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最強魔術師の学園(冒険者)物語  作者: いじめられ者
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プロローグ

俺はレミルズ・ルミナス 15歳。

 『リネル国』という平和すぎる国に住んでいる、ちょっとエッチだけど紳士でかっこよくもなくかっこ悪いとも言えない顔をしてる周りから見れば普通の男だ。


 だが普通とは言えないほどにコミュ障で人と話すのが苦手ないわゆる『陰キャ』だ。

 生まれてからこれまでの15年間、このコミュ障のせいで友達が少なかったというか、ほぼいないに等しい。


 学校で、9年間という期間がありながら、友達はおろか、人と話すことも少なかった。


 むしろこの9年間はずっと周りからは『根暗』だの『包茎』だの『エロガキ』などを言われている。

 だれが包茎なエロガキだよ、根暗はちょっと否定できないかもしれないが、包茎とエロガキは違うだろ。

 まず俺は包茎じゃない、それは一番息子を愛でている俺が知ってる、この年齢にしては立派なものだろう。

 そして俺はエロガキでもない、『女性に興味なんてない』と言ってしまえば大ウソなのだが、俺は女性に対しては紳士だ、ましてやこの陰キャが女性と話したりすることなんてない、話したいけどこの持病『コミュ障』のせいで話しかけられないだけだ。

 口を開けば案外話せるんじゃね?とか思って、話しかけたこともあったが、地獄だった、黒歴史だな……

 


そして罵倒やいじめを9年間浴び続けてメンタルが神のように固くなり、いじめを受けてもそんなに気にならなくなった、慣れてしまったのだ、慣れたくないものに慣れてしまったものだね、うん、これも生きるための生存本能なのか、それとも進化なのか、どちらにせよいじめは気にならなくなった、だがーーーー


 もうこの話はやめておこう。


 とりあえずいじめを受けているのになぜやり返さないのかといえば、母からの教えだからだ。

 母は『いじめをやり返してはダメ、その人と同じになってしまう、あなたは強い子で優しいから、いじめられることはないだろうけど、もしいじめられたら、先生や家族に相談して、絶対に力になってあげるから』とのことだ。


 だが俺はいじめを受けてもだれにも相談しなかった、面倒ごとになるのと、家族や先生に心配させたくなかったからだ。

 母の名前は『レイラ・ルミナス』、父の名前は『ルーク・ルミナス』、二人とも俺にたくさんの愛情をくれた。

 時にやさしく、時に厳しく、生まれた時から陰キャの俺を二人は愛してくれていた、俺もこの二人が大好きだ。

 ちなみに母は町で評判の美人さんだった、しかも巨乳だ、俺は赤ん坊の頃はこんな美人さんの乳を吸っていたなんて考えると、とても興奮……はしなかった、母だからであろう、全然興奮しなかった。


 普通の人とは違いコミュ障で人とうまく話せない俺に助言をたくさんくれた、俺が優しい子に育ったのもこの人のおかげだ、優しいかどうかはわからんが、悪いことはしてないと思う、うん。


 そして父は町で、いや国で評判の『エロジジイ』だった。

 母とほぼ毎日夜の運動会をおっぱじめ、町では巨乳で美人な人たちにセクハラしまくるという、神様が見たら気絶するかと思うくらいクズだ。


 俺がこんなエロガキになったのもこの人のせいだ。

 0歳児の前で堂々とエロ本を見て、子供の前で母以外の人にセクハラをして、俺に女の扱い方まで教えやがったのだ、扱い方というのは『夜の』扱い方だ、子供に何教えてんだよこいつって小さな時の俺もそう思ったね。

 そのせいでよく母と喧嘩していたな、よく離婚しなかったものだね、母が聖母マリア様か何かなのかもしれない。


 だがそんなクズでエロい父でも俺を愛してくれていた、普段は厳しいが、泣いてるときは優しく声をかけてくれていた。

 昔、父と母は冒険者だったらしい、よく冒険していた話を聞かせてくれた、どうやら母が魔物に襲われているところを父が助け、母が惚れたのだという、ちなみに父も惚れていた、無理もない、父はともかく、母は美人さんだ、惚れない男なんていないだろう、そしてうまくいって結婚まで一直線だったらしい。


