表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の悪戯に翻弄される冒険者  作者: 佐神大地
第1章
12/330

12 冒険者ギルド1

 王都の中はまさに中世ヨーロッパを思わせる、石造りの壮大な都市だった。

 俺は街並みを見て感動する。まさにゲームの世界だ。


「あの、千波矢さん。その手に持っている棒はなんですか?」


 アンは俺が薬草採取の時に拾った太い棒を見て尋ねてくる。


「この棒?武器の代わりに拾っておいた。こんぼう?かな。」


「こんぼうではないと思いますが、変わった武器を好まれるんですね。」


「【蛮族の英雄】ってスキルを授かってね。斧や鈍器系の武器と相性がいいんだ。」


「【蛮族の英雄】ですか。初めてききました。

 で、なんで武器がいるんですか?」


「冒険者ギルドに登録して身分証を貰おうと思って。」


「なるほど。って、よく知ってますね。ギルドで身分証が作れるって。」


「ああ、さっきD(ディー)に聞いたんだ。」


「ディーって誰ですか?」


「【大いなる辞典】っスキルの愛称。この世界の情報を教えてくれるんだ。」


「スキルと会話できるんですか。なんですか、そのスキル。ものすごく変ですよ。」


 どうやら、俺のスキルはレアなだけでなく特殊なようだ。アンの驚き様からもわかる。あまり人に言わない方がよさそうだ。アンには後て口止めをしておいた方が良さそうだ。



 そうこう話している内に冒険者ギルドにたどり着いた。ギルドの中は想像通りいかつい男たちでにぎわっていた。俺は受付に真っすぐ向かう。アンは俺のうしろをついてきている。


「あら、いらっしゃい。初めての顔ね。どうしたの。」


 受付の女性が話しかけてくる。


「すみません。冒険者になりたいんですけど。」


「いいわよ。それじゃ、申込用紙に書ける範囲でいいから記入して。後ろのお嬢ちゃんは?」


 アンは首を横に振る。

 受付の女性は俺に申込用紙を渡す。俺は書類に目を通し記入しいく。


 名前 葵 千波矢

 年齢 18

 スキル

 得意武器 なし

 得意魔法 なし

 戦闘経験 なし

 他特技 なし

 種族 人間



「随分秘密主義ね。まあいいわ。後は面接と実技試験に合格したら晴れて冒険者よ。」


 別に秘密主義という訳ではないが、秘密にしたのはスキルだけだ。後はすべて正直に書いている。



「いい。質問するわよ。犯罪者じゃないわね。」


「はい」


「今から説明するギルドの規約を守れる?」


 そういうと、ギルドの規約を説明し始める。


 ・・・


 ・・・・・・


 要約すると

 1 一般人に迷惑をかけないように努める

 2 ギルドからの緊急依頼はなるべく受けること

 の2点だった。


「はい。大丈夫です。」


「それじゃ、面接は合格よ。後は実技試験ね。試験官が待ってるから、訓練場に行って。」


 呆気なく面接は終了した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