ピクニックの安全の為に狩りだー!
昨夜は他のテントが近いこともあって、エッチなことはできずにそのまま眠った。
そして、朝もキスだけだ。他の子供達の教育に悪いことだし仕方ない。残念な気持ちもあるが、今日は色々としたいこともあるから急いで起きて準備をして外に出る。
外では昨日、目覚めた女性達が子供達と一緒に料理をしている。その表情はぎこちないが、子供達との触れ合いで治っていくことを期待しよう。さて、俺は俺で準備をするとしよう。
「リン、リフィア」
「はい」
「何?」
「人数を30人ほど集めてくれ」
「分かりました」
「了解」
二人にお願いして俺は大量の米を炊いていく。集まった子達には大きめの水瓶を持ってきてもらう。
そして、炊けたご飯に塩を入れてかき混ぜて具材を入れておにぎりにしていく。
「これが携帯食になる。食べてみて」
「おお、これは美味いよ!」
「結構美味しい」
「そうですね……」
「じゃあ、どんどん握っていこう」
「「「はーい!」」」
炊いてひたすら握っていってもらう。その間に俺はリフィアとリンを連れて院長先生の下へと向かった。
院長先生は相変わらず体調があまり良くなさそうだ。だけれど、俺達に気づくとすぐに声を掛けてくれた。
「いらっしゃい。今日はどうしたのかしら?」
「先生、大丈夫ですか?」
「平気?」
「ええ、皆が交代で回復魔法を掛けてくれていますからね。それに皆も元気に頑張ってくれているようで何よりです」
ベッドに近づいて院長先生の手を握る二人。二人にとって彼女は母親なのだろうから、心配なのは当然だろう。
「それで、今日はどうなさったのですか?
まさか、もう条件を達成したのですか?」
「いや、まだですよ。今回は新しい魔法と装備が手に入ったので実験にきました。その実験の相手に院長先生が適任だと思いました。おそらく、これで病気を治せるし、寿命を伸ばせると思います」
「それは……」
「先生、私達は院長先生に死んで欲しくありません。だから……」
「リフィア、私は天寿をまっとうしようと思っています。理から外れて生きる資格は私にはありません」
「先生……」
考えたのは院長先生を眷属化して永遠に生かすという方法だが、本人が嫌がっているなら仕方がない。なので別の方向でいかせてもらおうと思うか。
そっちなら昨日の状態で効果があることは判明している。
「では、天寿を全うするまでを元気に過ごしてもらうことは構いませんね」
「ええ、それは構いません」
「じゃあ、リフィア……頼む」
「姉さん、お願い」
「ええ、任せてください」
「何をするつもりですか?」
リフィアが立ち上がり、影の空間から杖を取り出して聖女の法衣のレプリカを身に纏う。レプリカといえど、材質の違いだけで防御力が低い以外の効果は本物と遜色ないものだ。
「それはアフロディーテーの……いえ、紋章が違いますね」
リフィアが詠唱を歌いだすと同時に魔法陣がリフィアの足元に生成され、膨大な量の魔力が魔法陣へと注がれていく。
回復してはすぐに送り込まれる魔力によって、魔法陣からは光の球体が無数に出現して周りが明るくなる。
それらは一つ一つが神聖な気配を発し、踊るように空を舞ってベッドに寝ている院長先生の身体を包み込んでいく。
「リジェネレーション」
そして、完成した神聖魔法は院長先生の肉体を包み込んで急激に肉体を再生させていく。
「これは……」
「先生、若くなってる」
「若返ったね」
院長先生は神聖魔法によって四十代くらいの女性の姿となり、身体も健康そうだ。
「凄いですね……ですが……」
「魂までは再生していないよ。肉体が若返った分、少しは寿命が伸びるかも知れないけど、其の辺は諦めてくれると嬉しい」
「「先生……」」
「大丈夫ですよ。少しの間、皆と触れ合えるのですから何も問題もありません。ですが、神聖魔法をリフィアが使えるとはどういうことでしょうか?
いえ、聞かない方がいいですね。それよりも、リフィアの指輪は結婚したということですか?」
「は、はい……ご主人様と結婚しました……」
「私は指輪だけ貰った」
「そうですか。おめでとうございます。
お二人のことをよろしくお願いしますね」
「わかってます」
起き上がって二人を抱きしめながらこちらを見詰めてくる院長先生に俺は堂々と答える。
一応、結婚報告もしておきたかったからよかった。
「ねえ、先生。身体は大丈夫?」
「ええ、大丈夫ですよ」
若返った御蔭で彼女は普通に動けるようだし、これなら一緒に出掛けても問題はなさそうだ。
「でしたら、先生もピクニックに行きましょう」
「ピクニックですか?
