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【第1~3章】登場魔法大全

【魔法名】不死の奇跡

【使用者】セリア・エスメラルダ

【効果】

 これは文字通りの不死。死なずの所以ゆえんである。セリアの魂に刻み込まれた魔法陣によって、彼女の肉体が死を迎えると彼女があらかじめ設定していた『完全』な状態へと復元される。それは失われ、0になったはずの命に1を与える奇跡である。だが復活は3日後ではなく、その瞬間。そうであるが故に『最強格』の一員である。魂に刻み付けられているので、アビスやフローリアのように防御魔法によってでも阻害されない。イグニ以外が相手にすると割と詰む魔法である。


【魔法名】創造の奇跡(ビッグバン)

【使用者】イグニ

【効果】

 原初の宇宙は混沌の中にある小さな『ファイアボール』であった。そうであるならば、『ファイアボール』しか使えない彼の魔法がそこに行きつくのは一つの必然である。イグニの持っている全ての魔力を吐き出して、0から新しくを構築する。だからこそ、創造の奇跡(ビッグバン)という名前が付いた。

 出来ることといえば、イグニの生み出した『世界』と同調させることで時間を操作することと、『世界』を構築しているエネルギーをエネルギー弾――『ファイアボール』みたいなもの――として撃ちだすだけ。しかし、それだけできれば『最強』になれるのである。


【魔法名】神に至るは我が剣(ポロス・グラディオ)

【使用者】クララ

【効果】

 “剣”の極点が使う『剣の奇跡』。それは斬るという過程を全て排除し、斬ったという結果だけを相手に押し付ける剣術の最終地点。人としてたどり着ける極点の技である。魔法は0を1にするように、1を0にするのも魔法である。そのため、彼女の剣術は魔法へと至ったのだ。あらゆる魔法が魔術から論理を組み立てられて作られるのに対し、この魔法だけはただの剣術から成り上がった異質な魔法でもある。彼女が殺す気でかかれば何人たりとも適わない。斬るのにかかる時間が0であるため、“光の極点”であるルクスよりも速いからだ。当然、クララも最強格の1人である。あと、“極点”の中で1番ファンが多い。

 だって、そりゃ……ねぇ……?


【魔法名】海の奇跡

【使用者】フローリア

【効果】

 海は全てを飲み込み、希釈する。だからこそ、水の極点としてたどり着いた魔法は与えられた結果を無限に希釈し続けることで限りなく0に近づける魔法であった。極限0とは即ち0。よって、結果という1を0にすることで、その結果を無かったことにするという魔法である。発動までに時間がかかるという欠点はあるものの、一度発動してしまうと彼女の魔力が切れるまで自動で彼女、そして彼女が守ろうとするものを自動で無効化し続ける最強の防御魔法である。すごいぞ! フローリアちゃん!!

 しかし、ド派手な攻撃魔術を持っていないため最強格とは呼ばれない模様。クララの過程を0にする魔法とやりあったらどーなんねんというツッコミは、まさに論理の矛盾が起こる。さぁ、どっちに軍配があがるのか!? 

余談だが、おっぱいはクララの方が大きい。しかし、神聖国の騎士はそんなことは気にしない。神聖国では引き締まった身体の方が魅力的だからだ!!


【魔法名】渡りの魔法

【使用者】アビス

【効果】

 3次元に存在している空間の一部を元にして、その空間を強制的に2次元平面に落とし込む。その時、3次元が持っている情報量を処理できずに平面は無限の広さを内包する。この無限は文字通りの無限であり宇宙を超えて数多く存在する全ての平行世界に渡って平面が実在するのである。そのため、彼は自身の2次元座標を操作することで簡単に平行世界に行くことが出来るのだ。しかし、平行世界に渡るということに何のリスクも発生しないはずがなく、世界間の渡航者を殺すための生物がアビスの呼んでいる『眷属』と『分身体ドッペルゲンガー』である。だが、アビスの方が強いので強制的に主従関係を結んで自分の配下にしている。ちなみにだが、アビスは極点の中でトップクラスにアンチが多いがその分濃いファンが多い。特にメンヘラとかに人気。


【魔法名】秩序の魔法

【使用者】アビス

【効果】

 登場魔法順に並べると、2連続で魔法を使っているアビス君。何だよコイツ。さて、作中でも解説されている通り、これはエントロピーの操作である。エントロピーとは情報量であり、作中での情報量とは『魔術/魔法を使う』という情報である。え? 分かりづらい?


