T…2XXX0101
視界が開けていく
目覚まし時計の音100デシベル
その目覚まし時計の30センチ横
人影
白髪の長い髪の青年が横たわっている
ベッドの西に扉。
扉を開ける
扉をあけるとすぐにリビング
青年の母
テーブルの上には朝ごはん
ごはんとたまごやきとみそしる
もう一度青年を起こしに行く
ゆさゆさと体を揺らす
反応はない
もういちどゆさゆさと揺らす
ぴくりと頭が動く
リビングにもどり、青年と食事をとる
15分経過
何もない散歩
青年と一緒に
今日も何もない日々
と思われる
少し遠くに光がみえる
日差しは照している
色は少し日差しとは遠い色
あちこちにバリケード
S.あれは、みるに.計算して.10キロ先
意外と遠い
10キロ先がみえる
ここは広い平野ではない
住宅街の一角
もしかしたら何かあるのかもしれないしないのかもしれない
それはいってみないとわからない
遠い色はこちらに招いているわけでない
視覚の問題なのか
それとも本当に何かが起こってるのか
青年は行きたいと申された
体力は青年にはない
少しずつ休憩しながら歩く
何もない町
壊れかけの商店街
少し人がまばらにいる
商店街にバリケードを設置している人
目の前には赤信号
長い道を進んでいく
遠いところなら見えた光も近くになると物陰に隠れて見えなくなる
位置は普通は把握しづらい
青年はペースを落とさず歩く
ついには山にまで来る
山は歩き場が悪い
しかし、光というものも見えない
かなりの長道
そして急坂
木は間を開けず天に伸びているため
成長の悪さが著しい
青年は足を止める
先程見えた光はここだという
しかしなにもない
しょうがないから戻ることにした
その時、後ろから声
がしたようでしてない
気のせい
いや、たしかに声は存在していた
ここになにかがある
よくわからない
すると少しの歪みが生じた
先には少し淀んだ世界
足を踏み入れる
ここに何かがあると
そう信じて