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第三十話、猫耳少女の耳たぶってどこにあるんですか!

「そろそろいい時間帯になったし準備しましょうか」

「そうわね....」

「そこの木の影、どうデス?」


ミアルの異能を見た後、いい頃合いに時間になったため、泊まる準備をする為に広い止まりやすそうな場所を探す事にする。


「そうですね。結構空いてますし…ここにしましょう」

「じゃあ、野草採ってくるわね」

「ワタシ、枝拾うデス。」

「ウチは必要な荷物下ろすけんね。」

「えっと!私は....料理手伝いますっ!」

「じゃあ、俺たちは、1人見張りで他は護衛として散らばっとくか」

「クラウス、見張りよろしくなっ!」

「って!?グリード先輩!?ミシェルさん!?なんで散らばって行くんですか!?」


各自で準備をしていくため、各々散らばっていく。


「さて!今回はうどんを作っていきます!」

「セレシス?どこ見て言っとると?」

「は、はい!作っていきますっ!!」

「ミアルちゃ~ん!?真似しなくてよかとよ?」


セレシスが突然誰も居ない所でうどん作ります宣言をし、ソレを真似するミアルをチカはツッコミする


「まず、小麦粉と塩と水を用意します。そして塩と水で塩水を作ります。」

「はいっ!塩水はこれになりますっ!」

「この茶番もうやめん?」


チカのツッコミを無視しそのままスルーして続ける様子にチカが諦め気味に問いかける。


「そして、少しずつ塩水を小麦粉を入れ、混ぜていきます。だいたい固まってきたら、手で押し必要に応じて打ち粉と塩水で耳たぶぐらいの感じになるまで調整を加えましょう。」


だが問いかけ虚しく説明は続き...


「んにゃ?耳たぶ?」

「ここですよ。ここぉおっ!?耳たぶが無いです!ここにありました!ここで!こんな感じです。」

「ほわぁー...これ?」

「....」


ミアルは耳たぶが何処か分からない様子で耳をペタペタする。その様子のミアルにセレシスは耳たぶの位置を教えてあげるためミアルの耳たぶを触ろうとする。だがしかしそこにはない....何故ならお耳は頭の横ではなく上についてるのだから...。

セレシスは耳たぶが無いことに驚くが近くにあったチカの耳たぶをモチモチと片手で触る。それに続いてミアルがセレシスが触ってる方と違う側を触る。

触られているチカは、無言で揉まれているソレをボーッとして放置する。


「何してんの?アンタら...?」


この状況でアリアが帰ってくる。


「あ、ここにもありました」


セレシスがアリアの耳たぶに手を伸ばす。


「きゃぁ!?」

「いて」

「な、何するのよ!?」


アリアの耳たぶがセレシスの指に触れた瞬間、アリアが驚き、セレシスの手を払い除け驚いた様子でセレシスを見る。


「何って、耳たぶの柔らかさが知りたかっただけですよ」


セレシスが真面目に答える。


「っ!!耳、敏感なんだから突然はやめなさいよ!?て、てか!自分の耳でいいじゃない!!」

「えっ?突然じゃないならいいんですか?」

「.........しょ、しょうが無いわね...。触っていいわよ!?」



耳が敏感である事を告げたあと、セレシスに言われ自分の言った事を少し考えるが何を考えたか自暴自棄になり、目を瞑りそう答えた。


「え?もう耳たぶぐらいになっとるよ?」

「そうですか。じゃあもういいですね。」


チカがうどんの生地をつまみながらセレシス達にいう。セレシスがアリアの耳に手を伸ばしかけようとした手が下がり、その手がうどんの生地に行く。


「へっ?.............言ったのバカみたい......」


アリアのつぶっていた目が開き、きょとんっとした表情をし、自分が言ったことを冷静に考え、小声で後悔の言葉を言う。


「では、生地を寝かせます。その間につゆを作ります。ミアルさん。」

「はい。そしてこれがつゆですっ!」

「ふぁ!?」

「いや、生地寝かせるんでしょ!?」


セレシスがうどんの生地を寝かせ、今からつゆを作ると宣言した後、ミアルに話し掛けて出てくるのは、作るはずだったうどんの生地を寝かせる為の時間稼ぎのつゆだった...。

それにセレシスが驚き、アリアからツッコミが入る。


「セレシスさんのメモ通りやったので完璧なはずですっ!」


ミアルが言った言葉によりセレシスに視線が向く。


「メモ置きっぱでした☆」


っとセレシスが呟くのだった。

そんな事があったが、無事にうどんと野草のかき揚げっと美味しいご飯ができました。





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