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神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第1章
16/330

16 「てへ」じゃないって

ブックマークありがとうございます。

評価ありがとうございます。

 俺は街を出て近くの草原に来ていた。

 D(ディー)によると「・・・スライムはゼリー状の不定形モンスターで、打撃、魔法ともに有効です。弱点は特にありません。攻撃力、防御力、体力、すべてにおいて最低のモンスターです。攻撃方法は体当たりだけです。魔法は使用しません。この辺の生息地は周囲の草原です。」


 俺は薬草を採取しながらスライムを探した。この辺りは平和なようだ。一匹も見つからない。

 お昼ごろになった時の成果は

 ライム草 35本

 リール草 23本

 スライム 0体

 だった。


「なあ、D(ディー)。近くのスライムの生息地はここ以外にどこがある。」


「・・・ここ近辺の平原はすべてです。数は少ないですが、街の下水道にも生息しています。」


 下水道は嫌だな。もうしばらく、探すか。




 夕方近くになってようやくスライムを発見した。しかも10匹の団体である。

 本当は一匹ずつ倒した方がそうも言ってられない。俺は棒を握りしめると一気に振り下ろした。

 一匹のスライムがぐしゃりとつぶれる。


「一発か。」


 残りのスライムが体当たりをしてくる。そんなに痛くないな。

 俺はもう一度、棒を振り下ろす。ぐしゃりと音がしてスライムがつぶれる。


 ・・・


 ・・・・・・


 やっとの思いでスライムを倒すことができた。途中、体当たりで倒された時は死ぬかと思った。まわりをスライムに囲まれて、リンチ状態だった。

 必死で這い出すとその後は距離を取りつつ、一匹ずつ倒していった。

 倒すことはできたが、体中にあざができ、服は泥だらけになっていた。


 現在の成果は

 ライム草 53本

 リール草 32本

 スライム 10体


「一日としては十分かな」

 俺はギルドに戻ることにした。



「千波矢さん。すごい数の薬草ですね。

 ていうか、スライム10匹も見つけれたんですね。運がいいですね。

 この辺のスライムはほとんど狩りつくされているので、ほとんどいないんですよ。」


「・・・もしかして、行く時の『がんばって』はそういう意味ですか。」


「ええ、この辺りではスライムは絶滅危惧種ですね。」


「そんな依頼勧めないでくださいよ。」


「ごめんなさいね。他にいい依頼がなかったんで・・・。」


 そういうと、「てへ」と笑ってごまかす。

「てへ」じゃないって。こっちは金欠で危ないんだから。


「えっと、精算しますね。

 ライム草50本、リール草30本、スライム10体で2200ゴールドです。

 どうぞ、確認してください。」


 2200ゴールド・・・。2万2000円ぐらいか。一日の働きとしてはかなりいいはずだ。これで少しは楽になりそうだ。


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