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木。  作者: 木之下 朔
3/7

3コ 私は木。

私だって……。

私だってその気になれば歩けるようになるはず……。


 桜の木のように綺麗な花を

藤の花のような心惹きつける木にもなれるはず……。

私はまだまだ成長し続けるはずなのだから



……わかってる、けど。素敵な木に憧れもするしそれ以上にもっともっとしたい事がある


 大地を歩き回ってみたい!その為の足が欲しい

空を飛んでみたい!羽根は何処から生えるの?

海ってものがみたい!雨となにが違うの?水たまりじゃないの?

お日様を沢山浴びたい!……いつもしてるわ。


人間がみてみたい!

 人間って不思議な生き物。笑ったり怒ったり泣いたり。

泣くと目から水が出るの干からびないのかしら?


 私は目の前の木になんとなく聞いてみた。

『人間は何処から来て何処へ向かうの?』

目の前の木は、

『さぁ ねぇ』

と答えた。

 私はもう一度、

『人間ってどんな生き物?目から水がそんなに出せるものなの?』

と質問を変えて聞いてみた。

 すると

『さぁ ねぇ』

と答えた。

答えが返ってこない。

 

 それも仕方がないのかもしれない。私以外の木は余り喋らない。私よりもうんと長く生きてる木は喋るかもしれないけれど。


私はもう一度言う、

『私の翼は何処にあるのでしょう?私の足はいつはえますか?』聞かずにはいられない。

『……』

答えがない。


太陽の光をより吸収する為に眠りに落ちたのだろうか?


 私もそうだけど、植物は太陽が顔を出している間は光合成をしてエネルギーを蓄える。

だから、眠ってじっとしている方が効率が良い。


私はいつか空を飛んで森を駆け回り人間を近くでみる。なんの根拠もなくそう思うのだった。



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