第八話、武器を買ってみる
旅をすることが決まったチカたちは準備をすることにした。
「準備って、何準備すればよかと?」
「そうですね。まずは、身の安全のため武器を持つべきです。」
「そうわね。治安が悪い所に行くときは困るわよね。」
武具店は橋を渡った先の商人ギルドの近くにある。
チカたちはそこに向かおうとするとその途中に...
「なんか、よか匂いするね!」
「どうやらオーク骨ラーメンの屋台が人気になって複数の屋台が出してるようですね」
「食べに行かんといけんね!」
「ほどほどにしなさいよね。」
チカたちが橋の屋台を回っていき、そしてそこから3時間ほど経った。
「セレシスのより劣るけど、うまかね!」
「はいっ!!」
「はぁあ...もう8杯目でしょ!ほどほどって言ったじゃない。」
「まだいけるばってん?」
「はぁ...もう行くわよ!」
「アリア待っとっとてよ〜」
結局豚骨ラーメンを八杯目を完食ししぶしぶアリアについていく。
ドアに付いたベルを鳴らせ武具店に入る。
目の前には、茶髪の小さな女の子。
「いらっしゃいませ!お求めの品は何でしょうか!」
「ちっちゃかね!」
「ちっちゃかないもん!」
ちっちゃい茶髪の女の子は反論するが奥からお爺さんの声が聞こえる。
「リリア、お客様じゃぞ。おっと、私は武具店の店主のリルグじゃ。儂らはドワーフでな、ここら辺では滅多にいないんじゃ。ドワーフの中には背が小さいのを気にしてる者もいるのじゃ、すまないがあんまり言わんでくれんかのう...」
「うん、分かった。うちはチカばい!!」
「私はセレシスです」
「アリアよ」
「ではではチカさん達や、お求めの品はなんじゃ?」
「えっと、なんやったっけ?」
「ああ、初心者でも使える武器ですかね。」
「むむむっ、それは難しい質問じゃな、例えば短剣とか扱いやすいが危険が付き纏う。槍では小回りが出来んし、囲まれたら終わる。色々な武器にはメリットもあるがデメリットもあるのじゃよ。」
「じゃあ、どげんすればよかっちゃろっか?」
「まあ、片手剣と盾とかが妥当なんじゃが、よく使われていてのう。相手が熟練者ならば対人戦だと、動きが読まれやすいんじゃよ」
「じゃあ、対人戦する予定なかけん。もう、片手剣と盾でよかよ。」
「チカちゃん本当にいいの?」
「よかよ!」
「じゃあ、片手剣と盾お願いします。」
「わかったのじゃ。」
リルグさんは店の奥に入っていく。
その間チカがリリアに謝った。
「分からんかったと...ごめんね」
「変な言葉のおねーちゃん......許す」
小さな声で言葉を返すが、リルグがこのタイミングで戻ってきたため、より声が小さくなる。ボソッとリリアが言ったがチカにはちゃんと届いていた。
「どうしたのじゃ?」
「なんでもなかよ」
「そうなのか、ではこれが片手剣じゃ。」
机にリルグが箱をドンっと置く。そこには様々な形の片手剣が並んでいた。
「好きなものを選ぶのじゃ。そしたら値段を言うぞ。」
「うん」
ガサゴソしているとすごい軽さの白色の片手剣があった。
「それは、アルビノのソルジャーアントの牙で作った片手剣じゃの。金貨80枚じゃ」
「っぐ!高かね」
チカは段々、この世界に慣れつつあり、物価が分かってきたようだ。別の物を物色するがいいものが見つからずもう一度白色の片手剣を触る。
「仕方ないわね。気に入ったんでしょ?どうせ、私たちは先導した後、いつか帰らないといけないんだし...」
「よかと!」
「しょうがないわね!」
っとアリアが気前よく買ってくれました。
「一応盾も同じ奴の甲殻で作った奴があるのだが....」
「これは、もう揃えるしかなかばってんお金が...」
「私からも出しますよ。」
「おおー」
「ってアリアさんのより喜び薄いですね!?」
「そんなことなかよ~」
っと結局セレシスからも白色のアルビノのソルジャーアントの甲殻で作った盾も買ってもらったのだった。
「試し切りがしたかね!!!」
「では、闘技場の訓練所とかはどうですか?門の近くあたりにあったと思いますよ。」
「いいわね!そこで異能の使い方と魔法を教えましょ!」
「おお!!それは楽しみやね!」
そしてチカ達は門の近くの闘技場の訓練所に行くことになったのだった。




