バンド
まだまだ展開が分からないと思いますが見てくださると嬉しいです。
次の週、さっそく部活が始まった。体験のときからわかっていたことだが、希望は楽器が弾けない。
先輩が教えてくれるのかと思っていたのだが、ここの軽音部はバンドごとに集まって練習しているらしく、声をかけてもくれない。
仕方なく僕が教える。が、持ち方すらわかっていないので、とりあえず先輩達の活動を見学することにした。
僕と希望が先輩達の見学をしていると後ろから声をかけられた。振り向くと、そこには体験のときから一緒だった2人がいた。
「あの...もし良ければ一緒にバンド組みませんか?私たちまだ2人なんです。」
「ちょうどいいね!うちらも2人だから。いいよね?」
希望にうなずくと相手の2人はほっとしたように笑って言う。
「俺たち、あそこの部屋を使う許可をもらってきたところなんだ。あっちに行こうぜ。」
彼の言葉に促されて4人で部屋に入る。思い思いの場所に座ると希望が言い出す。
「まずは、楽器決めなきゃいけないよね。みんな何がいい?」
「俺はドラムがいい。」
「私はピアノを習っていたので、キーボードがいいです。」
「じゃあ、決まり!」
希望がこれしかないとでも言うようにうなずく。
「ちょ、ちょっと待ってよ。僕、何も言ってないんだけど...」
僕があわてて言うと彼女は何食わぬ顔で答える。
「君はベースでしょ?かぶってないから決まりじゃないの?」
確かに希望はベースだが、僕は他の楽器も弾ける。
それに...
「君がボーカルなの?人数的にギターボーカルになるけど。」
そう言うと彼女は「嘘でしょ」とでも言うような顔をした。やっぱり、楽器を弾かないつもりだったようだ。
「ギターは必要だろ?4人でバンドを組むならボーカルがギターもやらないと。君にはしっかり練習してもらうよ。」
いよいよ舞台が整いましたー!!ここからはバンドのメンバーの個性的な行動に注目して欲しいです(*^^*)