 その後、俺『等』が生まれ…………ーー


「……いさま……にいさま……お兄様!」

 と、突然声がかかってきた。


 心配そうにこちらを見ている女性がそこにいた。

「どうしたんですか? 何か悩みでもあるのですか? ぎゅーって抱きしめてあげましょうか!」

「ああ、何でもないよルーシー」

 目の前にいる母さんそっくりで綺麗な水色の髪、宝石のように輝いている瞳、母ほどじゃないが、大きい胸(Dカップくらいだろう)、王女様と言っても信じてしまうくらい美人な女性がそこにいた。

 この子は双子の妹、『ルーシー・ルミナス』

 母以外の女性で唯一俺のことを愛してくれている大切な妹だ、無論俺も妹のことを愛してる、おっぱい触ってもあんまり怒らないし……おっと誤解しないでくれよ? ちょっとした兄妹のスキンシップだぜ? 妹と禁断の恋をしたいわけじゃない。

 確かに妹は可愛い、これは様々な女性をいやらし……いや紳士的な目で見てきた俺だからこそ言える、だが恋愛対象にはならない、多分な。

 彼女の存在は俺とは真反対で、みんなから好かれて、友達もたくさんいる、学校ではモテモテだった、

一日に一回は告白をされていた、まあそりゃ、あんな可愛くて、だれとでも仲良くできる女性なんて、モてるにきまってるよな……、そして妹のルーシーは頭がとても良い、勉強面も俺の真反対、ちなみに俺はどっからどう見ても頭は悪いようで、下の下って感じだね。

 だが俺は勉強の時間を限界まで減らし、その時間は、魔術の練習に費やした、勉強時間を犠牲にして、魔術が『そこそこ』使えるようになった。


 そしてルーシーも俺よりは魔術の練習時間は短いし俺よりは劣るが、この年齢では優秀な方らしい、さすが俺の妹、お兄ちゃんは嬉しいぞお!。


 そんな太陽みたいに輝き、明るい妹だが8年前、ある悲劇で心を閉ざしかけたのだ。


 その理由は両親の死だ。


 父さんと母さんは俺とルーシーが8年前つまり7歳の頃に魔物に襲われて死んでしまった。

 この国では魔物は滅多に現れないらしいのに、だが、二人は腐っても元冒険者だった、小さい時の俺から見ても、今の俺から見ても二人は強かった、強いはずだったのに……殺されたのだ。

 どんな魔物だったかは、わからないらしい。

 現場にあったのは、血だらけになって無残に体を引き裂かれていた父と母の姿だった。

 両親の死の報告を受け。ルーシーは心を閉ざしかけた、いや一度は心を閉ざしていた。

 だけど俺は、その年齢とは思えないほどメンタルが頑丈だった、いじめを受け続けた結果だろう。

 両親の死が悲しくないわけではない、両親の死ほど悲しいものはない、泣きたい、叫びたい、誰かに抱きしめてもらいたかった、でもそんなことをしてくれる両親はもう死んでいる、だったら、その心を押し殺して、親の代わりにルーシーを抱きしめた、「これからは俺が守るから、何も心配するな」ってね。


 今思えば臭い言葉だったなと恥ずかしく思う。

 だが結果オーライだな、現在妹のルーシーは見た通り元気すぎる女の子だ、子供の成長を喜ぶ親ってこんな感じなのだろうか……胸も元気に成長している、こいつと結婚する男は幸せ者だな、ま、俺の妹は誰にも渡さんがな、どこの馬の骨に妹を渡さなきゃならんのだ、もし国王や王子が妹を妻にしたいとかほざいたら国ごと滅ぼしてやるぜ、そのぐらい妹を愛している、相思相愛だ。