でも、外は危険ですが……」
「大丈夫。私達が護衛するから」
「皆、ご主人様の御蔭で強いですから」
「そうなのですか?」
「ええ、問題ありません」
「分かりました。せっかくなのでご一緒しましょう」
「やった」
「じゃあ、伝えてくるか」
それから、準備をして全員でピクニックへと向かう。俺達がピクニックに行っている間にゴブリン工兵達が孤児院の最後の仕上げをしてくれて、明日には完成する予定だ。
あと、ベアトリーチェは残念ながらお店で動けないのでこれない。留守番の人を考えた方がいいかも知れないな。
九十四人でパワードスーツとなった制服を着て街中を全員で一緒に歩いて移動している。
それ意外は本当に小さい子供達なので、目覚めた女性達と院長先生と共にダークウルフが引っ張っている荷台に乗っている。
ちなみに院長先生が若返ったことには驚いていたが、すぐに元気になったことを喜んで皆は楽しそうにしている。
もちろん、俺達四十二名はH&KMSG90を肩に背負ったり、腰に剣を下げていたりと完全武装で真ん中に制服を着た年少組と荷台を配置して護衛している。
これも良い訓練になるので、ピクニックは遊ぶだけでは断じてない。そもそも目的他がモンスターが跳梁跋扈する外だからだ。
前方に防壁と門が見えてきたので、走って先行してギルドカードを提示する。
最初は何があったのかと警戒していた兵士もギルドカードを見て安心してくれる。
「こないだと違って今日はまた多いな……」
どうやら、彼は俺達が戦闘訓練のために外に出た時も居たみたいだ。
「街の外まで訓練がてらピクニックにいってきますから」
「外にピクニックか……護衛を引き連れた貴族とかぐらいしかできないだろうが、護衛の訓練としてなら確かに有効だろうな。それにこの近辺のモンスターなら問題ないだろう。それと、聞いているだろうが……」
「レアレスカですか?」
「ああ、そうだ。充分に気を付けろよ」
「分かりました。一応、ギルドを通してそいつらの殲滅を依頼されることになっていますから、見付けたらこちらで先に狩っておきましょう」
「頼む。実際、獣人の奴隷を使った盗賊かもしれない。しかし、小隊が実際に襲われたりもしているからな」
盗賊が獣人を使って襲わせている場合もあるんだな。それがレアレスカの部隊かはまだ分からないと……正しく護衛訓練としては良い感じだ。
「目的地は何処なんだ?」
「この近くにある湖だそうですが、俺は知りませんから……」
「ああ、あそこか。確か今はあの辺に凶暴なモンスターがでているらしいから、狩ってくれるとありがいな」
「何が出るんですか?」
「フォレストレーヴェルトだ。奴らは凶悪な肉食獣だから、気を付けろよ。
ゴブリンキングやクイーンを倒したなら大丈夫だろうが、連中は森の中を自由自在に動き回って奇襲を掛けてくるから森には入らないようにするといい」
「分かりました」
フォレストレーヴェルトの特徴を聞いてから、兵士の人と別れた。
聞いたフォレストレーヴェルトの特徴は、頭部が太くて短く、丸みを帯びている。背面の毛衣は黄褐色や赤褐色、腹面や四肢内側の毛衣は白いらしい。耳介背面は黒い体毛で被われて、尾の先端には房状に体毛が伸長し、色彩は暗褐色や黒だそうだ。
そして、四足で移動するということからある程度は想像できるので尚更警戒することにした。
俺達八咫烏の一行は問題無く街道を進んでいき、丘を越えて麓まで降りると分岐点が見えてきた。
俺は先頭をリフィアとリンと一緒に歩いているのですぐにわかった。もちろん、道が分からないのでリンの指示で歩いている。
それと、他の人にはまだ見えないだろう距離だが、俺達八咫烏は鷹の目で分かるのですぐに指示を出していく。
「それにしても、いい天気になって良かったですね」
「そうだね。そういえばリフィアは湖に行ったことはあるのかな?」
「ありませんね。場所は知っていますけれど……」
「あそこは基本的に冒険者の人しか行かないにゃ」
俺達に付いて歩いているマルタが説明してくれる。確かにマルタは俺達より冒険者家業をやっていた時間が長いから知っていてもおかしくない。
「そうなの?」
「簡単だよリンちゃん。魔物が結構出没するからにゃ!
