野球小僧-57
最終回、野球部の攻撃は、小林が調子を取り戻して789番の3人で終わった。そして、最後の愛球会の攻撃に移った。
「さぁ、最後だ。思い切って行こうぜ!」高松
「まぁ、頑張ってくれよ」山本
「なんだ、山本、急にやる気のないこと言いやがって」池田
「だって、俺まで回んねえだろ」山本
「そんなことはないぞ。とにかくつないで、逆転するんだ」高松
「へえへえ、頑張ってね。まぁ、ここまで善戦すりゃ、監督も認めてくれるだろ」山本
「まだ負けたわけじゃないって」高松
『さて、最終回、今日は練習試合ですから延長戦はありません。最終回、愛球会の最後の攻撃は、5番の池田君からです。ちょっと、不利ですね』
『そうですね、打線が下位になりますから、なかなか得点は期待できません』
『イチロー君の攻略法は、ないですか?』
『ウェイティングですね。ボールを選べば自滅します』
『なるほど。それを警戒しているのでしょうか、野球部のベンチ横では、えぇっと、三沢君ですね、三沢君がピッチング練習を行っています』
『イチロー君も、あんまり監督に信頼がないようですね』
『わかる気はしますが。さぁ、池田君、気合を入れてイチロー君を睨む。対するイチロー君の眼光も鋭い』
『見えるの?』
『いいとこなんだから、黙っててください。さぁ、第1球投げた!ストライク!ズバッと決まりました、ストライク!』
『低めにうまくコントロールされましたね。まぐれかもしれませんが』
『第2球目、投げた!ストライク!ビシッとストレート!グイグイ押してきます。池田君、手が出ません。ウェイティングは失敗のようです』
『えぇ、ほんとにわからない子だわ』
『イチロー君大きくふりかぶって、投げた、ストライク!空振りです。空振りの三振!3球勝負でした。今日のイチロー君はかっこよく見えます。あやちゃんの声援が効いているのでしょう』
『よけいなことは言わなくていいの!』




