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その頃アレフは
本編とは全く関係はないが。
幼なじみでケンカ友達のロナルド、同じく幼なじみでちょっと高飛車なハンナと共に生まれた村を旅立ったアレフは。
鐘が鳴った時、かつての父を知っているというソエルの城下町の長老、オルドの家で話を聞いている最中だった。
「おお……。『沈黙の鐘』が鳴る」
思い出話を中断し、オルド老は震えた。
「古い伝説に言う。あの鐘が鳴り響く時、世界の運命が動き、地に勇者が誕生すると。アレフよ、今、お前がこの街を訪れていたのも運命かもしれぬ。この鍵を使いなさい」
そう言って渡された、この街の地下にある秘密の通路の鍵。
秘密の宝物庫につながる、その通路での冒険を経て、アレフは特殊武器「ほのおのつるぎ」と、「魔物が世界に現れた謎を追って旅立つ。手がかりはトーレグの町にあるはず」と書かれた、若き日の父の手記を発見することになるのだが。
それはまた、別の話。