神は異世界に行きました。
君たちは、異世界に召喚された人間は皆、神的な強さや能力を持っていると思うであろう。では、そんな彼等を想像して召喚した人間が予想とはかけ離れた奴だったらどう思う?きっと皆口を揃えて『...えっ?』と思うであろう。
一人の青年が家の窓から顔を覗かしていた。目の前に広がる景色は、神々しい羽を広げている神霊と、禍々しい羽や四肢を持った邪神達の戦いで地獄絵図的な感じである。
『はい?』
青い髪の美形の天使フォルセティは、予想外の光景に唖然としていた。此処は天界。神霊の住処にして神聖な場所。それが今は邪神達によって殺風景と化している。すると警報が鳴り、神霊達は頑丈な防御結界で守られている黄金の建物に緊急テレポートされた。そこで神霊達の緊急会議が始まった。
『おい、聞いてないぞ。何故奴らはこんなにも我々を凌駕する力を持っているのだ!』
戦の神は言った。続いて誰かが、
『奴らは王国を作り上げて、超能力者とやらを軍隊に入れ、摩訶不思議な力を使ってきよる。』
その言葉を聞くと、周りはざわざわしだし、『そんな奴らが...』とか驚きの声が彼方此方で上がり、次に対策の話し合いに成った。そして上がった結果が、その王国に行って敵戦力を剥ぎ取るというものになった。そしてその役に選ばれたのが、(くじで決まった)フォルセティであった。一人では、失敗しかねないかもしれないので、強力な助っ人二人分を何処からか召喚する事になった。彼等とは、その王国で会う事になっているので、早速彼は、ポータルに入って行った。