Beginning2
「そーたの魔力は火属性だね」
僕はアニーとクリスティさんと
屋敷にある魔力を測る水晶に手を当てていた。
「これで、属性?なんかが分かるの?」
「うん…この中に反応が出るの、水、地、雷、風、火、あとは闇と光」
僕が手を当てた水晶は
赤色にすこし緑が混じり、水に絵の具を浮かべたように怪しく入り交じって少し光っていた
「蒼汰様は、火と風の属性を合わせ持ち何より火の属性がメインのようですね」
「クリスティさん、属性は普通1つとかじゃないんですか?」
「いいえ、そんな事はありません、全属性とゆうのは見たことありませんが多くて4つの属性を持つ方は存じてあります」
「そうなんですね。…火と風か…なんか凄いですね」
「勉強すれば、すぐに使えるようになりますよ」
魔力…この世界では
ほとんどが、それに科学を応用して使っているらしい
ただ、魔法は、本来武器として成長してきたらしく
医療や生活に使われるようになったのは、最近になってかららしい。
走る足音がこちらに
近づいて来る
「アニー様!失礼します!」
この屋敷を警護する憲兵が
慌てた様子で敬礼をしている
「魔族と思われる者がアニー様と
お会いになりたいと屋敷の前に、名をバイン=バルーン侯爵と!」
「バルーン侯爵…たしか冥府ピアニーの貴族ですね、アポイントも無しに、どうされますか、アニー様」
「通してください。」
「かしこまりました」
魔族の貴族が来ると言うことは
たぶん、ローゼ王国との戦争の事だろう
「アニー、僕もここにいていいの?」
「問題ない、ただ、相手は魔族あまり下手に出るとこの屋敷から死人が出るかも」
「え、何それすごく怖いんだけど…」
(コンコン)
ノックと共にクリスティさんが入ってきた
「バルーン侯爵様がおいでになりました、通しても?」
「うん。」
「これはこれは、初めましてアニーチェ=リーリエ皇女、急な申し出を了承して頂き感謝しますよ
おっと、紹介が遅れましたね、私の名前は、バイン=バルーンでございます…どうぞよろしくお願いしますね…ふふふ」
不気味に笑う、これが魔族
身長は2メートルはあるが、細く紳士的な綺麗なスーツにモノクルを付けて、赤いツノと不気味なオーラさえなければ人間と大差ない
「挨拶は大丈夫です、今回はなんの御用時ですか」
「おっと、冷たいですねぇ獣人は」
「獣人…?」
「ん?彼は…人間ですか、なぜこのような場所に人間が?」
「あなたには関係ないです、早く本題を…」
全く話が読めない
ただ、アニーはまだ僕に
何かゆっていない事があるようだ
でも今は聞ける雰囲気でわない
「本題…そうですねぇでは、アニーチェ様は
現在のピアニーとローゼ王国の現状はご存知ですよねぇ」
「えぇ、もちろん知ってます」
「私たちは協力関係を結びたいと思い今回出向かせて頂いたのですよ」
「協力…なぜ私に…姉様やお母様でわなく」
「そうですねぇ時期に第二第一皇女…そして女帝ブランカ殿下にもお会いし協力を求める次第でありますが…その後押しをと」
「私にメリットがあると思えませんが」
アニーは強気だ、僕の世界の屋敷にいた
少女とはまるで別人みたいに
あんな怪しげな奴と正面から話し合って
僕はアニーが誇らしく思えた
「メリットですか、アニーチェ様には次期皇帝になって頂くために我々冥府貴族の後押しをさせていただきます、女帝は少々我々ピアニーとわ消極的な関係にありまして」
「なるほど…要するにお母様とのあいだを取り持つ代わりに次期皇帝に付かせようと」
「はい、悪い話では無いはず。ピアニーと帝国が同盟を結べばローゼ王国は即座に降伏するでしょう
そしてピアニーと帝国でこの世界を統べるのです…」
「話はわかりました、が、少々お時間をください
考えさせてもらいます」
「はぁいはい、結構ですよ。ただ、返事はお早めに頂けると光栄です、何せもう戦争の火蓋は切って落とされたのですから」
そう、僕とアニーは、もうこの世界の争いに
巻き込まれていた。
そして、戦いへの足音はコツコツと近づいて来るのだ。