表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第3章
123/330

123 麻酔玉

「俺の周囲に近づくなよ。」


 俺はそう言うと、麻酔玉を投げつけながらランバードに突撃していく。不意をつけたようだ。2匹に命中し、麻痺して動けなくなる。当然、ランバードは俺をロックオンして襲ってくる。俺は自分の足元付近にも麻酔玉を投げつける。俺の周りに麻酔薬が充満し、そこにランバードが突っ込んでくる。もちろん、俺には麻酔薬は効果がない。近づいてきたランバードのうち2匹が痺れて動けなくなる。残り2匹は急遽俺から離れて馬車の方に向かう。


「すまん。2匹逃した。」


 俺が叫んで後ろを振り返ると、・・・すでに4匹のランバードの死体が転がっており、逃した2匹もすぐに討ち取られた。思ったよりも簡単に倒しているな。どうやら、クックとエミュはかなりの腕の様だ。


「おい、千波矢。大丈夫か。」


 心配してクックが俺の元に近寄ってくる。近づかない様に警告しようとしたが遅かった。俺の周囲に残っていた麻酔薬のせいでクックが倒れる。エミュは離れた場所でその光景を呆れて見ていた。




「なんでお前は痺れないんだ。」


 痺れから回復したクックの第一声はそれだった。万能薬を飲んで痺れからは回復したが、念のために現在


「すまん。スキルで状態異常にはならないんだ。」


「便利なスキルだな。麻痺耐性とかか?」


「いや、毒、眠りとか状態異常すべてだな。まあそれだけじゃなく、俺が渡した無双薬とかのステータス強化の効果も効かないけどな。」


「なんだそりゃ。ヘンテコなスキルだな。」


「それにしてもお前たちもすごかったな。あっという間に6匹倒したな。」


「ああ、それか。お前の薬を使ったらあっという間だった。体が自分の体じゃなかったかんじだったな。」


 そう言って、クックは空になった薬瓶を俺に見せる。


「確かにすごい薬でした。普段の1.5倍くらいの力が出ていた気がします。」


 エミュも興奮気味にであった。


「で、どれくらいの金額まで出せそうだ?」


「1日一回10分って言ってたよな。通常のモンスター狩りでは使えないよな。格上のモンスターとの戦闘用で切り札として使うなら5000ゴールド以上でも出しそうだよな。」


「そうですね。高ランクの冒険者なら10000ゴールドぐらいまでなら出せそうですね。」


 なるほど、対強敵用の切り札か。クックもエミュも高評価のようだ。いい情報になった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