晴れの日
今日も一日が始まる。
朝は苦手。
「行ってきまーす!」
「うん、気をつけてね」
電車に揺られ、しばらく歩き門をくぐる。
「(…まだみんな静かだよなあー)」
いや、まあ、時々、シャーペン貸してください!とか質問です!とか喋る人はいるけど基本的に人同士の会話がない。
頑張ろう。ここでも陰キャでいたら私は、終わる!
「あの、私文乃三春っていいます、仲良くして欲しいな」
とりあえず前の席の女の子に声掛けた。
とっても可愛い子だな
え、ほんとに可愛い。モデルさん?
「!私、瑠川 梨沙!三春ちゃんね!よろしく!!」
明るい!!
眩しい…!
「よろしくね!梨沙ちゃん!」
「ねえ、ストーリー上げたいから一緒に写真撮っていい?」
「いいよ!」
ツーショとは抜かりない。イン○タやってるのか、交換してもらお。
「そういえば…三春ちゃんって○○線?なんだよね?」
「あ、うん!そうだよ」
「よかったー!梨沙も一緒!!帰る人いなくて困ってたー」
ああ、この子…陽だーーー!!!!!!
「私もいなかったから、良かったら一緒に帰る?」
「うん!」
超絶キュートな梨沙ちゃんと知り合い、その日は2人で帰った。
意外と会話出来た。梨沙ちゃんマシンガントークタイプだから話題に困らなくてとても助かる。
しかし次の日、梨沙ちゃんは別の人とすっげー仲良くなってる。
ちょっと妬いちゃうな。
「三春ちゃん、実はこの子、悠ちゃんも○○線で同じなんだって!これからみんなで帰ろーよ!」
「いいね!!三春です、よろしくね悠ちゃん!」
「山崎 悠です!よろしく!三春ちゃん!」
どうやら悠ちゃんはクラス内に同じ中学出身のしかも元同じクラスの幼なじみがいたようで、しかも男子、だからそこのグループとも一緒に帰宅することになったのである。
帰宅グループ総勢6人組が結成された。
ちなみに相田くんもいました。やったね。
…で、そうなると、私は大体1番後ろを静かについて行くわけであって…
梨沙ちゃんに助けを求めようも、あの子は最前線で両隣に男子こさえてお話中だから無理だし。てか梨沙ちゃん以外あんま仲良くないし。
無言でてくてく歩いてた。
「大丈夫?暇?」
「!あ、大丈夫です……」
相田くんだ。なぜ後ろの私に話しかけてきた。最前線に行くべきだろう。
「いやー実は俺、前の集団に中々馴染めなくて、確か三春…だったよね、話そー」
「あ、、、うん、君は相田くんだよね、相田…」
「理久ね、よろしく」
「理久くんか、!よろしくね」
少し緊張する。
目の保養は遠くから見るから保養なのであって、近くで見たら毒だと思うんだ。
駅まで話しながら歩いた。
結構面白い話してくれる。
家に帰った。
相田…いや、理久くん、思ったより落ち着いてて、
いい人だったな。