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神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第1章
19/330

19 パーティーを組みました

ブックマークありがとうございます。

 朝、目が覚める。隣のベットにはアンが寝ている。俺は今日もよく眠れなかった。ぐっすり眠れるアンを羨ましく思う。


「おはようございます。どうしたんですか。私の顔をまじまじと見て。

 もしかして、私を襲おうと・・・。」


「違う。よく眠ってるな、と思ってただけだ。」


「眠っている内に襲おうとしたんですか。」


 アンはそういうと身構える。なぜアンはいつもこうなる。


「違う。そんなことするわけないだろ。」


「あはは、冗談ですよ。千波矢さんがそんなことするわけないって、分かってます。

 今日は私もお仕事手伝いますんでがんばりましょうね。」


 アンはそういうと出かける準備を始める。

 信頼されているのは嬉しいが、この寝不足はきつい。


「そうだ、ギルドの人が冒険者にならないかって言ってたぞ。」


「私がですか?私は神官になりたいんで無理ですね。

 だいたいなんで私なんですかね?」


 どうやら、本人には冒険者を一撃で倒した、という自覚はないようだ。

 いや、笑顔で微笑んでいる彼女を見ても、冒険者と結びつける人はいないだろう。あの力はどこから出ているのだろうか。



 ギルドに到着すると、案の定、アンは勧誘されていた。アンがキッパリ断ると受付嬢は諦めたようだ。


「オススメの依頼はありますか?」


「そうですね。あの娘と一緒ならランクFの討伐依頼とかどうですか?」


「ランクFですか。」


「ええ、ランクGの冒険者は一つ上のランクFの依頼まで受けることができるんです。

 ランクFだとゴブリン、オオトカゲとかですね。」



 討伐依頼 ランクF

 ゴブリン5匹 2000ゴールド


 討伐依頼 ランクF

 オオトカゲ5匹 1500ゴールド


「オオトカゲは南の砂地に生息しています。ここから1時間ぐらいです。ゴブリンは東の森に生息しています。ここから半日はかかります。」


「それなら、オオトカゲでお願いします。」


「わかりました。受理します。

 そうそう、多人数で討伐依頼を受けるときはパーティーを組むことをお勧めします。

 討伐のカウントを一括にすることができます。」


「どうやって組むんですか。」


「申し訳ありませんが、二人の身分証がいるのでよろしいですか。」


 俺とアンは身分証を渡す。アンの身分証を見た受付嬢が驚く。


「アンさん神官見習いなんですね。・・・登録が完了しました。

 パーティーを解除するときは。また手続きが必要ですので気を付けてください。」


 こうして俺とアンはパーティーを組み、オオトカゲ討伐に向かった。



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