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進化論~レベル式進化説  作者: ツタンカーメン
4章 帝都
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64 迷宮都市~帝都編

『さあ、そろそろ街道を外れるぞ!準備はいいか?!風魔法隊A!斬撃系の魔法で草や低木の類を刈れ!大きな石や太い木は魔法攻撃部隊が光か水か火で吹きとばせ!ただし細かい調節が可能な者に限る!風魔法部隊Bは飛んでくる岩や木から馬車を守れ!C隊は進路上に散らばる草木の掃除だ!魔法の干渉に気をつけろ!ポーションの備蓄は十分過ぎるほどあるが、常に魔力消費量に気を配れ!無理するな、早めに交代しろよ!』

「隊長!発言よろしいでしょうか!?」


作戦行動中だぞ!たるんどる!

だが、部下の疑問を解消するのも隊を率いる者の務め……

軍人なら命令に疑問を持ってはいけない時もあるが、考えるのをやめればそれは軍"人"ではなくなる。


そういう姿勢は嫌いじゃないぞ!だがしょうもない事だったら馬車から下ろす!


『何だ、ミレーヌ上等兵!』

「小官は、隊分けの記憶がございません!」


出来損ないめ!正解だ!


『10秒以内に話し合って決めろ!』

「了解であります!」

『次!土魔法部隊!掃除された道の表面を石にしろ!1人で多くの範囲をする必要は無いが、隣同士で段差を作るなよ!』


コレ帝都で新しい街道作りましたとか言ったらお金もらえるんじゃね?


『頑丈にな!』

「サー!イエス!サー!」

『手が空いているもので光魔法が使える者は馬が怯えないよう『勇猛なる百獣の王(ライオンハート)』をかけろ!状況に応じて疲労軽減や疲労回復も入れろ!』

「了解!」

『馬!休憩中は思う存分休ませてやる!なぜか高級飼葉もあるぞ!サボった者にはやらんからな!』

「「「「「「「ブルルルッ!!」」」」」」」

「通じた!?」

『良い子だ!ペース配分を考えろよ?突出しすぎるな!隊列を保て!』

「「「「「「「ヒヒィィイーーーンッ!!」」」」」」」

『うむ』


うむじゃねえよ何で通じるんだよ。おれが1番驚いてるよ。


『では各員!健闘を祈る!』

「軍曹!」

「隊長か軍曹か知らんが統一しろ!何だ、バードン三等兵!」

「三等兵!?……っと、我々魔法得意じゃない組の任務(ミッション)はなんでしょうか、サー!」

「訓練兵は帰って良し!」

「さらに降格!?」

「街道(予定)の整備は魔法部隊の任務(ミッション)である!お前達は今は休め。その分お昼休憩と野営時に働いてもらう事になる。人数は充分いるから夜通しなんてことにはならん。安心しろ」

「はい!教官は何をするのでありますか!?」

『おれは──』


まぁ、ちょうどいいし見せた方がいいな。


「マジックアロー」


進行方向に、無属性魔法の矢を放つ。


「えっと……?」

「いや、あれは……」

「グラシーブル?」

『──遊撃班だ!』


馬車から飛び降りて倒した牛を収納し、走って戻る。


「1人で?」

「そう。1人で」

「「「……大丈夫か?」」」

「え?いや、別に取りこぼしたりしないから寝てていいぞ」

「はぁ……」


はぁー?文句あるんですかー?

だったらお前らがやれ……まぁ、倒した奴を放置してアンデッドしても困るし、回収の度に止まるのもめんどくさいからおれがやるけど。


「そうじゃなくて、お前の負担は大丈夫なのかって話だ……」

「そうね、基本こういう奴よね」


ふーやれやれみたいな雰囲気やめて貰えます?


「え、おれが悪い系?」

「でも俺、アイツが街中で絡んできた奴の股間蹴り潰したとこ見た事あるぞ」

「敵には容赦ないよね」


まて、何の話だ?

おれが魔物処理担当っていう話は?流れたの?

