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8.久しぶりの同期



 翌週から私は、王城脇にある騎士団本部の鍛練所に毎朝いくようになった。

 王城内で執務をするのは騎士団元帥と統括司令官、つまりほんとのお偉いさんのみで、将校以下の団員は王城敷地内の別棟である騎士団本部に詰めている。


 統括司令官から許可をもらった女団員の参加をあまり受け入れない男性もいたが、比較的若手の団員は好意的に迎えてくれた。


「朝から絶好調じゃん、クリスティーナ」

「ディルク!レオンも、おはよう!」

「おはよ~、ぼく、まだ眠いけど」


 ディルクとレオンは私の同期だ。騎士団への入団はだいたい18才からの人が多いが、年齢的には15才以上であれば可能である。


 私が入団した15才のとき、回りは18才以上の男性ばかりだったが、同じ15才で入団していたのが、ディルクとレオンだった。

 2ヶ月の新人研修時はずっと二人と一緒にいたのですっかり仲良くなった。


 新人研修以降、年上の団員ばかり相手に仕事をしていたけど、やはり同年代の仕事仲間とおしゃべりするのは特別楽しい。


「しばらくは王城勤務なんだって?すごいな、特別任務なんだろ?」

「あ、まあ、そうだね。たまたま女性だけの任務だったから」


 そういうことにしろと、ニコラウス様に言われている。


「あはは~、理由はともかく一緒に鍛練できて嬉しいよ~」


 久しぶりに楽しい鍛練を行い、私はご機嫌だった。

 明日も宜しくね!と挨拶をし、更衣室で真っ白な正装に着替え、私は王城に向かった。



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