079 未知の船
【辺境宙域 辺境軍総旗艦『あまつかぜ』】
ロアは新たな戦力を求め、辺境宙域内に点在するであろう遺跡等の調査を行っていた。
前回の国王達との会談は、残念ながら途中で乱入してきたアリスティア王女(ロアが中々訪ねてこないので・・・)によって中断させられた為、遺跡戦艦や単独ワープについて話すどころか人類脱出計画についての結論も出ていない。
とりあえずは造船力UP(戦うにしても、脱出するにしても大量の艦艇が必要になるので、その為に必要となる。)を当面の目標とし、後日話し合いを再開する事になった。
そこで単独ワープ能力を手に入れたロアは、この機に前世の記憶を元にした遺跡巡りを周りの目を盗みながら少しづつ行っていた。 そして既に50近い地点の調査を終えていた。
結果として、7ヵ所には何もなく(ポジションの記憶違いかも)、38ヵ所は遺跡は遺跡でも残骸しかないハズレ遺跡であった。
そして4ヵ所のアタリと言っていい遺跡基地を発見したが、これらは以前見つけた遺跡基地の10分の1程度の規模でしかなく、製造や資源採取関係の物は一切無かった。 それでも4ヵ所合わせて50隻近い遺跡戦艦と多数のパーツを発見し、その全てをD-51宙域の遺跡基地に移送した。
そして今回の探索行動の1番の目的である。前世のゲーム内に造った自分の基地探索を続けていた。 果たしてこの世界に存在するのか・・・ 既に7ヵ所がハズレでありロアは微かな期待に8ヵ所目のポイントへと・・・
「『あまつかぜ』、先行偵察機からの情報に何か変わったことはないか?」
「はいロア様、今の所偵察機から送られてくる情報にこれといった変化は見られません。」
「・・・」
「よし、全艦停止。(全艦=旧海軍の101戦隊の6隻) この位置を中心とした精密捜索を行う。 『あまつかぜ』細部は任せる徹底的に行へ。」
「了解しましたロア様、全方位捜索を開始します。 所要時間は21時間を予定し・」と、いきなりアラームが鳴り響き報告が止まる。 更にジェネレーターの出力が上がり艦が動き出す。
「艦隊直上、及び直下に未知のエネルギー反応を確認、エネルギー反応増大中。 現在回避行動実施中、コア3222へ増援艦隊を派遣するよう要請。 第1陣12隻が20分後、第2陣200隻が45分後に到着予定です。」
ロアが見守る中『あまつかぜ』がさらに、「エネルギー反応なおも増大中、当方停止状態からの再加速の為、十分な距離を稼げません。 緊急ワープによる離脱を推奨します。」 (『あまつかぜ』型の各艦は以前遺跡基地でワープ装置等の搭載改装工事を実施済み。)
「・・・よし、全艦緊急ワープを実施せよ。」
「了解しました。 カウントダウン開始! ワープまで 10・ 9・ 8・ 7・ 」
カウントダウン実施中もエネルギー反応の増大が続き、強烈な光と共に2隻の戦闘艦が現れた。
それを見ていたロアは慌てて緊急ワープを止めた。 それはロアには見慣れた艦だった。
「ワープ中止!ワープ中止! 全艦その場に停止せよ。」
「・・・了解しましたロア様。 各艦ワープ中止、停船しました。」
「よし、低出力で構わない。 全周波数、及びレーザー通信で呼びかけろ 内容は、〖こちらはダケタ王国辺境軍。 当方に敵対の意思はない。〗だ。 送れ。」
「了解しました。 メッセージ送ります。 ・・・レーザー通信に反応あり。 正面スクリーンに映します。」
「こちらはB-SBA07所属、04A1及び04C1です。 当宙域は当方の領有宙域となります。 来訪の理由をお聞かせ願います。」
そこには人間にしか見えない、そしてよく見慣れた顔が映しだされていた。




