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グリーンスクール - 野球小僧  作者: 辻澤 あきら
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野球小僧-42

『さぁ、打席には光明寺二郎君、一番のイチロー君の双子の弟です。こちらは、まだフリー。野球部の中でも、12を争う美形です』

『あんたねぇ』

『いやぁ、秘かに、ジロー君も捨てがたいな、なんて思ってるもんだから』

『…投げたよ』

『第1球投げた、見送りストライク。あいかわらずサンディはポンポンとストライクを放り込んできますね』

『とにかく押せ押せの勢いが欲しいのか、それとも野球部の実力を試してるのか、どちらかでしょう』

『あんまりストライクを先行させると、狙われる可能性もありますが』

『ええ。ただ、今のサンディのボールを初球からはじき返せるのは、五十嵐君と緑川、同じ苗字だと言いにくいわね、直人君の2人くらいですから』

『そのあたりは研究済ということですか』

『いえ、多分、サンディに自信があるんでしょう』

『第2球を投げた。ボール。高めに外れました。失礼しました、続けてください』

『あなた、ほんとに、じょうずね』

『いいから、どうぞ』

『それでは。気掛かりなのは、打ち込まれたときには、精神的ダメージが大きいんじゃないかということです。強気でうまく回転しているあいだはいいんですが、少しでも躓くと、歯車が狂ってどうしようもなくなることがありますから』

『ありがとうございます。第3球を振りかぶって投げた、ストライク。インコースへストライク。ジロー君も手が出ないんでしょうか』

『慎重になりすぎてるんだと思います。あれだけ速いボールだから、外れるんじゃないかと思って見ているんだと思いますが、サンディはかなりコントロールがいいようですね』

『第4球目、ゆっくりと振りかぶって投げた、打った、ぼてぼてのセカンドゴロ。セカンド大木君、前進して拾って投げた、アウト!』

『力負けしてますね。かなり打ちにくいようです』

『さぁ、続いては、緑川直人君。先生の甥ごさんなんですね』

『はいはい、あたしは伯母さんです』

『あのスーパースター緑川直樹さんの弟でもあります。聞くところによると、直樹さんはこの直人君が高校に入るのを待っているということです。直人君と組めば甲子園も夢ではないというほど、高い評価を得ています。先生、いかがですか』

『確かに、直人君は直樹君ほどの派手さもないし、体格も小さいですが、センスと努力に関しては直樹君を凌いでいます』

『そうするとサンディを打てるのは、この直人君、ということになりますか』

『そうですねぇ、それよりも、直人君の前にランナーが出て、直人君がチャンスを広げて、五十嵐、東とつなぐのが理想でしょう』

『そうですか。サンディの間合いが長くなっているようです。サインの交換も終わり、第1球を投げました。ストライク!アウトコースへストライク。さっきまでよりは慎重ですね』

『やはり、ベスト8のクリーンアップですから、あんまり簡単にはなげられないでしょう』

『第2球、高めへボール。どうやらその通りのようですね』

『直人君のほうも慎重になっていますね。ただ、野球部が全体に消極的なのがいけません。もっと積極的に仕掛けないと、サンディの実力はわからないと思います』

『第3球目、振りかぶって投げた、打ったぁ、センターへライナー、キャッチ。センター正面へのライナーでした』

『ボールが低めへ抑えられていましたから、あそこまではじき返すのがやっとでしたね。もう少し回が進んで浮いてくると打たれるでしょう』

『さぁ、チェンジです。次は愛球会の攻撃になります』



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