表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/42

第十二話、魔法の入力の仕方

チカから大量に出た精霊を片付けた後、宿屋の店主に騒がせた事をお詫びしておいた。


「とりあえず、属性はなんやったと?」

「光しか確認してない.....。ていうか魔法使ってみればあの数ならどんなのでも撃てるわよ!」

「おおそれはすごかね!」

「いや、その数を他の人に見せたら神扱いされるわよ!?」

「それはえずか(怖い)ね!?いや、それはマジで

バリえずか(怖い)ばい!?」


アリアからの衝撃の事実を受けたチカは、驚きを隠せない。


「使う魔法は自重しなさいよ?」

「はーい。」


アリアから魔法を使う為に脳から精霊器官に入力するにはどうすればいいかの話をされた。

魔法を使うには詠唱が必要と勘違いしてる人もいるだろう。あくまでも詠唱はイメージさせる為のものである。つまり、イメージさえすれば魔法は発動し放てる。その事を無詠唱と言う。案外簡単そうに聞こえるが、イメージを具体的にしなければ発動しない。なので高難易度の技として扱われており、使えるだけで魔術師として優秀であると言われる。

そのイメージを具体的にというのは、生成位置、距離の感覚、指定範囲、魔素化(空気に分散)する時間、どのような影響を及ぼすか、どのような弾速で飛ぶか、飛ぶ方向、着弾地点、威力等をイメージし、放つ。どれかをイメージし損なうと魔法は発動しない。

だが決まった形の詠唱すると、そのほぼがカット出来る。

決まった形とは、神が作ったとされる魔導書に単語で載っておりそれを組み合わせて魔法を作るのだが一部危険なものがあるとされ、上の者が管理して安全なものだけ一般人に流してるようだ。

ただ、決まった形を使う詠唱は、威力と弾速、指定範囲が決まっており、基本的に弱い。

そして決まった形の詠唱を使える属性は数が多い属性しかないため、珍しい属性は魔導書に載っていない。だから珍しい属性を持ってる者は自力で決められた形を探すか詠唱なしの無詠唱で唱えなければならない。

魔導書に書かれてる単語は、様々なものがあるがすべて上げるとキリがないので魔法の例を挙げる。

例:光の玉を生成する時。

ルス・ルス・チウ・サモン(光・光・球・召喚)

最初に使用する属性を言った後、何の何の何をどうするか。で単語を組み立て発動する。

単語と組み立て方が分かれば詠唱し魔法を撃てる。明らかに詠唱の方が利点を感じるが威力指定や弾速や指定範囲、等が指定できず無詠唱の者に劣る。まあそんな感じ。


「じゃあ、イメージで無詠唱ではどう撃てばよかとよ?」

「方法なんてないわ。只々自分の想像能力に頼るのみ。ただそれだけよ。」

「じゃあどう練習すればよかとよ?」

「想像能力を上げればいいから、言われたお題を絵に描くととかしら?」

「そうなん!?ふっふっふ!うち、絵ばりうまかよ!」


アリアが言った練習方法でをチカが自信ありげのドヤ顔で宣言した。


「じゃあ、私がお題言うから、この紙に書きなさい。」

「うん!」


アリアはチカに羽ペンと紙を渡しお題を口にする。


「魚。」

「分かったけん。ちょっと待って。」


チカはそう返事をし、ペンで描き進め、三分ぐらいして描き終えた。


「出来とるよ~」

「見せて?」


チカから渡された紙を見る。そこには、テカテカと光る...美味しそうな焼き目が付いた鮭のムニエルが!


「おお、これは何と忠実に再現されてるね。」

「すごかろ?」

「うん。じゃあ、次のお題言うね。豚」


チカがものすごい速度で描き上げ、アリアに見せる。


「...。」

「よかろ?」

「だからなんで全部調理済みなのよ!!」

「え~。誰も調理済みがダメとはいっとらんし...」


そう。忠実に再現された豚の生姜焼きが書かれていたのである。そしてその紙に...


「何この湿り気?」

「ああ、それうちの涎やけん」

「え?」

「お腹すいっちゃったけん。しかたなかよね?」


そう。その紙にはチカの涎が掛かっていたのである。


「はぁ...もう...イメージで魔法一回撃ってみてからごはん食べに行くわよ。」

「わかったけん。はよやろ!」

「わかったわ」


っとアリアはチカにに飯を食べに行く約束をして魔法に取り掛かる。


「まず、光の玉を出すわ。手の上に出しなさい。」

「うん。」


チカは目をつぶり、手のひらを上に向け前に出す。

そしてチカはイメージする。

光の玉。手のひらから一センチ離れた所、顔から50センチほどの距離。大きさは手のひらの面積の九分の一程度。30秒ほど保って分散。光は蝋燭と同じぐらいの明るさ。弾速ゼロ。飛ぶ方向無し。着弾地点無し。威力無し。発動!!


「おお!」

「ふぁ!?なんでできるのよ...」


チカの手のひらに蝋燭の色の光の玉が出てくる。

アリアはできないと踏んでいて、チカが成功したとき驚愕の表情を浮かべていた。


「はははっ...無詠唱を使いこなすには10年必要って言われてるのにね...はははっ...」

「はい、アリアごはん食べにいくけん、支度しとってよ?」


アリアどうやら壊れたようだがチカは何事もなかったかのようにご飯を食べに行くのだった。

今日のごはんは魚と生姜焼きが食べたかったが、生姜焼きがなかったのでオークの骨付き腕肉の丸焼きを頼むのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