テオフィオスside
私の名はテオフィオス・ロマーヌス・レネ・コルネリウスと言う
今日もいつもと変わらず毎日書類仕事を溜めている現龍王陛下であり我が友のアルベリヒ・ゾルタン・ゲルド・デーレンダールの仕事を手伝いに行っていた
書類の山にキリが付いた時にアルベリヒが屍になりつつ声をかけてきた
「テオ少し休憩にしないか?」
まあ緊急な書類はもうないし休憩にするか
「そうですね
お茶でも飲みましょうか」
まったくこのバカはなんで定期的にコツコツやれば良いことを先延ばしにして最後に泣きながらやるのだろう……
私まで巻き込んでいい迷惑だ
「テオそんなに不機嫌そうな顔をしないでくれ
せっかくの休憩が台無しになる」
不機嫌そうなじゃなくて私は不機嫌なんですよ
「本来休日の筈のだったのに無理矢理付き合わされて機嫌が良いわけないでしょう
最近仕事詰めで構ってあげられなかった息子と過ごす予定をしていたのに上司命令だか意味の分からないもので台無しですよ」
はぁギルベルトは今頃何をしているんだろう……
「……なぁ確かお前の子供先祖返りだったよな」
なんだいきなり
「そうですよ
ギルベルトは始祖龍と同じで双黒の黒龍です
魔力の方も今はまだ私に劣りますがそれもあと数年でしょう
私の自慢の息子がどうしました?」
しかもとても利口でまだ60を過ぎたばかりなのに計算や文字だってかける
でも最近言葉遣いが他人行儀になってしまって悲しい
それもこれもコイツのせいだな!!
「……俺の息子のカールハインツを覚えているか?」
コイツの息子?
ついこないだ150になった子のことか?
「はい一応」
そいつがどうしたって言うんだ
「最近魔力が格段に上がってな……
普通の使用人では魔力酔いを起こして役に立たないんだ
まだ幼いアイツは制御も上手く出来なくてな……
今は一人で離れの部屋に住んでいるんだ」
なんだって!?
「我が子をそんなところに閉じ込めているのですか!?」
私の言葉に何か言い返そうとしていたが結局なにも言わずにまた話始めた
「そこでお前の子供なら大丈夫だろう?
だからカールハインツの側近にしたいんだ!」
「なっ!?」
確かにギルベルトなら魔力酔いについては心配要らない
でもあの子はまだ幼い
このバカは幼児に今後命の危険に関わるような側近という重大な仕事を任せる気なのか…………!!
「何をバカなことを言っているのですか!
そんなこと出来るわけないでしょう!」
龍族は卵から産まれ約50年ほどは本来の姿
なので最近やっと人型になれたギルベルトは幼児