9/9
終幕
こうして、八つの話が生まれた。
八つに分けられた、おかしなケーキは食べられて、無くなった。完食、ごちそうさまである。
ヤオ菌――それは、新たに開発、製造された微生物。伝染する。
誰もいないはずの、待合室のテレビが点く。
するとテレビは、一つのCMだけを流している。
袋に入った棒のお菓子を、新発売なので買って下さいと語りかけている。
ケタケタケタ……
暗く湿った静かな室内に、嗤い声が響く。
恐らくは食せば、病みつきになる美味しさで、食べ続けて、中毒になる、この極上の美味しさを、一人でも多くの人に知ってもらいたい、広げたい――男は彷徨う。取り残された少女に、患者に、医者に、過ちを犯した者に、幸と不幸を背負った若者に、試食しておくれ――。
「あと百本……」
彼の課せられたノルマは残り百本であるらしい。地獄とも言えるか試練の道を歩く。
その先に待っているのは、社長の笑顔とボーナスである。天国である。
END。
ご読了ありがとうございました。
五話の暴走車、午前八時〇分金曜日、やおきん。
馬井望。
あとは分かりますよね?
ほぼ巷の実話が元ですが、謎は放置。
それではー




