第五話、豚骨ラーメン再現してみた。
異能を使おうとした日の翌日。
「ねぇ~むいぃぃ~」
「もう朝よー」
チカは睡眠不足な状態でアリアに朝、起こされた。
そう、チカは忘れていたのである。チカは、アリアと共にダブルベットの上で眠ってしまったのだ。そして睡眠妨害され、チカは昼間までまたしても戸惑い寝てしまうのだった。
「チカ~そろそろ起きなさいって!」
「分かった...」
チカは誓ったのである。今日中にシングルベットの部屋をもう一つ取ると...
チカ達は朝食?を食べた後、厨房が空くのを待ち、厨房に入る。
「それで昨日した事をすればよかとよね」
「そうですね」
チカが昨日と同じように材料を並べ、異能を使った。
「再現。豚骨ラーメン」
『再現に失敗しました。材料が足りません。』
「もしかして、豚骨ラーメンに異世界の食材を再現するのに使ったんでしょうか?」
「うん。そうやけど?」
「材料がそもそも違うから、できないのでしょうかね。私が異世界の物で試しに豚骨ラーメンを作ってもます。そしてそれを再現しましょう」
セレシスはテキパキとオークの骨付き肉から骨と肉を分け、骨を鍋に入れ、ボイルしている間に、水と塩と卵を混ぜ、小麦粉を入れ、練り続け、生地を寝かせる。
一度オークの骨で取った出汁を捨て、もう一度出汁を取るために煮込んだ後、醤油と砂糖と酒を混ぜ、ニンニクとショウガをいれ、オークの肉を縛り、煮る。
「ふぅ...。とりあえず、ここまででしょうか」
「セレシス......すごかね...」
チカはセレシスの女子力が高すぎて自分の女子力と比べて驚愕した。
「なんでそこまでできると?」
「いや?普通だと思いますけど?」
チカはその言葉を聞き、がっくりする。その姿を見たセレシスが必死に、励まそうとしている。
「大丈夫ですって!練習すればきっといけるはずです!」
「いけたらよかとにね...」
チカのトラウマが蘇る。
洗剤のオレンジの香りの茶色いごはん、焦げ臭い黒焦げの固体。何も味がしない黒色の液体。
「ふぁ!?」
一瞬気絶しかけ、立ち直す。
「なんでもなかよ...」
「大丈夫ですか?チカさん」
「うん」
そしてトラウマを忘れることに専念したのだった。
それはともかく、豚骨ラーメン...いや、オーク骨ラーメンといったほうがいいか。オーク骨ラーメンが完成したのだった。
「セレシス!豚骨ラーメンがここにあるとよ!!食べてよか!?」
「まあたくさんありますし。いいでしょう。
」
「よかとね!!!|好いとと~よ!!(豚骨ラーメンが)」
「そうなんですか!?(自分が)」
セレシスが言ったことに覚えてないぐらい夢中でたらふくオーク骨ラーメンを食べたチカなのだった...。
さて、本題の異能である。
豚骨ラーメンというと前世の方が出てしまうので、オーク骨ラーメンということになった。
「再現。オーク骨ラーメン」
『オーク骨ラーメンの再現に成功しました。』
目の前の食材が光に覆われ、集まって一つの光となり、光量が徐々に小さくなって、その姿を見せる。
そこには、豚骨ラーメンがあり、チカは眼を輝かせている。
「異能ってすごかとね!!」
「流石、超級異能といったところですか」
「ところで、この異界に異能持っとる人って何人いると?」
「数はわからないんですが、異能の自然発生率は、大体十に一が下級。千に一が上級。十億に一が超級。千禾予に一が神級だったと思います。」
「え?」
10の三乗で1000。10の九乗は、1000000000。10の二十七乗は1000000000000000000000000000。
そう、チカは十億分の1の存在になってしまったのである。それにチカが驚いたのだ。
「そんなにすごかと!?」
「そうです。そして、千禾予に一が神級異能の持ち主とは、我らの創造神。ーーーです。この名前は、発音できない音ですので、皆、創造神と言われています。」
「そうなん!?(千禾予がどれくらいか分かっていない。)」
そして、その後セレシスが創造神の始まりについて教えてくれる。
創造神の始まり。
この世にこの頃は世界が一つしかなかった。そしてその世界に、すべてを変える力を持つ存在が生まれた。プランクトンの一種である。そしてそのプランクトンはある力をもってして生まれた。神級異能、全知全能。
彼は意識を持ち最弱の生物に生まれた。そして彼は思った、なぜ自分が生態系の最弱にいるのかを!なぜ自分が、生まれたのかと!そうそれは、上にいる存在、ピラミットの頂点。頂点捕食者になるためだと!
彼は、考えた。どう強くなるかを!どう生きるかを!そして彼は、食べ続けた。何もかもを!頂点に立つために!
そしてその世界と同じ大きな緑の球体が出来る。それは彼であった。そして彼は世界を食った。
そして残るのはただの宙に浮かぶ一つの緑の球体。
彼は思った。これじゃない!これじゃない!自分が思った現実とは違う!彼は世界を食い尽くし、破壊し独りぼっちなった。それから長い時間が過ぎ、彼は結論を出した。
自分は世界を破壊尽くした。ならば今度は自らが作っていこうと!
そして彼は自ら名乗った。我が名はーーー。破壊神にして、創造神と!
「ということです。」
「上には上がいるったいね~」
「いや、これは話は変わりましたがあくまで、自然発生率の話であって、他者からもらう事ができ、それがチカさんです。」
「なるほど。」
チカは話が壮大すぎて、自分の異能のすごい差を忘れてしまったようだ。
「チカさん。私達は先導役として送られてきたが、いずれ帰らないといけない。だから、一人で生きないといけません。生きるのにはお金が必要でしょう。だからまずは、このオーク骨ラーメンを売ってみませんか」
「少しさみしかけど、仕方ないけん。ウチ頑張る。」
「では、ラーメンを売るために商人ギルドに登録して、屋台をたてて、オーク骨ラーメンを売りましょう!...ですが、もう外は真っ暗ですね。明日にしましょう」
「ふぁあ~!わかった~」
そして、あくびをしながらチカは答えるのであった。
ダブルベットの部屋に戻り、チカはアリアに告げた。
「うち、別の部屋に移るけん」
「ええ!チカちゃんなんでなのよ!」
「寝てる時、アリアが抱き着いてきて、睡眠の邪魔するけん」
アリアは自分のせいで寝れなかったことを打ち明けられ、ショックを受けた。そのことを聞いたセレシスが...
「チカさんもしかして!私の部屋に!?この時の告白は...」
「何のこといいよっと?」
そして、セレシスもショックを受けるのだった。
今日の夜は快眠だったそうな...。
神話っぽいこと書こうとしたら、マリモモドキ神話になった。
どこからどこまでが博多弁か、標準語かの境界線があやふやになっていき、ずっと悩んでいたら時間をくい、しかも頭痛で頭痛い。という状況になりましたので状況把握をしてから次の話に進みたいと思います。
その間は別の小説を書きたいと思います。申し訳ございません。




