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03 初めての魔法

突然ですがタイトル変えてみました。


理由はちゃんとあるのですが、前のほうがいいという意見が多数あれば元にもどすかもしれません。これからも変わる可能性ありです。



 目の前には迫ってくる赤いもので視界を埋め尽くされていた。


 俺はもうだめだと思いながら目を瞑った。目を瞑り、赤いブレスがくるのを待つがいつまで経ってもこない、未だに俺のからだは何の異常もおきていない、あのブレスをまともに受けて無傷でいれるわけはない、俺はそう思いながら体に感じる感触がなんなのかを確かめるために目を開ける。


 そこには目を瞑って俺を抱きしめているナターシャさんがいた。そしてその後ろには氷柱に閉じ込められたドラゴンがいた。


―――――――ああ、助かったんだ


 俺はそう思った瞬間意識を放した。






 私はナターシャ・ルーラー、18歳。私にはすでに家族と呼べるものはいない、ランハーンが現れて一週間もしないうちにランハーンに襲われ殺された。そしてその時に善二さんに助けてもらって一緒にいる。今ではこの都市を守る冒険者達を管理する立場についている。

 ランハーンが現れ人々や動物が殺され、生きている人はどんどん目に見えて減っていった。

 それは仕方なかった。


 機械がすべて使えなくなった人間にどうやって原住動物よりも強いランハーンに勝てと。


 しかし、ただやられるわけにも行かないし、死にたくもない。


 生き残っている人は互いに協力し武器をつくもの、作られたそれを手に取りランハーンと戦うもの、その他の者が集まったところに簡単なバリケードを作り、人々はその内に住むようになった。


 ランハーンの所為で死んでいく人々、しかし、今やランハーンなしでは生きていけない。


 ランハーンから得られる素材、それを使って新たな武器や生活必需品を作ったりする。


 ランハーンは突如強くなった。


 それにより、砦を守ることすらも困難になった時、とある人物があるものを完成させた。そう魔法だ。


 それはとてつもなくすごいものだった。今まで数人でやっと倒せていたランハーンを魔法を完成させた人物、友仲博士は一人で倒して見せてくれた。

 それを見た時、これさえあれば―――――――


 そう思っていたこともあった。けれどそれには大きな障害が大きすぎた。


 まず、魔法はすべての人が使えるものではない、もし使えたとしてもランハーンに立ち向かえるようになるのは極わずかで、それでも時間はかかると。それに魔法を使うには道具が必要だそうで、その道具をつくるにはランハーンの素材が必要不可欠であり、強いランハーンほど作れる道具のランクがあがるそうだ。ランクが上がれば魔法の威力等も変わるとか。

 

 それでも、魔法というものがあれば今までのようにはならない、そう思い他の都市にも知らせようとした。


 しかし、機械が使えなくなったことにより、他の都市にはなかなか知らせることができず、現在までに12の都市にしか知らせることができなかった。


 そしてこの都市では魔法を使えるものの育成がはじまったが、資質があるものは少なく、あったとしてもランハーンに抵抗できるものは片手で数えるほどしかいなかった。


 今では魔法が使えるものが5人いる。


 まず友仲博士、魔法を完成させた人物なので当然だろう、腕も一流だと思う。現時点では魔法だけならば友仲博士が一番だろう。次に魔法を使えるものの育成で資質を発見された人物三人。私と黒い髪で顔も整っていてかなりのイケメンであり性格も悪くない佐藤蓮さとうれん、彼は今では私と一緒に冒険者の管理をしている。先ほどの巨大飛行型ランハーンとの戦闘のときに隣に居たのが彼だ。そして残る三人目は銀髪で少しやんちゃな少年ヴァン。彼は今は他の都市に行き魔法を教えている。そして最後の一人は今日目覚めた聖女フロレンシア様だ。


 私的には聖女というよりも聖少女というほうイメージが強い。


 今日襲ってきた巨大飛行型ランハーンがフロレンシア様が居るところに現れ、私と蓮は絶対に食い止めるつもりで戦っていた。するとランハーンは反応できないほどの速さで私たちの前からいなくなり、フロレンシア様の目の前に立っていた。


 フロレンシア様にじわりじわりと迫るランハーン。そしてランハーンは息を吸い、ブレスを吐く予備動作をはじめた。フロレンシア様はそのことが分かったのか恐怖し、目を瞑って震えていた。


 私はフロレンシア様を守るために急いでフロレンシア様の下に駆け出した。


 その時あせっていており、魔法も使わず、ただフロレンシア様を抱きしめ目を瞑り、ブレスが来るのをただ待つことしかできなかった。


 しかし、いつまで経ってもブレスは来ず、目を開け、フロレンシア様を確認してみるが気絶していること以外以上はなくどこも傷は見当たらなかった。


 私はこの時ほどホッとした。


 そういえばランハーンはどうしたのだろうか、ふとそう思い振り返ってみるとそこには天井を貫通するほど大きい氷でできた柱とその中に閉じ込められているランハーンの姿が目に入った。


 そして気がついた。なぜ私とフロレンシア様が無事だったのかを。


 フロレンシア様は無意識でなんらかの防御魔法をつかいブレスを防ぎ、得意であろう属性の氷属性の魔法でランハーンを氷漬けにしたと。


 気がつくと蓮たちが近くに寄ってきており、「大丈夫か!?」と言ってきた。私は大丈夫だといって、それよりもフロレンシア様をお願いといい、蓮に助けてもらいながらフロレンシア様が運ばれた部屋まで向かった。



 そして今、フロレンシア様が寝ているベッドの前にすわり、フロレンシア様が目覚めるのを待っている。


 

 


 

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