プロローグ
連載放り出しまくってすみません。色々ありました。ウィスキー6ショット飲んだ末の1時間の書きなぐりです。多分つづくんじゃないかな~
私は頑張るのが嫌いだ。
基本的にダラダラしていたい。
働く? そんなの、最低限で良い。
好きな事だけして、のんべんだらりとしていたい。
なんなら一日中布団の中でぼーっと妄想していたって全く問題無い。
そんな身も蓋も無い事を考えながら、私は溜息をこぼす。
私の名はアイシア・ルーフェリア。
ルーフェリア伯爵家の次女という、この上なく気楽な立場に生まれた令嬢だ。
嫡子の兄とスペアの次兄、その間に政略結婚の要たる姉がいて、予想外に生まれた末っ子が私。
三番目の次兄とは六つも年が空いていて、家族計画外に生まれたからこそ多少持て余されつつも両親、兄弟それぞれに可愛がられているラッキーこの上ないポジションに生まれたのだ。
そして、そんな私には前世の記憶がある。
この世界とは全く異なる地球、日本に生まれて生きた女性の記憶。
思いだす限り、今の私とたいして変わらない、好きに生きて好きに過ごし、うっかり死んだ平凡な女の記憶が、頭の中の隅っこの三割くらいに存在している。
前世の私はいわゆるオタクと言われる人種で、WEB、商業、ライト、文学問わず様々なジャンルの作品を読み漁り、見漁っていた。
勿論異世界転生物はお金もかからないから山ほど読んでいて、自分が転生したらこんな事なら生かせるかもなぁ、とかぼんやり……いや割と真剣に考えて、いつか異世界転生した時の為に(笑)と称して趣味でもあった雑学漁りを結構していた。
そんな私が異世界転生したのは、ある意味セオリー通りかもしれないが、前世で山の様に読んだ異世界転生と違う事が一つある。
私は、社畜では無かった。
勿論働いてはいた。契約社員だったしどちらかと言えばワープア寄りだったと思うし、働けども働けども我が暮らし楽にならず、ぢっと手を見たりするけど詠み人とは違ってガチに貧乏なんじゃいゴルァ!!!!と叫ぶ位には生活に汲々としていた。
しかしガチには働いていなかった。
まあ食えてある程度推しを追えればいいか!といった位で、世に流れ溢れていた異世界転生の主人公の様に追い詰められる程働いたりなどしなかった。
九時五時の勤務でたまにスキマバイトをしつつ、お金がないなあああああでも働きたくないでござる!と休日はダラダラ過ごしたり友達と遊んだりして、老後はあんまり長くなく、年金暮らしの前にコロっと行ければいいなぁ、時間遡行したら勉強からやりなおして、ついでに当時は今より遥かに安かった金を小遣い貯めてちまちま買って備蓄したり、某黄色いネズミ系モンスターの最初期カードや海外の魔法系カードゲームを沢山買って未開封のまま保管して、令和になってから売り払ってウハウハしたいな~~~とか、怠惰な事を考えていたタイプの人間だ。
宝くじが当たったら勿論働かずにマーシャル諸島とか行って一ヶ月位ダラダラしたり、良い感じのマンション買ってリフォームする間は椿を冠したホテルや大きい谷や帝国や外資やネズミの国の海側のホテルの五十万のスイートでじゅんぐりに長期滞在してダラダラしたい、と思っているようなこの上なく怠惰で働きたくない人間だった。
ていうか宝くじ当たってそんなに働きたい人とかマジでいるの?と思うし実際そう言う人は周りにいるのですごいな~~~私にはまねできないな~~~~~~いやまじですごい……私ダメじゃん……でも働きたくないでござる……と思っていたタイプだ。
ダメ人間の自覚があったので、異世界チート転生なんてご褒美はないよね~~~(笑)と思っていた。
異世界転生して美人になってチート能力でウハウハなんて、勉強も仕事も必死に頑張ったのに報われなかった人へのご褒美じゃないとおかしい。
そう思っていたのに何故か今、ダラダラ人間の私が異世界転生していた。
何故!?
記憶を取り戻した五歳の時に胸中+誰もいない庭のど真ん中では声にも出して問いただしたが、答えは無かった。
いや、ほんとに、なんで?
