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グリーンスクール - 野球小僧  作者: 辻澤 あきら
46/64

野球小僧-46

 2回の表、サンディは絶好調で、456番を凡退にしとめた。一方、江川も立ち直って、2回の裏を678番三者三振でしとめた。3回に入っても、サンディのボールに野球部は対応できず、3者凡退に終わった。


「やるね、サンディ。全く問題ないね」小林

「アリガトウゴザイマス」サンディ

「まだ、カーブ投げてないんだろ。もう勝ったも同然だな」山本

「このまま、パーフェクトなんてしたりなんかしちゃったりして」池田

「リョウ、ガンバッテください」サンディ

「はーい」


『さて、打席には、9番の大木君が入ります。大木君は、ついこの間野球を始めたばかりなんですが、先ほどから守備で危なげないプレイを見せてくれています。非常に成績優秀で、先日は2年で1番の成績を修めました。先生どうですか?』

『そうですね、守備を見るかぎりは、特に問題はありませんね。平均的な中学生のレベルを持っていると思います。セカンドは連携プレイが難しいですから、そのあたりをこなせるかどうかというところですね』

『あと、見てのとおり小さいですけど、体力的にどうでしょう?』

『大丈夫だと思います。あたしも高校のとき、男子に混じって野球していると、あたしより小さな選手はほとんどいませんでしたが、男子には負けませんでした。努力で何とかできる部分はあると思いますよ』

『見ていると、野球少年というかリトルリーグという雰囲気もあるんですが』

『どっちかというと、野球小僧、という感じですね』

『♪野球小僧に、会ったかい~、というアレですね』

『よく知ってるわね、そんな古い歌』

『いえいえ、どういたしまして。さて、江川君第1球を投げた、ズバッと、ストライク!あいかわらず、強気ですね』

『大木君で一巡しますから、次の山本君から少し配球を考えてくると思いますよ』

『第2球投げた、振った、当たった、ボールはピッチャーゴロ、江川君拾って、1塁へ送球、アウト』

『積極的でいいですね』

『そうですね。さぁ、一巡して、打席には山本君の登場です』


 山本は、江川の速球にタイミングが会わず、セカンドゴロ。中沢も三振で、3回もチェンジ。


『さて、4回に入りましたが、どうでしょう、ここまでサンディに手も足も出ないという感がありますが』

『おそらく監督はあえて策を授けないんだと思います。選手の能力を信じているのでしょう』

『それは監督の方針なんでしょうか?』

『直樹君が言ってましたが、普段の練習とミーティングをみっちりと行って、試合は自主性に任せるのが、この監督のいいところだと言うことです』

『そうすると、練習についてこれないと、ダメだということになりますね』

『基礎体力は必要だということです。その上に技術が載ってくる、満足にバットを振れない選手にバットコントロールを教えることはできませんから』

『そうですね。さて、打席にイチロー君が入りました。ピッチャー、サンディ、ふりかぶって投げた、あっ、バント!セーフティバントです、サード木村君ダッシュして、1塁へ、セーフ!ゆうゆうセーフです。これは、さっき先生が言っていた江川君の攻略法と同じですね』

『そうですね、基本的にはこのタイプのピッチャーを崩すのはランナーを出すことが一番いいでしょう』

『これで、サンディは初めてランナーを背負いました。セットポジションからの投球となります。バッター、ジロー君。ここは、送ってきますか?』

『そのほうがいいと思いますけど、ジロー君もミートが上手いですから、エンドラン気味に右方向へのバッティングでもいいと思います』

『さぁ、ランナーを気にしながら第1球を投げた、バント!サンディ、マウンドを降りて、捕って、池田君が1塁を指示、1塁へ送球、アウト!ランナー2塁になりました』

『確実なほうを取ってきましたね』

『さぁ、これでクリーンアップの登場です。これはさっき先生が言っていた通り、理想的な条件になりましたね』

『そうですね。どう凌ぐかが、バッテリーの知恵の見せ所ですね』


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