、お前達がそこまで言うなら綺麗に洗ってくれとナイスな言い訳をかまし、俺の面子は保たれた。
おい、危険回避スキルよ!今発動せずにいつ発動するの!!今でしょ!!
と俺は八つ当たりをしながら、酒を飲みつつ、スキルポイントはとりあえず、明日に回そうと考え、その後俺は風呂に入り、フェンリルをルビィとリンに今回だけだぞと言って渡し、俺は1人寂しく眠りについた。