その疑問への答えは今の所来ていない。
いや、おかしいだろう。
こんなご褒美は、前世で必死に努力した人や、暴走事故だの戦乱で否応なく命を奪われて辛い思いをした人に行くべきでは!? と思ったものの、いま生きている私は私なのだからいかんともしがたい。
記憶を取り戻してから三日位悩んで、いろいろ呼びかけたりステータスオープンして不発に終わったりしたあと、溜息交じりに割り切った。
だって悩んだってどうしようもない。
私は私。ダラダラしたくてたまらない、私に他ならいのだから。
はー、と溜息をついたあと。完全に割り切った。
そうなれば、自分が今世どんな立場に置かれて、どうすべきかを考える。
正直面倒くさいけれどもまあそれくらいは考えなくては転生した人間として申し訳ないだろう。
面倒くさいけど。
現在の私の環境を、まず見直してみる。
名前は「アイシア・ルーフェリア」。
伯爵家の娘だが、その伯爵家自体はまあ平凡だ。
代々続く領地があって、国内での地位としては中堅の中堅の中堅。
寄り親の公爵家も、五家ある公爵家の中の四番目で、権力争いにはあまり興味の無い、なあなあのエルデン家と揶揄されるのんびりした家だ。
勿論それに寄り添う我が家ものんびりしている。
両親は政略結婚だが普通に良い関係で、二人揃って文系で、夕食の後は二人並んでカウチに座って好きな本を読んで感想を述べあっているようなガチの草食系。
長兄もその婚約者も勉強は出来るのにのんびりしているし、唯一やんちゃな次兄はスペアとして勉強しつつも騎士になる! と叫んで騎士学校に入学し、突出はしていないがそれなり、程度の成績に加えて明るく元気な性格で上に可愛がられているし婚約者とも良好なのでまあ安泰に生きていけそうだ。
政略結婚の要、と先程言った姉は、呑気な家族とついでに家柄と人の良いのんびり屋の婚約者の尻をビシバシ叩くしっかり者だが情に厚く、両親、兄たちは勿論年の離れた私の面倒もあれこれ見てくれる、頼りがいのある我が家一番の女傑と言えよう。
そんな家族の、前述の通り末っ子に生まれたのが、私だ。
年の離れた妹だから、両親は勿論兄二人に可愛がられ、姉には割と厳しくされつつも可愛がれている。
そして、そんな家族の中にあって最も怠惰で面倒くさがりなのが、現在十五歳、婚約者はいない私だ。
恋愛願望も無いが結婚を忌避する程でもないので、面倒ではないそれなりに適当な相手と結婚して最低限の働きで安泰に生きていきたい、そんな怠惰な性格のまま、転生した。
正直なところ、何故?????? と激しく思う。
ヒロインでもヒーローでも聖女でもなんでもない、本当にこの上なく平穏で、経済的にも困窮せず、虐待なんて勿論なく、ぽわ~~~っとぬるま湯につかっているようなこの状況。
家族仲は大変に良好、婚約者はいないが結婚しなくとも最低限の仕事をしていれば兄がそれなりに面倒を見てくれそうな関係性。
正直言ってご褒美でしかないが、普通こんなご褒美は私と違って本当に頑張って必死だった人に行くべきでは……!? と心底思うが、まあ貰ったのだから享受しようと思う。
幸い前世では美味しい物好き、食いしん坊、雑学好き、オタク、気になったものはかなり追及する、学力はそう高くも無いが興味のある事については暗記力は割とある、というこの世界では多少使えない事もないようなあるようなスペックだったから、目立たない程の地味~~~~~~~なチートもどきは出来ない事もなさそうだ。
ちなみに興味が無かったので石鹸の作り方は知らないし化粧水なんてへちま水位しか知らないが食いしん坊故に料理は大好きなので唐揚げは作れる。
まあ、その程度の方が目立たなくていいのよ、と満足しつつ、前世を思い出した当時五歳の私はダラダラと楽しく暮らす日々を目指す事としたのだった。
前世は貧乏で地味でもまあ同情されるような悲惨な社畜でも無い、今世だって別に不自由のない、そんな私がのんびりだらりとそれなりに幸せになったっていいような、そんなのがきっと、私の人生だ。
そう思っていた。
なんて事になるのかどうかは今の私が知る筈も無かった。
猫と令嬢の話とか放り出しててすみませんでした!コロナで失業して再就職したらブラックで退職して再就職したらブラックでまた退職して今はグレー寄りホワイトのような…………?な所で安月給で働きつつスキマバイトで食いつないだり同人誌書いたり病気で入院して全身麻酔でお腹かっさばかれたりしてたら時間無くて続き掛けませんでした。
ちなみに今はDハロの衣装づくりしてて時間無いのに酒飲んだ勢いで更新しちゃいました。
とはいえ他に描き散らしてる物もあれこれあるので今後も無理せずじわじわ地味~に更新出来たら良いな。この話は昨日からなんとなく考えててウィスキーストレートで6ショット飲んで7ショット目舐めながら30分で書いてみましたが続きもボヤ~~~と考えてます。連載の続きもこれを起爆剤に描きたいですがもはやブクマ全て消されてそうな。猫の方の感想欄、こたえにくい質問多すぎたのでこっちは閉じます。あと向こうも回答する暇無いので回答無しだと思いますが読んでくれたらうれしいです。酔っ払いのたわごとすみません。