血濡れの美女2
血だらけの美女が唸りながら地面を這いずっていた。
「… うわぁぁぁぁ!?」
(なんなんだよこれ……)
倒れている女性に近づく、困惑して頭がまわらない。
(……どうすればいいんだ…‥)
「おいあんた、大丈夫か?」
(くそ、何が大丈夫か?だよ、馬鹿か俺は…大丈夫なもんかよ)
「うぅ……」
誰が見ても重症の女性は苦しそうに唸るだけだ。
「まずは救急車だ」
自分だけじゃどうにもならない。
救急車を呼んだが、当然そんなにすぐには来れない。
「まずは血を止めないと…すまないが少しの間じっとしててくれ」
女性は軽く頷く。幸いにもハンカチを持っていたので止血することができそうだが…
(気休め程度にはなるか?)
そこからは救急車が来るまで傷口をハンカチでおさえしばらく圧迫し、止血を行なった。
そして今は女性が運ばれた病院にいる。婆ちゃんには事情を伝え、今は家には帰えるのは遅くなると伝えた。
女性はというと、出血のほとんどが切り傷によるものだったらしく、詳しくはわからないが輸血なら何やらして今は安静にして眠っているらしい。起きて少ししたら面会させてもらえるのだそうだ。
それにしても、あんなに怪我をする場所はこの近くにはないはず…
一体どうゆうことだ……。
(考えても意味ねぇか、帰ろう)
人生で一番疲れたなぁ……
そんなこんなで帰路に着いた。