薬草とかの依頼で取りにいく時があるんだけど、危険だからそれなりのランクの人が掃除した後に行かないと駄目にゃ。
でも、この前の戦争でアルラギが襲われたせいでこっちに居た兵団もいっぱい行ったにゃ。だから……」
「狩られてない魔物がいっぱい?」
「そうにゃ」
これは結構まずい状況みたいだね。負ける気はないし、元から狩る予定だったけど……ある程度先に狩りに行って安全を確保した方が良いか。
「ご主人様?」
「まあ、問題ないけど掃除が必要だね。リフィアは本隊をお願い。リン、二十人くらい連れて先行して駆除するよ」
「分かりました」
「わかった」
すぐにリンが走って二十人程連れてくる。選ばれた子達は皆、楽しそうにしている。
「これから俺達でモンスターの数を減らしにかかる。確実に敵の息の根を止めてね。それと深追いはしたら駄目だよ」
「「「了解!」」」
男女混合で近接戦闘武器もちゃんと持った子達なので問題はないと思う。まあ、装備もスキルもかなり優秀だから大丈夫だとは思うが心配ではある。
「三人一組になってくれ。リンも組むようにね」
「兄さんは?」
「俺は一人で動くから大丈夫だよ」
「わかった」
「連携の効果でわかるはずだから、常に味方の位置を気を付けて連携を意識するように」
「危なくなったら撤退するのですよ。くれぐれも怪我には気を付けてくださいね」
「「「は~い」」」
リフィアの注意に皆が返事をするころには準備が終わったみたいなので、俺達は進軍を開始する。
「じゃあ、狩りの時間だ」
「倒して……持って帰る」
「「「お~!」」」
「行動開始」
俺の命令に従って俺とリンを含めた二十二人は走って先行し、森の中へと入っていく。俺達の間はある程度は開けてあるけれど、お互いを感知できない距離ではないし、空からヤタに偵察してもらう。
無音歩行の効果により、俺達の足音は消える上に枝が服に触れても攻撃と認識して自動障壁を展開することで安心して駆け抜けられる。
まあ、枝に当たったらどうしても音が出るので避けるように心がけているけど。
森に入って数分でH&KMSG90のくぐもった発砲音が聞こえた。そちらを向くと一つのパーティーが移動を停止し、サイレンサーが取り付けられたH&KMSG90を地面に横たわって狙撃体勢を取りつつ森の中だというのに狙撃を開始していた。
その子達の放った弾丸は木々の間をすり抜けて目標である鹿っぽい存在に命中する。まさにプロフェッショナルだ。銃声も近くならはっきりと聞こえるが、遠くからではあまり聞こえないだろう。
「団長、前みたいに撒き餌をしますか?」
「そうだね……広い場所があるならそれでいいけど……」
「ないなら作ればいい」
リンの物騒な発言を考えてみるけれど……うん、それは正しいよね。ここは現代の日本と違って自然豊かなのだから、ある程度破壊しても問題ないだろう。それに豊穣神の加護を与えて成長を早めればいいはずだ。
「よし。じゃあ、あの大きな大樹の辺りにしよう」
見た感じここらで一番成長している木だ。二十メートルくらいの高さがあるかなり大きな木で、横幅も大きく大樹と呼ぶに相応しい。
「了解」
「じゃあ、周りの木は破壊するね」
「もったいないから後で回収するから切り倒してよ」
「じゃあ、俺の出番だな」
男の子の一人が斧を取り出して先行し、次々と木を切り倒していく。その大きな音で普通の獣は逃げるのだけれど、モンスターは違うだろう。
嬉々として逆にこちらを獲物として襲いにかかってくる。だけれど、遠くからモンスターがやってくる前に周りにある大きな木には先客が居たようだ。
「クワァアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
それは鷹の魔物、グレイホークという一メートルクラスの大きな鷹が十四羽ぐらいが一斉に襲いかかってきた。ここは彼らの巣だったようで、かなり怒っている。