 両親が死んだあとは叔父に引き取られお世話になっていた、叔父もいい人だった、両親が死んだ後、すぐに駆け付けてくれて俺たちを引き取ってくれた、そして、本やら、教材などをたくさん買ってくれた

 2番目の父親みたいだった。もし彼が困っていたら全力で助けてやろうと心に決めている。


「お兄様お引越しの準備はできていますか?」

「……ああ、出来てるよ」

「やっぱり何か悩みでもあるんですか?」

 心配そうな顔でこっちを見てくる、可愛いなと思い、両手で両胸を揉んだ。

 

モニュ


「キャ!? 何するんですかお兄様!」


「うん、今日もありがとうございます!」

「もう! そういうのは二人きりの時だけですからね!人前では絶対にやらないでくださいね!分かりましたか?!」

「イエス!マム!」

 ルーシーは顔を赤らめもじもじしながら言った。


「えへへ、……それじゃあチューしてくれますか?」


「ふえ?」


 ちょっと何言っているのかわからない。


 いや分かる!、でもチューだなんて兄弟でも流石に……

 いやいいのか、兄妹だからいいのだ、うん、これはただのスキンシップだ

「いやですか?私とのチュー……」

 とても悲しそうな顔をしている、そんな顔されたらしないわけにはいかないじゃないか

「いやなんかじゃないさ、むしろ嬉しいよ」

 そういった瞬間ルーシーはめちゃくちゃ嬉しそうな表情をしている、やるしかなくなった……

 いや、こんな美人とチューできるのは喜ばしいことだ……だがこんな俺とチューしてもいいのだろうか

 ルーシーの唇は神に等しい。

 そんな神と口づけなんてしていいのだろうか、こんなエロガキの陰キャと……

「な、なあ、ルーシー……俺なんかとチューしてもいいのか?」

 ルーシーは微笑み言ってくれた。

「お兄様だからいいのです、ずっと守ってくれている大好きなお兄様としたいんです……」

 おいおいおい待ってくれよお兄ちゃん嬉しすぎて泣きそうだぜ

 ルーシーは目を閉じて、顔をあげながら待っている……

 俺は意を決めて、顔を近づけて……近づけて……

 ドン!!

いきなり扉が開いた

「「わ!!」」

 思わず二人で声が出てしまった

 「相変わらず仲がいいのお!」

 部屋に入ってきた空気の読めないこのおじさん、サン〇クロースみたいな髭と優しそうな顔、意外とがっちりしてる筋肉、ぱっと見六十代くらいだろうがまだまだ現役みたいな体をしている。

 叔父のカイエン・ルミナスだ。

俺は急いで顔を引いて

 慌てながら言う

「そ、そうなんだよ叔父さん、俺たち仲が良くてな!アハ!アハハハハ!」

 自分でも愚かな誤魔化し方だと思う。

「なあ!ルーシー俺達仲良しだよな!世界で一番兄妹愛が強いよなあ!?」

 咄嗟にルーシーに話を振ってしまった

 ルーシーはあわあわと慌てながら

 「そ、そうですね!私とお兄様は相思相愛、世界で一番仲良しな兄弟だと思います!」

 ナイスだ、ルーシーさすが俺の妹だ。

 叔父さんは大笑いしながら言う。

「仲が良いのはいいことだ!、二人ほど仲が良い兄妹なんて見たことないからな!ハハハ!」

 いいこと言ってくれるじゃないのおじちゃま。

「二人はお似合いじゃから、結婚したらどうじゃ?」

「は?!」

思わず大声が出てしまった

「ちょぉぉっとまてぇい!何言ってるんですか!叔父さん!僕たちは兄妹ですよ?!」

 そう言うと叔父さんは不思議そうな顔で言った。

「何言ってんじゃい、この国、いやこの世界では、兄妹で結婚するなんて、珍しいことじゃないぞ?」

「「え?」」

 二人とも初めて聞いたかのように声が出てしまった

 そんなの聞いたことないもん。

 あの『エロジジイ』からですら聞いたことないぞ、エロジジイからは、色んな事を教えてもらった、女の子はこんなことを言われると喜ぶぞとか、ベッドの上では男がリードするんだぞとか、『この世界では一夫多妻が普通みたいなもんだからたくさん女を作れ』とか意味わからんことまで教えられた

