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第十四話、魔法禁止です。

「...。今の試合は無しだ。勿論魔法は使うなよ?」

「うぇー」


アリアに回復してもらい復帰したチカはショウに言葉にがっかりし、不満そうな顔をする。


「仕方なかね...」


チカは魔法による作戦を考えていたのだが魔法無しだと作戦が終わってしまうので渋ったが仕方が無いので作戦無しでする事にした。まあ魔力が尽きたので撃てないのだが...。


「じゃあ...始めるか。」


ショウが始めようと言ったがチカは再現のバフが切れた事に気付くが、セレシスが人にあまり知られない方がいいと言われたので異能を使う時、声に出さないといけないので使う事が出来ない。


「ふぬぬぬ!...よかよ!!」

「...?まあ、コインを投げるぞ」


チカはキレ気味の返事をし、それをショウが不思議に思うが始めることにしたようだ。

コインはまたしても放物線を描き落下する。

『チャリーン!チャラーン!チャラン!』

今度はコインの音が鳴り終わるまで動かず両者構える。


「どうした?来ないんだ」

「そっちもと?ならこっちから行くけんねっ!」


チカは走り出し、ショウに向かう


「はっ!っとっと!」


そしてショウに向かって突き、すぐさま後ろに下がる。


「ふっと!はぁあ!っく!」


ショウは横に受け流し一撃加えようとするが避けられる。


「ほいやっ!」


チカは、横に回避したショウを追って突く。


「甘いぞ」


ショウがそれを下から打つ。カッキィンっと音を出し、チカの剣とショウの刀がぶつかり合う。


「うわぁっと!!ほっほっ!」


チカの剣が上に弾かれるがすぐさま構え直し、ショウの追撃がしてくるのでそれを受け止める。


「ふっ、ふっ、ふっ!」

「ふぉわ!?ととっ!ふぬわぁ!?」


ショウの追撃でチカが防戦一方になり、手数で抑え込められる。


「ほれほれ!守ってばかりだとぉ!体力が減る一方だぞぉ!」

「そんなん!分かっとるとよぉ!ほいぃっ!」


ショウの煽りに反応して、チカが反論をしながらショウの斬撃は止まらない。


「ぬぬぬぬっ!!」

「はぁ!ふっと!」


チカはショウの斬撃を見極め、スキを探る。


「ここだ!」


チカは何もせずひたすら守る。フェイントである。


「ハッタリか?」

「はぁあ!」


チカのフェイントでスキが出来たショウに突きを叩き込む。


「甘いぞ!はぁあ!ふっと!!」

「くうっ!」


ショウは懐から出したナイフで突きをずらし避ける。チカは突きが外れたことを悔しそうな声を出しショウの攻撃を捌く。


「ふっ!ふっ!ふっ!」

「くぅ!!」

                        ショウの斬撃はまだ続くがチカが耐え切る。

         

「このままじゃ、埒が明かない...」


ショウは斬撃を止め、後ろに下がり刀を鞘に直し構える。どうやらショウは居合切りで勝負を決めるようだ


「はぁあああああ!!」


チカ一直線にショウは地面を蹴り走っていく。

一方、チカは深呼吸をし、ゆっくりとショウを前に構える。


「はっ!!!」

「っとっりゃ!!」


ショウが居合切りする、その瞬間。チカが突きを繰り出す。

チカの剣の突きがショウの刀を持っている右手にヒットし刀が落とされる。


「っく!......はぁ。降参だ。」

「やったっ!うれしか、うれしか〜!」


ショウは打たれて手首を押さえつつ、降参をする。


「回復させるわよ」


見ていたアリアが怪我を直しに来てくれる。


「はぁ...。俺もまだまだだな。」

「そうなん?つよかと思うっちゃけど」

「それはない。」


っと、ショウにキッパリと宣言されるチカであった。





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