「ホーク狩りだぁぁぁぁっ!!」
「ヒャッハーっ!!」
だけれど、こちらのメンバーにとってそんなのは関係ない。例え自由自在に空を飛び回る強力なモンスターでも、射撃能力が高いので背圧は容易い。
「翼を撃って。片方で終わる」
「「「了解!」」」
次々と女の子達が翼を撃ち落としていく。落ちてきたグレイホークを男の子達が止めを刺していく。
それなりの強さはあるのだろうが、H&KMSG90で翼を破壊されて落下によるダメージを受けた状態ではろくな抵抗もできずに殺されるしかない。
「ご苦労様。じゃあ、周りを開けてくれ」
「は~い」
「うぃー」
俺は殺したグレイホークを回収して四羽程を使って欠損部分を修復し、モンスターカード化する。グレイホークのモンスターカードから得られるスキルは鷹の目だったから既に所持しているので必要ない。
だが、この子達は空を飛べるだけあって、後々使えそうだ。それに作りたいモンスターが居るから、後はライオン系の魔物が手に入ればいいのだが……あまり期待はできない。まあ、最悪馬系の魔物でも手に入ればそれでいいか。
どちらにせよ、魔物合成で強力なモンスターを作成して戦力にするのは大事だ。
「兄さん、切り終わった」
「了解」
リンも足に風魔法を纏わせて手伝ったのか、かなり早めに終わったようだ。俺達は大量の木々を回収した後、ゴブリンの血と鹿の肉をばら撒いていく。
「じゃあ、登るか」
「「了解!」」
「とう!」
俺はヤタに縄梯子を持って飛んでもらって太い枝に巻きつけて引っ掛けて降ろしてもらう。この辺りの中でかなり太い枝で、足場にできるような物なので問題ない。
すこし確かめた後、縄梯子を使って上に登っていく。するとそこには大きな卵が入った同じく大きな巣があった。
どうやらグレイホークの卵のようで、これは素直にありがたい。
「グレイホークの卵があるよ」
「やったぁ~~」
「あれって美味しいらしいんだよね~」
聞いてみると、高級品といえる卵の中でもかなり高値で取引されているらしい。
「団長~」
「うん、わかってる」
卵を回収した後は複数の縄梯子をを降ろして登ってきてもらう。皆が登ってくる間に図鑑から木材を出して木から木へと配置して、ロープでしっかりと結んで足場を作成していく。
簡易作成だけど問題ないと思う。登ってきた子達にも協力してもらって作っていく。全員が登ってくる頃にはそれなりの拠点が作成出きていた。
もちろん、全員に落下防止用の命綱を付けている。命綱を付けたら子供達がこの木を移動しまくって卵や羽の回収をおこなっていく。
周りには似たような大きな大樹が遠くの方に転々としている。こんな所に隠れられると、レアレスカの連中を探すのは非常に面倒なことになりそうだ。というか、敵地だから隠れているのだろう。
そんなことを考えたりしながら作業をしていると、次第に下の方で寄ってくる存在を検知したのかヤタが教えてくれた。
スコープを使って探すとすぐに鹿の肉を食べようとしているモンスターが見つかった。
「獲物がきよ」
「はいはい」
「「了解!」」
何人かの女の子は危険なことに枝を足で挟んでぶら下がった状態でこちらを見ている。その状態で血を撒いて肉食の魔物を呼び寄せた場所を見ながら、H&KMSG90を構えて躊躇無く引き金を引いていく。
下に現れていたウルフ達の一頭の背中を撃ち抜いて射殺してしまう。
「むむ、難しいね」
「当たり前だよ馬鹿」
「あはは」
「というか、殺していいの?」
「じゃんじゃん殺っちゃえ」
「「「了解」」」
次々と弾丸を放って下のモンスターを殺していく。数が集まってきたら手榴弾を投下したり、狙撃したりと殺して回る。
だが、集まりが悪い。いや、こちらの殲滅効率が良すぎるのだろうが、しばらく経っても大物がこない。
