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神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第4章
186/330

186 神の力

「その2柱はノエル様とリンガル様ですか?」


 アンがラインハットに尋ねる。その横でリリアさんは固まっているだ。教会にとって、最もメジャーな2柱だ。ノエル様は主神とされていて、一番偉い神様である。リンガル様はヒトにスキルを授け、神託をくださる最もヒトと関わりのある神である。


「うーん、これは伝えていいのかな。・・・ま、いっか。ノエル様はその一人だけど、リンガル様は違うよ。」


「リンガル様は違う!」


 リリアさんは放心状態だ。どんどん今までの価値観が壊れて行ってるようだ。神官として頑張ってきていた分、衝撃が大きいようだ。アンはラインハットとの付き合いがリリアさんより長い分、耐性があるようだが、それでもかなりの衝撃を受けているようだ。しばらくは、回復しないだろう。その間に俺は一つの疑問をラインハットにぶつけた。


「なあ、ラインハット。なんで俺には名前が聞こえるんだ?」


「僕もびっくりしたよ。それはね。千波矢君の力、神格っていうのかな。それが僕より上だからだよ。」


「俺の神格がお前より上?」


「そうだよ。君はアルカディア様に加護を受けているからもともと神格はかなりのものなんだ。そこに僕の神格が下がったから逆転してるんだよ。」


「そうなのか。」


「うん。アルカディア様はリンガル様と同じくらいの力を持った神だからね。そのアルカディア様がかなりの力をその【神の悪戯】に注いでいるからね。たぶん、勇者やエクセスと同程度の神格だよ。」


「へえ、勇者やフミヤの神格ね。その二人は誰の加護なんだ?」


 二人とも以前、ラインハットが異分子と言っていた二人だ。やっぱり、二人とも神の加護持ちだったんだ。俺の言葉にラインハットは素直に感心していた。


「へえ、やっぱり千波矢君は鋭いね。そこに行きつくんだ。いいよ。そこまでは特別に教えてあげるよ。エクセス、あっ、フミヤだっけ。彼はリンガル様の加護を持っているんだよ。たしか【超越者】ってスキルだったはずだよ。」


【超越者】はフミヤから聞いた気がする。たしか、10歳のスキル授与で貰ったと言っていたような・・・。リアルラックで貰ったのかと思っていたが、そういうことだったんだ。


「で、勇者は?」


「勇者はね。代々【光の力】ってスキルを受け継いでいるんだよ。これはノエル様の加護だよ。あの加護を半端ないからね。なにしろ神格だけでいったら下級神を完全に上回っているもんね。」


 ここに来てノエル様が出てきた。しかし、加護だけで下級神とはいて神の力を上回れるのか。神の力とはそんなものなのか?


 ・・・


 まてよ。ラインハットが真の神は2柱しかいないって言っていたな。その1柱がノエル様だと。そのノエル様の加護を貰った勇者が下級神を上回る神格を持つということはもしかして・・・。


「なあ、もう一つ質問だ。ラインハット、お前たち神の力って大神の加護によるものなのか?」


 俺の質問にラインハットの顔色が明らかに変わった。


「千波矢君、君も鋭いね。この会話でそこにまで行きつくなんて。その通りだよ。僕はもう一人の大神の加護を受けているんだよ。」



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