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032 第1特務艦隊及び、第101戦隊の新編作業を実施中

【海運都市コスカ 救難艦運用研究所 会議室】


 そこでは、高性能救難艦の設計図(案)を見比べて最終選考会議が行われていた。


 「私てしては、防御力を上げる為に多少の大型化は必須と考えます。 勿論、大型化すれば生産性が悪化して、数を揃えるのが難しくなり、それが救助効率の悪化を招く可能性は有ります。

 しかし、船体が大きければ搭載するオプション艦が増やせますので、『作業型オプション艦』を多く搭載すれば、救助効率の悪化は小さなもので済むと思われます。」 ドン中佐が続けて、


 「又、普通なら大型化に伴う質量の増加から加速力の低下が起きますが、副所長が用意した新型機関のおかげで、現行の救難艦よりも3割程、加速力が増加しました。

 私としては、設計図17-C案が良いのではないかと・・・ 」


 ドン中佐の発言で、会議参加者の考えが17-C案に傾きつつある中、アリスティア王女が他に意見が無いか訊ねる。

 アリスティア王女と目が合ったロアが、

 「私もドン中佐と同意見ですが、今回用意した推進装置は新型の為、使用実績がありません。 また、前回の破棄になった試作救難艦の例もあります。

 そこで、万が一の事を考え、17-A、17-B、17-C案それぞれ1隻ずつ、計3隻の試作艦の建造を考えてみても良いのでは?」 意見を言い、 賛成多数で、3隻の試作艦の建造が決まった。


(17-A~Cの違いは、推進装置がそれぞれ A:高価なタイプ B:通常のタイプ C:廉価タイプ)



【コスカ海軍基地 合同司令部 会議室】


 「皆、待たせた。」 ロアが部屋に入ると、三神家傘下企業の出席者達が頭を下げてくる。


 先ずは、各合弁会社の現状説明が始まり、既にあらゆる分野で王国の技術力を上回る成果が出ている事が報告される。

 又、試験運用中の自動化整備補給基地の技術を基に、自動化造船所の建設と小型遠隔作業機械(無人艦や小人力艦の整備を人に代わって行う作業ロボット、艦のコアが直接コントロールする予定)の開発を行う事が決まる。


 「後は、三神海軍仕様のコアの増産と拡張パックの開発についてなのだが・・・ 出来そうか?」

 ロアが次の議題に移り、聞いてみると、「多少の増産は出来ますが、それ以上となると製造ラインを新設するしか・・・  新型の拡張パックについては、基礎技術力が上がっているので時間さえ頂けれは可能かと・・・」 


 「そうか・・・  では、今度建設する自動化造船所にコアや拡張パック等の製造ラインを併設し、そちらも自動化を目指し増産体制を整えてくれ。

 それと、新型の拡張パックについては、早速開発を始める様に」 



ーーー 拡張パックについて ーーー


 コア単体だとフリゲート艦等の小型艦の制御に使われているが、駆逐艦、巡洋艦、戦艦等、船体が大きくなると処理する情報量が増えるので拡張パックでコアの能力を引き上げる必要がある。 駆逐艦には拡張パック1型、巡洋艦には2型、戦艦には3型、艦隊旗艦には4型を使用する事を基本としている。(数字が大きくなるほど高性能) 


 現状、無人艦などを有人艦のオペレーターで操作してるが、将来的に自立行動艦の艦隊指揮用高性能システム構築を目指すため、更なる能力向上をした拡張パック5型を開発する事になっている。


ーーーーーー



【ダケタ王国 王宮 国王執務室】


 王国軍統合本部長が報告の為、陛下のもとを訪ねていた。

 「陛下、海軍から少々気になる報告が・・・ 通常の業務連絡の中にあったのですが・・・ 

 第1特務艦隊及び、第101戦隊の新編作業を実施中との事です。 が、艦隊旗艦『あまつかぜ』艦長ロア大将、『第101戦隊』隊司令ロア大将、『第1特務艦隊』艦隊司令ロア大将、と海軍長官が全てを兼務しているなど前例がありません。

 又、艦隊編成場所が『B-32宙域の救難艦運用研究所の訓練宙域』になっておりまして・・・  正直、意味不明すぎます。 あそこに海はありません。」


 国王が考えながら、「確かに訳が分からぬな・・・  今度呼び出してみるか。 本部長も同席するならその時は使いをやるがいかがする?」

 「はっ、お願いいたします。 喜んで同席させていただきます。」

 「うむ。 では、そのようにな」


 本部長が退出し、国王は執務の続きに戻った。



ーーー 艦隊編成について ーーー


 『あまつかぜ』を旗艦とした『かぜ』クラス6隻の集団が『第101戦隊』、戦隊を複数纏めた物が『第1特務艦隊』です。

 現在、『第1特務艦隊』に所属しているのは『第101戦隊』だけですが、今後別の戦隊が増えていく予定です。


ーーーーーー

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