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クラシックメモリーズ  作者: たろたろソース
1/12

発表会


最初に彼と出会ったのは俺が誕生日を迎えた4歳になりたての次の日。


彼は自分と同じく4歳で同い年だった


近所の人に誘われてピアノのコンクール会場に行った。

近所の人の息子も出るらしかったが自分は余り乗り気じゃ無かったのは覚えている



コンクールの会場は家から少し遠かったが

クラシック音楽は嫌いじゃ無かったため聴くのが

少し楽しみだった。




少し発表するのに時間があったため暇潰しに会場を見学した

待てば待つほど何だかさっきまでは乗り気じゃなかったのに

だんだんと緊張して楽しみ。という気持ちが込み上げて来て

落ち着かなくなった。


しかし、幼い自分は迷子だと思われて係の人が自分に寄ってきた。


誤解なのにな。落ち着かないだけなのに


係の人が心配して迷子センター室へ連れていこうとして

手をとったが、手を隠し大丈夫。と答えてすぐ戻った。


もう少し見学してあちこち見て回りたかったのにな


名残惜しく思った


近所の子の母親が、もうすぐケンちゃんの発表なのよ。

上手に弾けるかな?と聞いてきた。


それに対し質問に答え、練習頑張ってしてたからきっと上手く弾けると思う。等と適当に言って母親は、そうね。と一言答えてソワソワしながらコンクール発表の会場席に座った。



それから、何人か弾き終わり次にケンちゃんが発表する。

母親はハラハラしていたがとても嬉しそうだ


良いな。


いよいよケンちゃんがピアノを弾く


トルコ行進曲 ベートーベン



最初は緊張して何度かリズムが遅れたり早くなったり

してたが、だが、一生懸命で何だかキラキラしてた。


「ケンちゃんガンバレ」


思わずそう呟いてしまって静かにしないとと思い慌てて口を押さえると

母親は、微笑み返した



ケンちゃんが弾き終わったらしい

照明に照らされて汗で顔がキラキラと光っていた。

何だかスター見たい


でも兎に角一生懸命でかっこよかった。

たくさん練習したんだなって思った。


ケンちゃんの母親は、嬉しそうにケンちゃんを見て

良く頑張ったね。と口パクだけどケンちゃんに言った

それに気づいたケンちゃんは何だか悔しそうに、でも楽しかったって顔してうん。と頷いた。


自分は又もや良いな。と思ってしまった。







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