 それで一つ疑問があった、エロジジ……いや父さんはそんなことを言っていたはずなのに、妻は母さんだけだった。

 あんなに女好きなのに、なぜかと思ってしまう、まさか母さんに『他の女連れてきたら締め上げる』とか言われたのかもしれない、……いや母さんがそんなこと言うはずもないか。

 やはり父さんは、他の女性にセクハラなどしても、母さん一筋なわけか。妾もいなかったし。

 一筋ならほかの女性にセクハラはしてほしくなかったな、そこんところはエロジジイだな。

 そう思いながらルーシーの方を見ると……

 彼女の顔はトマトのように真っ赤になっていた

 カイエンめ、妹に恥ずかしいこと言いやがって

 「お、お兄様……」

 ルーシーさんが声をかけてきた、え?怒ってる?俺何もしてないよね?怒るならそこのジジイだろ。

「な、何でしょうかルーシー……さん?」

 恐る恐る答えると、ルーシーは恥ずかしそうに……

「そ、その、お兄様がよろしければ、もらってくれませんか?」

「ふえ?」

 何を言っているんだこの子は、いや、そう言ってくれるのは嬉しい、こんな美人と結婚できるなんて、しかもこれからもルーシーは色んな所が成長するだろう、おっとエロい部分じゃないぞ、人として成長していくって意味だ、大人になるってことだろう、だが先ほども言ったはずだが、妹のことは愛してる、だがそれは、兄妹として愛しているんだ、恋とは違う気がする。ちゃんと断らないとな、ルーシーには悪いが、諦めてもらおう、俺よりいい男なんていくらでもいる……

「ルーシー……」

「はい……」

「兄妹のままでいよう……」

「分かっています……冗談ですよ!」

「そっか……」

 冗談ではないのであろう、顔を見ればわかる、悲しそうな顔だ、心が痛い。

「そうか、残念じゃのう……やはり好きな人でもいるのか?」

「いえ、母さんとルーシー以外の女性とはあまり話したことはありませ……」

 その瞬間、頭に電撃が走った……

「う、ぐ」

 なんだ……頭が……

『いつか…………また…………会いま……』

痛い……頭痛が痛い……いや、ぼけてる場合じゃない……

「お兄様?! 大丈夫ですか?!」

「おいレミルズどうした!レミルズ!」

「だ、大丈夫です」

 なんだ今のは、誰だったんだ……、知らない……いや、知ってる、知ってるはずだ、なのに思い出せない、忘れてはいけないことを忘れてしまったような感じだ。……まあ、いいか、いつか思い出せればいい。

「大丈夫ならいいんじゃが、頼むから引っ越し前に病気になるのはやめてほしいぞ?」

「はい、わかってます」

 そう、俺たち三人は引っ越すことになった、叔父の転勤らしい、正直自分は、この引っ越しは嬉しい気がする、生まれて十五年間、この国から出たことがなかったからだ。

 将来僕は父さんや母さんみたいな冒険者になりたかった、今の内に他の国のことを知ることも大事だろうと思い、俺は引っ越しを決意した、次に行く学校も決まっている、だがその学校はーーーー

「お兄様、明日は早いのでもう寝ましょう!」

 考えていると、妹は、いつもの優しい顔で言ってくれた

「そうだな、もうこんな時間だからな、もう寝るよ、二人ともおやすみなさい……」

「おやすみなさいお兄様!」

「おお、寝坊するんじゃないぞ!おやすみ」

そして二人が部屋から出て、五分もしないうちに眠りについた…………

 



 







 


 

 

 

 


 



 

初めての投稿になります

こんな面白くもないモノを読んでいただきありがとうございます!


レミルズは自分のことは頭が悪いと思っておりますが、周りから見ると頭は悪くなく、なかなか頭はいいです

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