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工・商業科の女子に立場は無い!  作者: ヤマトの山羊
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バレテーラ

 今頃二人はイチャイチャしているのだろうか?だとしたら黙ってはいられない。だがしかし、不本意だが今は黙って待っているしかない。もし私たちが一日ずっと監視しているのを琴岸とホモ先輩にバレると、後々権力を使われて闇の世界に放り込まれるに違いない。

 しかし、それ以上に琴岸に嫌われるのだけは避けたい。入学式の時からずっと惚れていたんだ。あの天使、女神、神の様な奴に。

 「高舘もそうだろ?」

 「あぁ。間違いないな。でも俺は何年も前から惚れていたんだぜ?つまり俺の方が愛が深いんだ!」

 「時間何て関係ない。私は琴岸が好きなんだぁぁぁぁああ!!...あっ」

 思わず大声で叫んでしまった瞬間に気付くが、我に返った時には遅かった。私達二人を不審な目で見つめる琴岸とホモ。


 「「何してるんですか(してんだ)」」



 二日後学校にて。

 土日の休みが明け、学校生活二日目が突入。電車を乗り継ぎ目的の駅に到着。

 長い道のりを歩き、やっと学校に着いて教室に入ろうとするが何故だか人だかりができている。主に男子の割合がほとんどだ。

 人混みをかき分け教室に入ると、琴岸が困った顔をしながら男子たちと喋っている。きっとあれだ、一目惚れした奴らだ。

 「こ、琴岸~。おはよーう」

 ムスッとした顔で私を睨んでくる。二日前死ぬほど怒られたから仕方がないか。

 「琴岸くんの好きな食べ物って何?」「琴岸たんの好きなタイプは?」「琴岸さん、彼氏か彼女います?」

 これだけクラスに女子がいるのに全員男の琴岸目当てだと女子の立場が無いな。このままだと女子達にイジメられるのは目に見えている。

 まぁ、その時は私が守るから大丈夫かな。ホモも権力使って守るだろうし。

 

 キーンコーンカーンコーン


 チャイムが鳴り、名残惜しそうに男子達が教室から出る。琴岸もこれで一安心だろう。

 「二日前は本当にごめんね。気になって気になって仕方がなかったんだ」

 「分かった、許すよ。その代り手紙に書いてあったやつは実行しないからね。これでお相子ね」

 それはちょっと残念だが嫌われるよりはマシだ。渋々諦めよう。

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