表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/20

15 壁

りんごの技により、部屋が明るくなった。


壁には何か植物のようなものが、あちこちに描かれている。


それぞれに意味があるのかわからない。


昔の人が描いたのかもしれない。


「さて、こんな感じでいいか」


「ありがとう。りんご」

とみかん姉さん。


「ありがとう。りんご君」

と柚季。


「ありがとうございます。りんご君」

と私。


ひとりひとりお礼を言う。


それを聞いて、照れくさそうに笑みを浮かべる。


僅かな時間りんご君の様子を見てきて思ったことがある。


彼は乱暴なところがあって怖そうな雰囲気があるけど、時々こういう一面も見せるので、可愛らしく感じる。


「ふふふ……」


「あっ!?なに笑っているんだよ!」


「なんでもない、気にしないで」


さて、現在の状況を改めて確認しよう。


「この部屋には何もなさそうだね」


柚季が仰向けになって天井を見ながらしゃべる。


「この壁画は?」


柚季は顔を私の方に向け、笑うと。


「それは関係ないでしょ」


「りんご君、みかん姉さんはどう思います?」


「それはただの絵だ」


「そうね。私の方が上手くかけるよ」


私が気にしすぎているだけかな。


二人の反応を見ると、そう判断するしかない。


「あれ、階段があるよ」


柚季がいる方を向くと、柚季は壁を指差していた。


そこには壁と同化している階段があり、よく確認しないとわからなかった。


「上に何かあるかもしれないし、のぼってみよう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