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紺碧の瞳  作者: 白木 弓
王帝同盟編
6/33

Beginning3


空を見上げると

太陽は白く僕に降り注いでくる

僕は手で影をつくり目を守った

日本は心地いいくらいの夏だ。


バルーン侯爵と言う魔族が帰ったあと

僕はクリスティさんにお願いをされた

「蒼汰さん、この世界に来たことやアニー様の事

蒼汰さんの世界の方そしてこの世界の方にも

なるべく内密にして欲しいのです。」


「わかりました、でも僕の世界の人に秘密と言うのは分かりますがどうして、こっちの世界の人にも?」

「バルーン侯爵の狙いは恐らく、協力関係以外にも鏡が狙いではないかと」

「鏡?鏡ってあの僕が通ってきた?」


「はい、あの鏡は強力な魔力道具なのです別の者や種族に使われると厄介なのです、そしてこの世界に鏡は確認されているのが3つひとつはここにある鏡 もうふたつはローゼ王国の主都とローゼ王国南の町にある魔法学校です」


「なるほど…要するにこの鏡は特殊な魔法道具なんですね」

「はい、この鏡は神が作ったとされる神具でもあるのです。そしてこの鏡の事を知っているのは

一部のローゼ王国の者と我々リーリエ帝国のひとにぎりです」

「そ、そんな重要なものなんですね」

「はい、ですからくれぐれも内密にお願いしますね…」


それから、僕はアニーの世界をあとに

学校に来ていた

僕はあの世界に行って以来

この世界もどこか変わったんじゃないかと

感じる時がある、でも多分それは

みんなが知らないことを僕だけが知ったからなのかもしれない。


「蒼汰、おはよう!」

「おはよう、はやと」

「知ってるか蒼汰、昨日クラスの連中に聞いたんだけどさこの学校の噂」

「何それ?」

「七不思議だよ!勝手になるピアノとかトイレに

女子生徒の幽霊とか」

「ははは、何それただの噂でしょ」

「信じてないのか?他にも開かずの教室とか~鏡から出てくる幽霊~とか…」


「鏡から出てくる幽霊…?」


鏡と言うワードに僕は無意識に反応した

最近経験した鏡渡りのせいで

噂や虚言だとは到底おもえなかった。

「あぁ、放課後鏡から人が出てくるらしいぜ」

「その鏡…どこにあるの?」

「いや、それは知らないまぁただの噂だよ興味出てきたか?」

「え、あ、いや別に」

「なんだ、蒼汰こう言う話好きだと思ったぜ」


この学校にも鏡があるのか

それともただの噂か

僕はすごく気になっていた

もし、その鏡本当にあるなら

アニー達には伝えといた方がいいかな

そんな事を考えてると授業が始まった。


「蒼汰ー食堂行こうぜー」

「あ、うん」

僕がハヤトと学校の食堂に向かって

中庭を歩いていたら後ろから身を覚えのある声で

僕を呼び止めてきた


「蒼汰ー!」

あやかがこっちに走ってくる


「どうしたのあやか?」

「食堂?私もついてっていい?」

「いいけど、どうしたの?」

「いやー、気になることがあって」

僕はハヤトとあやかと席につく


「で、気になることって?」

「あの屋敷よ!」

「屋敷?あの丘の上にある屋敷のこと?」

「あの屋敷がどうかしたの?」


「そう、あの屋敷実は最近普通に人が住んでるんだって!」

「え、へーそうなんだ」

僕は何も知らないふりを通す


「それでなんか小学生くらいの外国人の女の子も住んでるみたい、たぶん蒼汰が見た幽霊ってその子じゃないかな?」

「そ、そうなんだ、良かったよ幽霊じゃなくて」

「蒼汰…何か知ってるのか?」

ハヤトのよく分からないとこでの感がすごい


「な、何も知らないよ…あはは」

「ところであやか、お前1年の時梅花って子と

同じクラスだったよな?」


ハヤトが急に話題を変えて助かった

あの屋敷の話題は今後触れないようにしよう…


「うん、梅花さんね」

「その梅花ってまた停学だってな」

「梅花さん…すぐカッとなるとこあるからね」


「その梅花って人誰?」

「あー、蒼汰は知らないか、梅花 朱音さんなんて言うか不良?みたいな…でもたぶんいい子なんだよ根は真面目そうだし」

「へー、やっぱりこの学校にもいるんだね不良とか」


この学校に来て日が浅い僕は

まだそこまでこの学校の事を知らなかった。


「じゃあ、また明日な蒼汰!」

「うん、また明日ー!」


僕はハヤトと別れ

ハヤトが見えなくなるのを確認してから

アニーの屋敷に向かった。


「今日はこっちには誰もいないのか」

屋敷に入ったものの

屋敷の中は誰もいなくて、昨日のままみたいだ

鏡の部屋には鍵があいてあり

僕は鏡に手を当てる



「あれ…今日は誰もいないのか?」

鏡を抜け部屋のドアを開けても

誰もいない、僕はアニーの部屋に向かおうと歩き出した時人の声がするのを聞いた


「おい、戸を閉めろ!」

(キッン!!カン!!)

「なんとしても中に入れるな!!」

鉄と鉄がぶつかる音と

憲兵の威勢が聞こえてくる

僕はすぐに何かあったのだと気づいた


「アニー!!」

(ガチャ!!)

僕は行きよいよくアニーの部屋の扉を開けた

アニーは窓から外を眺めていた


「アニー何があったの!?」

「そーた…」

彼女はあまりにも悲しそうで今でも泣きそうになりながら説明してくれた。


「私が魔族の…バルーン侯爵の申し入れを断ったのだけど侯爵の本当の狙いは鏡だったのそれで、最終手段として武力を持ってこの屋敷を制圧しに来たの」


「な、なるほど…すごくやばい状況なんだね…アニー、大丈夫だよ僕が絶対に守って上げる

確かに僕は何も出来ないけど、絶対に守ると約束するよ!」

泣きそうなアニーを見ていると

ついカッコつけてしまった


(ガチャン!!)

「アニー様!!敵の数が多すぎます!」

屋敷の憲兵がボロボロで…耳と尻尾を

生やして…


「私が出る」

「アニー!ちょっとまって、あの頭の耳と尻尾なに!?」


「そーた…ごめんね私たちは人種じゃない、戦いの神アレスから祝福を受け生を受けた…」

アニーの頭に耳が犬のような尻尾が生え

髪が金色に光ながら伸びていく

碧眼は獲物を狙う狼のように鋭く青々と


僕は自分の目を疑った…


「私たちは…獣人族!!」






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