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神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第1章
4/330

4 3つのスキル

ブックマークありがとうございます。

「アポカリプスだね。この世界の説明は必要かい?」


「ええ、お願いします。」


「この世界は地球で言う中世ヨーロッパに近い文明だね。ゲームのRPGの世界みたいなもんだよ。魔法、エルフ、ドワーフ、精霊、魔王。だいたいの要素が詰まった世界だね。」


 魔王?なんか最後にさらっととんでもないものを言ったような。


「魔王かい。ちゃんといるよ。今は封印されてるけど、もうすぐ封印が解けそうだね。もちろん、僕達神々もこの世界に登場するから。」


 また、心を読まれたな。


「で、この世界の人は10歳でリンガル様からスキルを授かるんだ。数は1~3個だね。あ、リンガル様は僕の上司ね。貰えるスキルの内容はランダムだよ。

 たとえば、そこで【火の魔法 優】というスキルを授かったとする。すると、火の魔法を使うのが()()()なるんだ。スキルがないと使えないわけじゃないから安心してね。

 で、君はどんなスキルがほしい?転移者は数は3つ、高ランクで内容もある程度希望に添えるから言ってみて。」


「そうですか。それではアポカリプスの言葉や常識などを修得できるスキルがほしいです。」


「よし。わかった。えい。」


 ・・・


 ・・・・・・


「【大いなる辞典】か。なかなかのスキルだよ。ランクAのスキルだね。例えば、言葉を知りたい、と願えば言語を覚えれるんだ。ただし、アポカリプスの人々が知らないことは知ることができない。これがランクSSSの【叡智の泉】とかだと、制限がなかったんだけどね。

 次はどうする?」


「そうですね。健康な体ですかね。病気になりたくないですし。」


「君の望むスキルって、結構堅実だね。健康な体か。はじめてのリクエストだよ」


 ・・・


 ・・・・・・


「【ステータス変化無効】か。結構微妙だな。ランクBのスキルだ。病気や毒、麻痺といった状態異常にかからないんだけど、仲間の魔法によるステータスアップの効果も打ち消すんだ。

 最後はどんなスキルにする。」


「そうですね。モンスターに対抗する力が欲しいです。魔法も興味がありますが、ちょっと不安なんで武器でお願いします。できれば、剣がいいです。」


「剣か。そういえば、趣味は剣道だったな。いくぞ。」


 ・・・


 ・・・・・・


「あれ、【蛮族の英雄】だ。なんでだ?」


「どうしたんですか?」


「いや、剣の武器スキルを願ったのに【蛮族の英雄】がでたから。」


「どんなスキルです?」


「ランクBのスキルだね。斧、ハンマー、槌の扱いが上手くなるスキルだ。反対に剣、槍、弓は下手になる。

 なっ。おかしいだろ。」


「おかしいだろって言われても、やったのはあなたでしょ。」


「いや、今までこんなことは一度もなかったんだ。転移者は基本的にランクAもしくはSのスキルが出るようになってるんだ。


 ・・・


 そうか。【神の悪戯】のせいか。」


「【神の悪戯】の?」


「ああ、【ステータス変化無効】の病気、毒、麻痺などのすべてのバッドステータスの状態異常にならない効果は、ランクSだ。一方、もう一つの効果、仲間のステータスアップの魔法を受け付けないのはマイナス効果のスキルだ。」


「つまり、ランクSの能力が得られるはずが、【神の悪戯】のせいでマイナス効果が付いてきてランクBの微妙なスキルになったということか」


「その通りだよ。理解が早くて助かるよ。・・・・・・。

 いや、そんなに怒るなって。これは僕にとっても誤算だったんだ。

 こんなことがリンガル様にバレたら、ボクの査定が・・・。」



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