「匂いの良いのはないかな?」
「わかんないよ」
「俺達も知らない」
「……これ、とか?」
リンはグレイホークの卵を見詰める。
「えい」
そして、下に向かって投げた。
「「「あぁぁあああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」」
「何してるんだよ!」
「だって、いい匂いする」
「ん? ちょっと待てよ……」
グレイホークの卵を鑑定してみる。すると、確かに濃厚な匂いを発すると書かれている。いや、それだけじゃない。
肉食獣の魔物の中には好物だそうだ。そして、グレイホーク達も仲間の危機を感知して呼び寄せる効果があるらしい。調理する時は街の中で匂いが漏れないように調理するのを進めると書いてあった。つまり、これは外では危険ということだ。
「ええっと……」
遠くの大きな大樹を見ると、そちらの方から点みたいな何かが沢山こちらに向かってきている。
「空からもお客さんだね。十五人で空を蹴散らせて。
五人は地上をお願い。俺とリンは足りない方を援護するから」
「「「「了解っ!!」」」」
狩る者と狩られる者が入れ替わる可能性がある戦いの幕が上がった。
「撃って撃って撃ちまくれ!!」
「M202いっきまーす」
「おい」
「ヒャッホー!!」
放たれる四発の弾丸はグレイホークの集団へと着弾して燃やし尽くす。中心にいたグレイホークは燃え尽き、周りにいたグレイホークは火傷を受けて地面へと落下していく。落下したグレイホーク達を下の魔物が襲いかかって捕食していく。
「おいこら、それは私達の獲物だぞぉーー!!」
「殺っちゃえー!」
そして、そいつらもどんどん撃ち殺されたり、爆殺されていく。
「しかし、手榴弾をもっと簡単に遠くに送れないかな……」
戦闘風景を見て思ってしまう。そっちの方がかなり楽になるしね。まあ、こっちは色々とあるけれど……って、丁度良いから実験するか。
「先ずは弾丸のケースの箱を開けて下にばら撒いてやる」
「兄さん?」
「まあ、みてろよ」
下に撒かれた弾丸に興味津々な魔物達が寄ってくる。
「そこに手榴弾を叩き込む」
「あっ」
そして、下方で爆発すると当然の如くばら撒かれた弾丸にも効果を現して無数の弾丸が無差別に、大量に放たれる結果となった。
御蔭で本当に大量の魔物達が血液を流してながら死んでいく。死屍累々の地獄絵図が展開された。
そして、大量の血の匂いに釣られて沢山の魔物がこちらへと寄ってくる。
「次は矢の先に手榴弾を付けて、矢で放つ!」
こちらは狙いこそ外れたが距離をある程度運べた。後で色々と研究しないとだめだ。
「団長、遊びすぎ~」
「私達も遊ぶ~」
「皆も似たような感じだろうに……」
「そうだけどさー」
「さっさと狩る」
下が死体で埋まってきたので、俺は隠蔽を使って縄梯子を伝って降りる。降りたら図鑑を使って大量の死体に対して広域回収を使って一気に回収する。
モンスターがほいほい集まってきてうまうまだよね。そう思っていると大きな敵が現れた。そいつらは集団で結構強そう。
頭部が太くて短く、丸みを帯びていて背面の毛衣は黄褐色や赤褐色、腹面や四肢内側の毛衣は白。耳介背面は黒い体毛で被われて、尾の先端には房状に体毛が伸長し、色彩は暗褐色や黒。そして、四足で移動している。
そう、教えられたフォレストレーヴェルトと呼ばれる二メートルもあるライオン達のご登場だ。その内の一体は二.5メートルもある。
どいつもこいつも生きていたウルフを丸呑みにし、とても強そうな感じでまさに百獣の王と言われても納得する。
何よりプレッシャーを放ってきている。スキルなのか知らないが、鑑定を行ってみる。
名前:フォレストレーヴェルト・リーダー
パッシブスキル:嗅覚探知Ⅳ、強靭な牙Ⅲ、自己再生Ⅳ、部隊指揮Ⅴ