困惑しながらも状況を把握するため会話に耳を澄ます。


「初対面の時はめっちゃ冷たいかんじだったけどな」

「それさっき謝ったよね、ていうかあれはお前の顔が怖かったからだよね。街中なのに盗賊に出会って討伐か捕縛かで悩んでたんだよ」

「なっ…!?」


ギリル撃沈。そう言えば彼は自分の強面を気にしているとか……


「でも、なんだかんだ良い奴だよね」

「仲間とか友人に対してはね」

「ほら、大発生の時は倒れるまで魔物狩って助けてくれたって言うし」


レベルアップ酔いでね。マジ不覚。

流石に雑魚でもあの数倒せば酔う事くらい事前に察知しておくべきだった。

大半を倒したあとだったのが不幸中の幸いだったけど。


「でもギリル倒されたよ?」

「弄られてるだけでしょ」


そういう話は本人が居ないところでするか普通にありがとうって言ってほしい。

まあでも、


「我を讃えよ」

「調子に乗りやすいよね」

「ふざけんな!そもそもそんな優しくした覚えないし。自意識過剰じゃね?」

「特別依頼の薬草もほぼ捨て値で納品したんでしょ?」

「おれの故郷では抗えない自然災害が多かったから助け合いが基本なの」

「要するにいい人ってことか」

「今直ぐに要る分以外は相場で売ったからね」

「だから平均的には捨て値なんでしょ?」


隣ではカグヤとロザリアがニコニコしながらそれを聞いている。


なんだろう。日本人的助け合い精神はこの世界では聖人レベルなのだろうか。

それとも…………ああ、そうか。規模の問題か。

おばあちゃんの荷物を持って助けるのと街を魔物から救うのは違うよな。

そう考えると、今更だけど滅茶苦茶お人好しみたいなことしてた……のか?


女性陣はいいとして野郎のニヤけ顔なんて見ても嬉しくないしムカつく。


「でも例えば街1つ人質に取られてお前の首を寄越せなんて言われたら、間違いなく自分をとるし強すぎる魔物が攻めてきたら自分と身内優先でいち早く一緒に逃げるぞ」

「普通じゃね?」

「うん」


えー……

普通かよ。


「でも大人が子供より多く受け持つのは普通だろ?」

「大人と子供レベルかよ……まあお前には普通でも皆感謝してるし良い奴だと思われてるってことだ」

「ふーん、そうかそうか。優しくしすぎたか。お前ら死の山脈入ったら覚悟しろよ」

「ひっ……お前が余計なこと言うからァァァ!」

「帝都に着いたら全員のランクが1つずつ上がる程度にはしごいてやる」


死の山脈で半月修行すればいけるよ。

死の山脈コース選んだ時点で到着が遅れるのは分かりきったことだし、そこにもうちょっと加わるくらいなんでもないだろう。

皇室騎士達もあんまり気にした素振りはなかったし。



呆れるくらいに話題は尽きず、馬車を回って怪我人や病人がいないかの確認を終えた後。


『お腹空いてない?』

「すいた!」

「ご飯!?」

『じゃああの辺の平地で休憩ね。食事用の魔物を出す……いや、狩れ!もしくは保存食な!文句はおれには「もっと厳しくして欲しい」と言ったバカによろしく』

「ふざけんなー!」

「誰だ?」

『さぁ!昼飯だッ!自由行動だが、1時間後には必ず戻ってこいよ!』


1時間は少な過ぎだろうか。

今夜の分までの肉を狩っていればもっとかかるか?


拡声器を切り、キャサリンに頭を下げる。


「ご飯作ってくださいお願いします」

「いいわよ♡」


ぐっ、精神攻撃か……!


「いかほどお支払いすれば?」

「帝都につくまでの分はいいわよ。カグヤちゃんとロザリアちゃんの分も含めてね」

「まじか……有難いし嬉しいが、裏がないか警戒してしまうな」

「裏なんてないわよ……アタシをなんだと思ってるの?あの街にはアタシの大切なモノが沢山あった。それを守ってくれたあなたには感謝してるのよ。それに大発生以降全然来てくれなかったしね」

「あー、すまん。忙しくてなぁ……まぁ、そういう事なら遠慮なく任せるよ。足りない食材があったら言ってくれ。結構な量の肉が血抜き前の状態であるから。時間は止まってるから大丈夫だぞ」

「じゃあ竜出しなさいよ」

「あー、あれは今夜にしよう。カグヤとロザリアにもゆっくり食べさせたいし。ちなみに夜はキャンプ用に家を建てる予定です」


でかい建物に部屋作ってベッド置いて………部屋割りは自由に決めさせるか。

見張りは2時間4組として交代時に個室とかだったら声掛けにくいかなぁ……ああ、ラッセルの魔道具にタイマーもどきみたいなのがあったな。

全員で強い結界張って魔物避けもして……

トイレと風呂も作るべきか?



さてさて、問題は山積みだな




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