 エントロピー=情報量=『魔術/魔法を使う』という情報


 記号って便利! 

 使うってどこに対して言ってるんや。主語をはっきりさせろ! と、言われる方のためにさらに解説すると、ここでの主語は『世界』である。

アビスにとって魔術とは、

『魔術師が世界に対して魔術という命令を行使し、それを魔術師がコンパイルすることで魔術という結果が世界に対して影響を与える』

と考えているわけである。ややこしいなぁ。

 なんか分かりやすい例えは無いかと筆者が一生懸命足りない頭をひねって考え付いたのがリモコンである。テレビのリモコンね。魔術師を人間。世界はテレビ。魔術をチャンネルに置き換えてみると、『テレビのチャンネルを変えようとしたとき、テレビに向かってリモコンを操作し、その結果としてチャンネルが変わる』わけである。

 つまり、彼の魔法は『チャンネルを変える』という手順をまるまる抜き取って、『チャンネルが変わった』という結果だけを人に与えるわけである。そのため、魔術を使おうとしても『魔力を消費した』という結果だけが術者にフィードバックされるので、魔術は実質使えていない状況になるのだ。

 しかも、彼の魔法の利点は対象を魔術に限定していないことで、はるかに応用が効くということである。凄いぞアビス! もう捕まっちゃったけど。


【魔法名】次元の奇跡

【使用者】イグニ

【効果】

 さて、ここからさらに数学チックな話になってくるので、何だかよく分からない人は「何だかよく分からないけど凄いんだな!」って認識でOKです! とりあえず凄いから。

 ではここから本題。イグニが使えるのは『ファイアボール』である。『ボール』とは球体である。では、どこからが球体だろうか? 例えば球体の『厚み』を0にしてしまえば『円』になるが、それは球体と言えるだろうか? 

 答えは、『円は2次元の球体』である(作中では)。『球体』とは『円』が重なって生まれたもので、次元を落とせば当然そうなる。ならば、さらに落として1次元の『線』は球体といえるだろうか? これは難しいところだが、少なくともイグニは『1次元の球体』と定義した。ということは1次元の球体である『線』が重なって2次元の球体である『円』になり、それが重なって3次元の球体である『ボール』になるわけだ。

 なら、3次元の『ボール』を4次元方向に組み合わせたものは4次元の球体と言えるのか。当然、言える。

 A=B、B=C、C=Aの三段論法である。

 なんだかイグニが賢く見えるぞ!


 さて、先ほどアビスの『渡りの奇跡』で説明したように3次元の物体を2次元に落とすと高次元の情報量を処理できずに低次元では無限を内包する。イグニの『次元の奇跡』の場合は無限のエネルギーを内包したのだ。というわけで瞬間最大火力だけで見るとイグニが最強火力保持者である。しかし、強いことはモテにはいるが、強ければモテるわけではないのである。イグニの奮闘はまだまだ続く!

多分これで全部あるはず……。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど幕間は外伝で本編に(少なくとも現時点で)全く関係ないから除外されてるんだな 今後も明かされない歴史に埋もれた存在を消された魔法が多そう
[一言] イグニの次元の奇跡、やっと理解できました。 図を描きたくなりますね。 四次元の定義が作品によって違いますし、そこが難しいポイントですね。
[良い点] 後半にいくにつれて作者のノリが良くなってくところ [一言] アビスのファンがメンヘラで笑った。 ロリ巨乳も良いが、引き締まった身体も美しいんだ。女性らしい部分の下の磨き上げられた腹筋に敵う…
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