アクティブスキル:威圧Ⅳ、咆哮Ⅵ、森属性攻撃Ⅵ
名前:フォレストレーヴェルト
パッシブスキル:嗅覚探知Ⅳ、強靭な牙Ⅲ、自己再生Ⅲ
アクティブスキル:威圧Ⅲ、咆哮Ⅴ、凶暴化Ⅳ、森属性攻撃Ⅳ
身体が一際大きな存在がリーダーで、それ以外が通常のフォレストレーヴェルトということなんだろうね。連中に対しても上から容赦のない攻撃が放たれてくる。
何発もの銃弾を浴びたフォレストレーヴェルト達はその攻撃に耐え切って、一斉に口を開いた。
「ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンッッ!!」
「「「ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンッッ!!」」」
振動を伴う大音量の咆哮がお互いに反響し合って増幅されて俺達に襲いかかってきた。しかも、この咆哮によって動けなくなっている魔物もいるが、俺達は動けなることはなく、どんどん撃っていく。だが、フォレストレーヴェルト達を傷つけているのだが、再生していって弾丸を排出してきている。
「再生とは本当に厄介だね。それにしてもこれは使えそうだ」
そして、上に敵が居ることを気づいたフォレストレーヴェルト達は木へと駆け寄って登ろうとしてくる。流石に不味いので銃剣を取り出して登ろうと必死になっているフォレストレーヴェルトの横から首に突き刺してやる。
首にある程度しか刺さらなかったが問題はない。この銃剣は刀身の真ん中に銃が入っているので、引き金を引くと近距離からの7.62x51mm NATO弾を立て続けに引き金を引いて叩き込んでやる。三発で首が吹き飛んだので、どれぐらい頑丈かわかる。
「ウォォォン!!」
流石に一頭を殺すと俺に気づいたようだ。なので、大量の手榴弾をばら撒いてやる。手榴弾を連鎖させて爆発させると、モンスターは俺から距離を取るしかなくなり、上からの援護射撃と煙によって俺を一瞬だけ見失う。その瞬間を狙って隠蔽を使って再度隠れる。
「ウォォォオオオオオオオオオオンッ!!」
再度咆哮を放って煙を吹き飛ばしたフォレストレーヴェルトは臭いで俺を探そうとするが、それすら隠しているので問題はない。
ましてやこの辺りは血の匂いや死んだ死体の汚物の臭いが充満しているのだ。嗅覚で識別する方法では俺を見つけられない。
まあ、下手に近づくと上からの銃弾で俺も被害を受けるんだけど、連携効果で有る程度わかってくれているとは思う。
なので、基本的に手榴弾をフォレストレーヴェルトの下に投げ込んで爆発を起こして吹き飛ばす。その落下先へと先回りして銃槍を取り出して串刺しにして、引き金を引いて体内に銃弾を直接送り込んで確実に殺していく。
殺したフォレストレーヴェルトは即座に回収してモンスターカード化する。モンスターカード化に成功したら、召喚して再生能力と身体強化、自動障壁、魔力回復を追加してから凶暴化を発動させる。
そして、他を殺しにいくように命令する。いや、凶暴化して赤いオーラを纏ったフォレストレーヴェルトは制御を受け付けずに他のフォレストレーヴェルト達に襲いかかる。こちらに攻撃こそしないが、凶暴化はかなり危険なようだ。
「兄さん」
リンが声を掛けた後、縄梯子が降ろされてきたのでそれを登って戻る。登ってから下を覗くとそこでは激しい戦いが行われている。
次第に他のフォレストレーヴェルト達も凶暴化してこちらのフォレストレーヴェルトと殺し合いを始めだした。フォレストレーヴェルトのリーダーは不思議なことに凶暴化した部下達をしっかりとコントロールしている。あいつと俺の違いはなんだろうか?
そう考えたが、すぐにわかった。理由は簡単だ。フォレストレーヴェルトのリーダーはランクⅤの部隊指揮を持っていたからだろう。
