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グリーンスクール - 野球小僧  作者: 辻澤 あきら
45/64

野球小僧-45

「あれが打たれるとは思わなかったな」東

「なんだ、あいつは。化け物か?」江川

「悪い球じゃなかったぞ。完全にあいつの方が上だってことだ」東

「ちっ」江川

「次は慎重にいけばいいさ。まだ、1回だ」野村

「そう、野村の言うとおりだ。あとは、たいしたことはない」東

「えぇ、わかりました。もう打たせませんよ」江川

「よし、行くぞ」東


『さぁ、押せ押せの勢いが欲しいところ、愛球会は池田君が打席に入りました。どうでしょう、江川君のダメージは?』

『ないでしょうね。ちょっとしたミスということで割り切ってしまえば、またどんどん攻めてきます』

『打席の池田君、少しバットを短めに持ってきています。確実に当てていこうという作戦なのでしょう。さぁ、江川君振りかぶって第1球を投げた、あ、ストライク!スローボールでしたね』

『そうですね。池田君のグリップを見て、あまり単調に攻めないようにしたのでしょう』

『クレバーなゲーム運びというのが、うちのチームのモットーだそうです』

『そうでしょうね。多分今のも江川君の判断で投げたんだと思います』

『第2球、振りかぶって、速球、ストライク!池田君、タイミングが取れません。池田君が想像したより速かったのでしょう。江川君、ゆっくりとしたフォームから、第3球、ストライ~ク!三振!手が出ません。やはり、簡単には打てないということですね』

『そうですね。慎重にチャンスを待って攻めるのが得策でしょう』

『先生はこういう場合はどうしますか?』

『あたしが、監督だったら、ということ?』

『いえ、選手だったら、江川君のようなタイプはどう崩しますか?』

『まず、セーフティバントで塁に出て、プレッシャーをかけますね。それで、バントエンドランのような形で、内野全体にプレッシャーをかけるというのが、常套手段ですね』

『足を使うわけですね』

『あたしの場合は、そうなります』

『まともには、打てませんか?』

『打てないことはないかもしれませんが、確実にしとめるにはこれが一番いいんです』

『なるほど。ありがとうございます』


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