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069 必要な損害?

【第2攻略目標宙域 攻略艦隊 総旗艦『黒虎』司令部区画】


 ルコール殿下を始めとする攻略艦隊司令部も、国王達と同じ問題に頭を悩ませていた。


 「これはどうしたものかな・・・」

 「そうですな、諸侯艦隊は敵を侮りそうですし、各国連合艦隊も何もせずに返せば角が立ちましょう。」

 「そうだな、活躍の場を作りたいが・・・ 残りの敵は三神の相手くらいしか見当たらない。

 取り敢えずロア子爵に連絡をとって、敵艦の殲滅を合同で出来ないか確認してみようと思うが・・・ どうだろう?」

 「それしかないでしょう。 ここの守りは先程到着した第2特務艦隊と主力艦隊の一部に任せ子爵艦隊を追いかけましょう。」

 「では艦隊行動計画を練っていてくれ、私は秘匿回線でロア子爵と話してくる。」 そう言い残すとルコール殿下は司令部から出て行った。



【敵領域宙域 囮(子爵)艦隊旗艦『あまつかぜ』】


 三神公爵領の増援艦隊と合流した三神子爵艦隊は順調に敵艦を撃沈していた。


 「ロア様、秘匿回線にてルコール殿下から呼び出しです。」 『あまつかぜ』が知らせてきたので正面スクリーンに繋ぐ。(秘匿通信なので本来なら個室で話すが、ロアの乗る『あまつかぜ』にはロア以外の人が居ない為、艦橋の大型スクリーンを使用している。)

 「殿下、如何なさいましたか?」

 「実はな・・・ 嬉しい誤算というか・・・ 簡単に敵基地の攻略が終わってしまったために少々問題があってな・・・ 」

 「どのような事でしょう? できる事が有ればお手伝いいたしますが・・・」

 「うむ、攻略艦隊にも出番が欲しいと考えている。 特に各国からの派遣艦隊にはそれなりの活躍の場を用意しないと外交上よろしくない。 そちらに合流して殲滅戦に参加できないかと思って連絡した。」

 「成程・・・ しかし、そういう事ならこちらに合流するより、敵の退路を断つ位置に布陣する方が良いと考えます。

 現在の所、敵に追いかけられながらも我が艦隊の加速力が勝っているため有利に戦えていますが、相手艦は高性能タイプのBシリーズの艦艇を中心に編成されています。

 王国軍や各国の通常タイプの戦艦では加速力に劣っているため、かなりの損害が出るでしょう。

 であるならば、三神で敵を半分以下まで減らします。 そうすれば敵は反転撤退に移りますので、その予想進路上で待ち構えていて下さい。

 こちらも追撃を行いますので、前後からの挟み撃ちを行えば無駄な損害も出ないでしょう。」

 「了解した。 合流するよりその方が良さそうだな・・・ すまないが艦隊を動かすので、上手く時間調整しながら敵艦を沈めてくれ。」

 「了解しました。」 ロアの返事を聞いてルコール殿下が通信回線を閉じた。


 と同時に『あまつかぜ』が、「ロア様、先程の会話で前後から挟み撃ちをすれば被害が出ない様な事を言っておりますが、私の計算では40~60%程の損害が予想されます。 作戦の変更をすべきと考えます。」

 「その事か、私は無駄な損害が出ないと言ったのだ。 それなりの被害は想定済みだよ」

 「・・・詳しい説明を求めてもよろしいでしょうか?」

 「もちろんだ。 

 そうだな・・・ 人は愚かだ。 簡単に勝ってしまっては自惚れ敵を侮る様になる。 特に一部の国と貴族はダメだ。

 人間、特に特権階級の者への教訓として必要な損害であり、無駄では無いと思っている。」 ロアは『あまつかぜ』にそう答えながらも、そんなことを言う自分に違和感を感じていた。

 

 最初の頃と違い人の死が軽いのだ。 


 ゲーム世界の強制力なのか、今の体に感情が引っ張られているのか・・・ 本来ならもっと不安に感じるはずだが、それすら抑制されているように思える。

 それとも、この世界をゲームと思い、現実だと感じられないのか?

 

 答えの出ない問題が山積みだな・・・   今日もロアの思索は続く。


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