そして、凶暴化のランクはⅣということから考えると、凶暴化のランクを指揮が上回れば問題ないのだろう。
「あいつら硬いよ」
「再生があるから厄介なだけだな」
「大丈夫。狙う場所をちゃんと狙えば……」
リンがそう言いながら、H&KMSG90を構えて引き金を引く。発射された弾丸は上を向いて咆哮していたフォレストレーヴェルトの瞳から脊髄へと入ったのか、それ以降フォレストレーヴェルトは動かなくなった。
「ね?」
「流石副団長、すご~い!!」
「よ~し、頑張るぞ!」
青い袴の巫女服にH&KMSG90という格好をしたリンは結構えげつない。いや、他の子達も似たような物だ。
唇を舐めながらスコープを覗いて引き金を引いて耳から弾丸を叩き込んだりと、急所から狙っていくのだ。
「兄さん、鳥もそろそろうざい」
「まあ、そうだな」
グレイホークの方はどんどん落ちているが、数がかなり集まってきているのだ。十五人の整列射撃に近づけてはいないが、まだまだ数が多い。
定期的にヤタの魔法とM202の攻撃を放って頑張っているくらいだ。
「なら、手に入れたグレイホークを使ってみようか。だけど、もう少し待ってくれ」
「それでいい。お願い」
「任せて」
グレイホークをモンスターカード化した十枚のカードを使って召喚する。呼び出したグレイホーク達に再生能力と身体強化、自動障壁、魔力回復、影の空間を追加して殺し回っている死体の回収を命じる。
その後は俺もH&KMSG90を構えて狙撃していく。しばらくして、グレイホーク達が戻ってきたので死体を受け取って召喚を解除……送還してモンスターカードに戻す。
死体をモンスターカード化してすぐにグレイホークを合成して進化させる。進化させた先はサンダーホークという魔物だ。そして、二体を除いてグレイホーク狩りへと放つ。雷を身に纏いながら突撃するサンダーホークによってみるみる墜落していく。
「これで楽ができるねー」
「援護だけでいいし」
そして、俺は更に残していたサンダーホークとフォレストレーヴェルトのモンスターカードを使って魔物合成を行う。
行うのはランクⅡで追加されたキメラ化のシステムで、サンダーホークの翼と上半身、フォレストレーヴェルトの下半身をもつ魔物を作成させる。
それは雷と森の属性を持つグリフォン。名前は決められるので、手っ取り早くライトニンググリフォンにしておいた。
森属性攻撃は草や木を利用したりできるだけなので、それよりもこっちにしておいた。サンダーフォレストグリフォンとか長いだけだし。
この子達二匹にも再生能力と身体強化、自動障壁、魔力回復、影の空間と加護を追加して、下と上に派遣した。そうすると、圧倒的だった。
苦戦していたモンスター達をすぐに蹴散らしてしまった。空はすぐにヤタがサンダーホーク達とライトニンググリフォンを纏めて、指揮を取りながら確実に滅ぼしたのだ。
雷を纏ったサンダーホークとライトニンググリフォンがヤタに率いられて編隊飛行とかされればグレイホークなどひとたまりもない。流石は幻想生物。普通に強い。
「格好良い!!」
「乗れるかな!」
「痺れそうだな」
皆それぞれの感想はあるが、とりあえずこの辺りの魔物は粗方始末したと考えて大丈夫だろう。数は相当減っているはずだから他に居たとしてもまた殺せばいい。
「全員、死体を回収して戻るよ」
「「「了解」」」
周りの死体を回収し、特にフォレストレーヴェルトのリーダーからは部隊指揮Ⅴと威圧Ⅳ、咆哮Ⅵと森属性攻撃Ⅵを貰っておいた。森属性攻撃Ⅵは森などで充分に使えるだろうし、咆哮や威圧も普通の戦闘でも使える。
これらは結構使えるだろうし、今回は本当に美味しい戦いだった。
名前:レン・パラディオン
種族:神族(13)
ユニークスキル:太陽神アマテラス(Ⅱ)、守護神アテナ(Ⅱ)、スキルコントロール(Ⅱ)、魔物合成(Ⅰ)、ウエポンクリエイト・アナザーワールド(Ⅱ)
