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第三話 異世界料理結構うまか

セレシスとアリアと、魚の串焼きを食べた後、チカとアリアは服を買いに行ってくることが決まり、セレシスは宿を探して取ってくることが決まった。


「じゃあ、3刻の鐘が鳴ったらこの広場に集合ね」


「分かりました、では」


セレシスと別れ、アリアと服を買うことになったのだが勿論着せ替え人形状態になった。


「チカちゃんにはこれが似合うと思うわ」


「...もうよかよ~」


「いやまだだわ!チカちゃんの魅力を出すためには...」


など、結局、十数着買うのであった。


一方、セレシスは...


「さて、宿屋はどこでしょうかね...。チカさんと観光できたよかったのですが...」


「きゃ!?」


セレシスが道を歩いていると、目の前で堂々と町中で、赤毛の女性のバックをひったくっている男がこちらに近づく。

法を司る神であるセレシスは法を破る者を見ると見逃せないのである。


「法の呪縛よ。とらえろ!」 


「ぐわっ!?」


セレシスがひったくった男に手を向けると地面から鎖が伸び、男を呪縛する。

セレシスの神級異能の一つ、法支配。法の中にいる者を支配する異能である。


「わーあ!すごい!!すごい異能をお持ちなんですね!」


「あ、しまった...」


セレシスはバックをひったくられた赤毛の女性に見られている事に気付いて、慌てて誤魔化そうとする。

この世界では神の存在がバレてはいけない為、必死で隠す。


「....コホンッ!ああ、今のは私の上級異能の正義と土属性魔法を使ったんですよ。私の上級異能の正義は法に違反した者に対して魔法や物理などの威力が二倍になるんです」


「そんなにすごい異能をお持ちなんですか!お仕事は何をしてらして?その異能を活かして騎士様とかですか!!」


セレシスは神級異能を誤魔化せたが、目がキラキラしている赤毛の女性を対応する。


「えっと、冒険者をしてまして...」


「ええ!冒険者をしてらしてるんですか!騎士様の方が似合うと思いますのに...!」


「あの...その騎士様を呼んでほしいのですが」


セレシスは異能で縛っている男を指さし、呼ぶように促す。


「ああ、すいません!!呼んできます!!」


赤毛の女性は急いで騎士を呼びに行った。


「ふぅ...」


セレシスは息を整え、騎士を待った。


「時間、間に合いますかね...」



そしてこの後、騎士に名前を聞かれ、赤毛の女性に名前を知られたり、勧誘されたりし、時間をかなり食ったのだった。

その後、ダブルベットの部屋を一つとシングルベットの部屋1つ、しか残っていなかったが、とりあえず取っておいた。

そして6刻の鐘が向かう途中に鳴り、慌てて走るのであった。


「あいつ、遅いわね。もう3刻の鐘が鳴ってるのに...」


「そういや、3刻の鐘ってなんなん?」


「時間の話をしていなかったわね。この世界では太陽が真上に行った時のことを、12刻又は0刻っていうの。1刻は2時間よ。それで鐘が鳴るのが3、6、9、12刻よ」


1日は12刻で12刻は24時間。地球とほぼ同じである。

説明を受けていると、セレシスが大慌てでこっちに走ってくる。


「すいませーん!厄介ごとに巻き込まれまして」


「遅いわよ!それで部屋は取れたの?」


「実は、ダブルベットの部屋1つとシングルベットの部屋が一つしか取れませんでした!」


「しょ、しょうがないわね!この中で付き合いが一番長い、セレシスと私でダブルベットの部屋にしますわ!」


「僕はチカさn、ぐふっ!?」


部屋をどうするか決めていると、何かを言おうとしていたセレシスに腹パンが決まる。

そして、空気が読めなかったチカが一つの正論を言い放つ。


「うちとアリアがダブルベットの部屋でセレシスがシングルでよかっちゃないと?」


「そ、そうわよね!まるで私がセレシスと同じ部屋に泊まりたいって言ってるみたいじゃない!!そうよ!そうしましょ...」


「そうですよ!...ぐふっ!?」


「...」


アリアががっかりとした様子でいるとセレシスがチカに便乗するのにイラついて、もう一発、腹を殴られる。


「っさ、行きましょ!あんた、案内しなさい」


「...ふぁい」


とセレシスは、腹の痛みを抑えて、案内をしたのだった。



宿屋の一階には酒場があり、賑わう声が聞こえ、チカの意見で部屋に行く前に食べていく事が決まり、酒場の一つに席に座る。


「てーいんさーん!魚定食大と角鯨肉のから揚げの盛り合わせ1つ!」


「私も魚定食でお願いします」


「私は巨魚の白身フライと緑貝汁定食1つおねがいするわ」


チカ、セレシス、アリアの順番で注文しすぐに料理が出される。


魚定食には大きな青魚が焼かれており、大きなパンと、魚の肉が見え隠れする少し野菜が入ったスープが出される。

角鯨肉のから揚げの盛り合わせは、いたって普通のから揚げのように見えるが何より一個一個が大きい。

巨魚の白身フライと緑貝汁定食は切り身の魚のフライと、貝のからがきれいな緑色のした大きな貝が入った汁とパンがある。

港町だから、魚が安く多く捕れるため、魚系のメニューが多い。


「はふっ...!はふっ...!......うまか~~~!!」


「うまいですね!」


「案外ふんわりしてるのね!」


っとおいしそうに、チカは頬いっぱいに頬張った。

そして一番量が多かったチカが一番早く食べ終わって、また注文したようだ。

彼女の食欲はいつ収まるのだろうか。




部屋に戻り、寝る準備をする。

今日昼にアリアに選んでもらった部屋着に着替える。

部屋着は白いゆったりとした服でフリルが沢山ついた服でとてもチカの黒髪と似合う。

アリアは紫の同じような服を買ったようだ。


「ふぁあ~」


「あら、眠いのね。もう先に寝てなさい」


っと言われたのでチカはさっさと寝ることにする。

ベットがふんわり、ヒンヤリしてて気持ちよく寝れた。

そのまま気持ち良く寝ていたのだが......。

夜中に突然のお腹の締め付けの苦しさで起きる。


「ううぅ...!?苦し!?」


そこにはチカに抱き着いてきたアリアがチカの腹を思いっきり締め付けてるのである。そして、


「ぐぐぐッ!ぬぅ~!ぬぅ~!」


チカが暴れるがアリアの腕は微妙だにせず、結局チカは朝まで寝れなかったそうだ。


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