表
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君を殺した夢を見た。
君のその薄い胸に向かって、何度も包丁を振り下ろした。
返り血が僕の眼に飛んできて、熱さと痛さが迸った。
それがどうにも気に入らなくて、君を突き刺す力を強めた。
僕の全身が血濡れになった。
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君を殺した夢を見た。
君のその細い首筋を、ロープで思いきり絞めてやった。
君は何故だか抵抗しなくて、僕へともたれかかってきた。
それがどうにも気に入らなくて、ロープを引っ張る力を強めた。
くっきりとした痕が残った。
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君を殺した夢を見た。
君の飲み物に毒を仕込んで、何食わぬ顔で差し出した。
美味しそうな顔で飲み干して、僕の珈琲は美味しいと言った。
それがどうにも気に入らなくて、二杯目は毒を多めに入れた。
君のお気に入りのグラスが割れた。
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君を殺した夢を見た。
君の明晰な頭に向かって、重い金槌を叩きつけた。
思ったよりも簡単で、君はそのまま倒れて死んだ。
それがどうにも気に入らなくて、もう一度金槌を振り上げた。
骨が砕ける音がした。
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君を殺した夢を見た。
出会い頭にガソリンをぶち撒け、火炎瓶を投げつけた。
不快な臭いが立ち込めて、君は僕へと手を伸ばした。
それがどうにも気に入らなくて、追加で火炎瓶を投げ込んだ。
少し焼肉が苦手になった。
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君を殺した夢を見た。
星を見ようと呼び出して、崖の上から突き落とした。
死体が見えない。
気に入らない。
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現実で君と会ったとき。
君は意味深に微笑んだ。
それがどうにも気味が悪くて、しかし不思議と魅力的だった。
次はどうやって君を殺そう。