エクストラスキル:隠蔽・究極(Ⅰ)
パッシブスキル:射撃(Ⅵ)、弓術(Ⅵ)、罠探知(Ⅳ)、索敵(Ⅲ)、短剣術(Ⅳ)、肉体強化(Ⅴ)、剣術(Ⅱ)、格闘術(Ⅲ)、魔力消費削減(Ⅱ)、木工(Ⅰ)、建築(Ⅰ)、暗殺(Ⅴ)、狙撃(Ⅳ)、投擲術(Ⅲ)、魔力回復向上(Ⅷ)、自動障壁(Ⅷ)、支援魔法効果向上(Ⅸ)、回復魔法効果向上(Ⅸ)、詠唱削減・回復支援(Ⅸ)、魔力消費削減・回復支援(Ⅹ)、肉体修復(Ⅹ)、サイズ自動調整、部隊指揮(Ⅴ)
アクティブスキル:鷹の目(Ⅴ)、水魔法(Ⅰ)、火魔法(Ⅰ)、回復魔法(Ⅰ)、支援魔法(Ⅰ)、影の空間(Ⅰ)、闇属性攻撃(Ⅰ)、闇魔法(Ⅱ)、風魔法(Ⅰ)、生活魔法(Ⅱ)、威圧(Ⅳ)、咆哮(Ⅵ)と森属性攻撃(Ⅵ)
スキルポイント:81
名前:リフィア
種族:人族・眷属(6)
ユニークスキル:
エクストラスキル:ウエポンクリエイト・バレット(Ⅰ)、聖女・太陽神アマテラス、聖女・守護神アテナ、加護・アフロディーテ
パッシブスキル:永続奴隷(Ⅰ)、射撃(Ⅵ)、魔力消費削減(Ⅱ)、肉体強化(Ⅴ)、魔力回復向上(Ⅷ)、自動障壁(Ⅷ)、支援魔法効果向上(Ⅸ)、回復魔法効果向上(Ⅸ)、詠唱削減・回復支援(Ⅸ)、魔力消費削減・回復支援(Ⅹ)、肉体修復(Ⅹ)、サイズ自動調整
アクティブスキル:回復魔法(Ⅲ)、支援魔法(Ⅲ)、鷹の目(Ⅴ)、魔力操作(Ⅴ)、影の空間(Ⅰ)、生活魔法(Ⅱ)、神聖魔法(Ⅰ)
スキルポイント:1
名前:リン
種族:人族・眷属(14)
ユニークスキル:
エクストラスキル:功魔格闘術(Ⅳ)、聖女・太陽神アマテラス、聖女・守護神アテナ、加護・アフロディーテ
パッシブスキル:永続奴隷(Ⅰ)、射撃(Ⅵ)、魔力消費削減(Ⅱ)、肉体強化(Ⅴ)、魔力回復向上(Ⅷ)、自動障壁(Ⅷ)、肉体修復(Ⅹ)、サイズ自動調整
アクティブスキル:回復魔法(Ⅰ)、支援魔法(Ⅰ)、鷹の目(Ⅴ)、魔力操作(Ⅴ)、影の空間(Ⅰ)、水魔法(Ⅰ)、火魔法(Ⅰ)、闇属性攻撃(Ⅰ)、闇魔法(Ⅱ)、風魔法(Ⅰ)
スキルポイント:87
名前:ベアトリーチェ
種族:ハーフエルフ(1)
ユニークスキル:
エクストラスキル:妖精の血族(Ⅱ)、ウエポンクリエイト・バレット(Ⅰ)、加護・アフロディーテ
パッシブスキル:永続奴隷(Ⅰ)、射撃(Ⅵ)、魔力消費削減(Ⅱ)、肉体強化(Ⅴ)、魔力回復向上(Ⅷ)、自動障壁(Ⅷ)、支援魔法効果向上(Ⅸ)、回復魔法効果向上(Ⅸ)、詠唱削減・回復支援(Ⅸ)、魔力消費削減・回復支援(Ⅹ)、肉体修復(Ⅹ)
アクティブスキル:精霊魔法(Ⅱ)、魔力操作(Ⅴ)、魔導具作成(Ⅴ)、回復魔法(Ⅰ)、支援魔法(Ⅰ)、鷹の目(Ⅴ)、影の空間(Ⅰ)、生活魔法(Ⅱ)
スキルポイント:0
名前:ヤタ
種族:八咫烏(12)
ユニークスキル:太陽神の御使い
エクストラスキル:装備化・機械翼(Ⅹ)、武装召喚(Ⅶ)
パッシブスキル:火属性魔法無効化、風属性魔法陣半減、索敵(Ⅹ)、夜間適正(Ⅵ)
アクティブスキル:火魔法(Ⅱ)、風魔法(Ⅱ)
スキルポイント:140
兵団名:八咫烏
兵団レベル:16
団長名:レン
副団長名:リフィア、リン
団員数:42名
スキルポイント:17
兵団特殊効果スキル
士気高揚レベル10
集団連携レベル10
連携攻撃レベル10
精鋭部隊レベル10
攻撃部隊レベル10
太陽神アマテラスの加護
⇒獲得経験値上昇×レベル
⇒スキルポイント上昇×レベル
⇒火属性攻撃完全無効
⇒火属性攻撃極大化
⇒全能力増幅
⇒成長限界解除
守護神アテナの加護
⇒獲得経験値上昇×レベル
⇒スキルポイント上昇×レベル
⇒生産能力増幅
⇒耐性80%
⇒防衛補正70%
⇒守護数×レベル
アフロディーテの加護
⇒房中術・上級
⇒精神耐性
⇒毒無効化
⇒魅力上昇
⇒感度上昇




