日常5
「では僕も様を付けます」
お気になさらず。恐縮染みて答えたが
様付けしますって聞かなかった
「分かりました海藤様。お好きにどうぞ」
「では好きに呼ばせて頂きます美紀様」
その会話を聞いたチワワくん達が悲鳴を上げた
黄色い歓声というのかな
声高いなあ何て思いつつ
チワワくん達が増えてることに気がつく
「さっきより皆さん増えましたか?」
そりゃあもう美紀様と陸様が会話をしているのですよ!?来ない訳無いでしょう!!
と怒られた。
ちょっと怖かった
「失礼します美紀様」
隊長様だ
輝々様だっ
キキ様~今日も麗しゅう
「何でしょう?えーと」
陸様の親衛隊隊長の
不動 輝々様ですよぉっ
フドウ キキ
「隊長の不動様でしたか。これは失礼致しました」
「いえ、大丈夫ですよ。所でどうしてここに?美紀様は余り出歩かないと聞きましたが」
「いえ、たまたまですよ隊長様。ここを近くに来たので見てただけです」
「そうですか?なら何故わざわざ物陰に隠れていたのですか?会計様?」
わざとらしい
そんなの決まってる余り騒ぎを大きくしたくないからだ
「それを聞くとは以外ですね。俺は余り騒がしいのは苦手なのは御存じなハズ、わざわざ騒がしい所に更に騒がしくして部活を中断されてみてください。そちらが迷惑になるだけでしょう」
「…一般庶民風情が」ボソ
「ほう。隊長様とあられるお方がそのようなお言葉使うなんて聞き捨てなりませんね」
一般家庭だからといってその言い方は無いと思うが。
「ふふ、それは貴方も同じですよ会計様。
どんなに貴方が優秀であろうと偉かろうとここは学園。外に出れば貴方は一般家庭の庶民。貴女ごときが海藤陸様の所に行くなんて点稼ぎにしか見えませんがね?」
うわー一般家庭の庶民とか強調しながら言うのね
ちょっと悲しいな
「不動いい加減にしろ。美紀様に失礼だ」
「っ!?陸様?!」
不動が海藤様に対しての反応に少し声が高くなった
「この度は海藤陸の親衛隊隊長不動輝々が美紀様に無礼な物言いをしたことをお許しください。本当にすみませんでした」
「陸様!?!何故っそんなっ頭を上げてください!陸様っ陸様っ 」
「この状況が分かっているのか不動。我等が誇る生徒会の方がここにおられるのだそれに対しお前が無礼物言いをした。それは許すまじき言動…お前は俺の親衛隊隊長を降りろ」
それを言った後周りにいたチワワ達がざわめいた
「んなっ!………そんなっ陸様っどうかお考え直してください!御願いします!」
「……それはあんまりだと思いますが海藤様」
「美紀様…一体何があんまりだと仰有るのです?」
「分かりませんか?不動様は貴方の為に色々な物を犠牲にしたり貴方の為に一生懸命尽くしたのですよ。それの今までの努力と行動に免じて許して上げて貰えませんかね」
「貴方という方はっ!私にどれだけ恥をさせる気だ!庶民風情がっ!生徒会は何をしても許されるとても思っているのか!この…――」
「良いから黙ってて下さいませんか、不動様。それに親衛隊隊長はそう容易く降りれないのはご承知ですよね色々手続きをしなくてはなりません」
「黙れだとっ!お前!」
「その承知の上にて、ですよ美紀様」
「もう少し考えてみてはどうでしょうか」
仕事を増やさないで欲しい
そもそも俺がここに来たからこんな事になったのだ
俺がいけない。
「…………分かりました」
その時海藤様は渋々了承してくれた
「…り、く様」
不動は海藤様の言葉に対して涙がぼろぼろしていた
「今までの努力と行動に免じてそして美紀様に免じて今回の事は無しにしましょう。だが不動次は無い。」
「は…い」
「それと美紀様これから余り不動にちょっかい出すの止めてくださいね」
「先程の俺の言葉遣いに気に触ったのなら謝罪をします。ですが……いえ、何でもないです」
ですが、不動の言動にも問題があるので親衛隊の皆様にもこれから快適に学園生活を過ごせるよう心掛けるようにお願いします。
何て図々しい程にもある言葉を言いかけた。
いけないいけない。
「?」
何か言いたそうに眉を潜める海藤様何が言いいのは分かっている
俺が言うのを待っているようだ
「いえ、本当に何でもありません。それでは失礼します」
本当は海藤様の弓を引く所間近で見たかったのが状況が状況なので諦めた。
だが一つだけ分かった事があった。
海藤 陸様はとても危険だと。しかも名家何て凄いデジャヴ。