表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
木。  作者: 木之下 朔
1/7

1コ 私。

……。


…………。


温かい。見えるものは何もなく視界は真っ暗で、けど不思議と寒くはない。

ここは何処だろう?……考えているうちに眠くなってきた。


私の意識はぷっつりと途切れる。


 次に目を覚ますと眩しい光が私を照らしていた。

『眩しい……』

私はあまりのまぶしさに目を細める。

『…!?』

細めたつもりだった。まだ眩しい…。


ーぷつんー

意識がまた落ちる。




 『は!?』

目が覚める。今度こそ現実だ。

どうやら夢を見ていたようだ

自分が生まれた時の夢をみた。あの時はまだ種で土の中から

母なる大地を感じてはまどろんでいた。

そして、芽が出て眩しい光を身体全体で受け止めて。

あまりの眩しさに光を遮ろうとして、遮る手がないことにショックを受けて。

また眠りに落ちたのだ。

『夢……か。あ、綺麗』

懐かしい夢をみた。

思えばあれが、私の始まりだった。今の時間は森も鳥も虫もみんな寝静まる。


 神秘的な星達と明るくて眩し過ぎない月が、なんの変哲もないただの木である私を照らしてくれる。私も月に光をもらっていつか光る日が来るだろうか?

『私もお月様になりたい』

私は夢をみる。いつかきっと月に並ぶくらい光るのだと。

何度も言う、私は木だ……。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