087 次の戦いが・・・
【辺境宙域 辺境軍総旗艦『あまつかぜ』 艦橋】
ロア伯爵の行方不明事件からはや数ヶ月、辺境宙域の軍事エリアも随分と様変わりをしていた。
・ゲート関係
元々は、敵から奪って使っている味方の宙域に繋がっているゲートと、敵領域と繋がっていて少量の敵艦が常に出現するゲートの2つだったが、更に2つのゲートが増えている。
1つは、D-51宙域の三神関連企業による生産拠点との直通ゲート。
辺境軍の整備補給拠点を最前線に置くことに危険を感じたロアが後方に拠点を設置、ゲートで辺境と繋げた事になっているが、本当の目的は敵艦の残骸を早期に三神関連企業の製造拠点に運び込むためである。 運び込まれた敵艦の残骸は、研究やパーツと船体の再利用にに使われている。(三神が建造している戦闘艦は船体の4分の3程が敵艦の再利用である為、早期建造が可能。 その為中規模造船所の割には短期間で多くの艦が就役出来た。)
もう1つは、『ゲーマー』宙域との直通ゲート。(直通という事にしているが、一番近いB-SBA07基地ですら設置には数十年掛かる為、近場に『ゲーマー』の09A1戦闘母艦を配置して臨時の基地とし、ゲートを設置した。 ちなみにこの戦闘母艦はロアが前世において1年以上かけてコツコツと建造していたが、死んでしまった為8割程度の完成度の物である。 未完成の為09A型は1番艦の09A1しか存在しない。 今回、主要部分は出来上がっているので運用可能と判断し臨時基地とした。)
・艦隊関係
辺境軍第1~第5艦隊
各10000隻(元王国宇宙軍20個艦隊を再編したもの)
辺境軍特務艦隊
遺跡戦艦及び同等艦200隻と三神伯爵の新大型艦1000隻(1200隻で王国宇宙軍の通常戦艦25000隻と同等の戦力)
辺境軍救難艦隊
2500隻(元王国宇宙軍第3救難艦隊)
協力艦隊
三神公爵領軍 第1派遣艦隊
新型艦1500隻
王国海軍第2特務艦隊
特殊艦7隻と超大型艦100隻
『ゲーマー』派遣艦隊
01B型500隻 02H型10隻 04B型100隻 05A型10隻 06A型2隻 07A型1隻(王国宇宙軍の通常戦艦10万隻相当の戦力)
・施設関係
後衛 大型基地1基
司令部及び艦隊簡易補給処
中衛 小型基地10基
防衛用宇宙砲台
前衛 小型基地200基
警戒用観測基地
ロアは、目の前に広がる艦隊(王国宇宙軍の通常戦艦20万隻相当の戦力)を見ながらも、残りの『ゲーマー』戦力の使い道について考えていた。 派遣艦隊の何百倍もの戦力が貯め込まれているが、運用に必要な特殊燃料・特殊弾薬の生産量の問題から使い処が難しい。 1度全力出撃を行えば、次回出撃のための燃料弾薬を用意するのに1年は掛かるだろう。
考えることもやることも多く大変だが、昔と比べ気持ちは楽になっていた。 前回アリスティア王女に詰問され、前世を含む全てを話した時、全てを肯定、受け入れてもらえた事が大きい。
アーリスの事を思うだけで心に力が湧いてくる。 今のロアは気力MAXであった。
【ダケタ王国 王宮】
王宮では、間近に迫ってきた敵の再襲来に対しての対策会議が行われていたが参加者には皆余裕が感じられた。
前回の戦闘で数万隻の艦を失い、数えきれない程の戦死者を出したものの、無人戦闘艦の本格的導入と増産体制の強化により戦力の増強が出来た事と、辺境軍が新設されたことにより遠方での迎撃が本格化、第3勢力の協力もあり人類圏の安全が目に見えて良くなっている事で精神的な重圧が軽減されていた。
実働部隊においても辺境軍には悪いが、王国軍や諸侯軍は予備兵力扱いで実戦参加しないで済む可能性が有り今までよりも心に余裕が持てていた。
この状況に懸念を示す者も多少はいたものの、その言葉は無視され何処か浮ついた感じが全体を包み込んでいた。




